7.《ネタバレ》 虚と実が交錯しまくる、息詰まるような心理戦の駆け引き。生徒の作文中で述べられている出来事が本当である保証は実はどこにもない、という奥の深さ。思考の奥底に錨が沈んでいくような独特の感覚があります。ただ、途中で、定番的な盛り上げやオチを主人公自ら否定してしまって、これはこの作品自体どこに着地するんだろう、と思っていたら、結局何か無難なところに落ち着いてしまいました。そこがちょっと不満。 【Olias】さん [DVD(字幕)] 6点(2021-05-25 01:26:21) |
6.《ネタバレ》 ジェルマンの個人授業は、文章力について流石国語教師と思ったのが、妄想を膨らませクロードをけしかける異様さが段々と満ちてくる。教師の風上にも置けない暴走の果ての報いが何とも憐れでファブリス・ルキーニの好演が印象的。エステルもジャンヌもいくら美男子でも16歳の子供相手に情けない。 「しっかりせんかい」 ハラハラして見守った一家の行く末に救われる。なかなか見応えのある良作。 余談ながら画廊の悪趣味極まる作品に唖然「モザイクかけんでエエんかいな」 |
★5.《ネタバレ》 奇妙でねじれてて、こんなにも変な心理劇を魅惑的に見せることができるとはいかにもオゾン監督らしい。 破滅したのは、仕掛けた方。フィクションをより高いレベルで構築したいばかりに、深入りしすぎて現実の方を壊してしまった。クロードの文章によって展開するその世界が実話なのか創作なのか、観てるこちら側も若干混乱するのですが、その辺は「解釈はお好きなように」と監督に預けられた気分です。 はっきりしない、もやーとしたストレス。画面のこちら側は立ち去れば良いけど、国語教師は破綻してしまった。黒い羊に関わったばかりに。 黒い羊のエルンスト・ウンハウワー、見事に悪魔的な妖しい美少年でした。芝居が並でも、雰囲気でカバーできるとはこの年でなかなかの逸材です。 だけど絡む相手が必ずおばさんなので、ちょっとほんまかいな、という気持ちにもなっちゃった。クロード、マジなのか君。イケんのか。フランス人の愛欲って奥が深いなあ。そういえばかの国の現役大統領夫妻も母子ほどのカップルでした。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2018-09-24 15:16:55) |
4.《ネタバレ》 大好きなフランソワ・オゾン、大好きなファブリス・ルキーニ。この二人の映画なので点数が甘くなってしまいます。オゾンでなくてはここまで力で押し切れないだろうと思った作品。いろいろ無理があるけれど、押し切られてしまう。話はどんどん暴走していき、ついていけないと思いながらも最後まで観てしまうと、なにげにハッピーエンドのような気もして泣いてしまった。 【はちかつぎひめ】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2014-11-19 09:48:01) |
3.《ネタバレ》 先生、教職と言う仕事なのに、趣味に走りすぎてる(怒)。生徒にとっても不幸な展開だぁ~!・・・しかし、この先生にとって文学とは「中流階級家族への覗き」って意味しかないじゃんよ。 【トント】さん [DVD(字幕)] 7点(2014-06-21 04:01:46) |
2.《ネタバレ》 教室の最後列に座る青年と、職員会議で最後列に座る国語教師が、ラスト、公園のベンチという「最前列」に座ってメゾンの窓を眺める。現実と虚構がないまぜになっていく演出が心地よく、ユーモアもありとても面白かった。ただし僕は熟女が好みではないので、もうすこし若い奥さんのほうがよかった。 |
1.退屈な日常が、フィクションの目線によって、危険な「物語」になるということか。 【みんな嫌い】さん [映画館(字幕)] 7点(2013-06-28 13:17:12) |