23.《ネタバレ》 延期の延期を繰り返してついに観れた007最新作。そしてダニエル・クレイグのジェームズ・ボンドの最後の作品。
まずはアクションと展開は非常に素晴らしい。もしかしたら007の中でもピカイチかもしれない。
ラストの長回しのシーンなんて脱帽モノだ。
やたらトンデモ兵器やQメカが出てくるのも好感触だ。もちろんボンドカーが大暴れするのも非常に嬉しい。
更に新旧007の手柄の取り合いに美人CIAのパロマちゃんもめちゃくちゃ可愛く強くて最高だ。屈指のボンドガールだ。
極め付けにはQも今回はお宅訪問までしちゃって、更に前掛けなんてしちゃって今回もQには楽しませていただきました。
そして後半からは一気に監督お得意のクライムサスペンス感が強くなる。というかホラーに近い。あの娘も全然笑わないしめっちゃ怖かったよ。ボンドすら敵わないんじゃないかと思わせる雰囲気が最高に怖い。
ここら辺は監督が制作したトゥルー・ディテクティブに近いヒリヒリ感を感じて素晴らしい。
だけど話の展開的にはスペクター全滅は正直超雑だし、国際問題必至のミサイル発射強行もよくわからん。というかそれしかボンドは選択できなかったのかとも思える。というか二人で行く理由もわからん。
更に謎の国籍不明船がやってくる流れもわからないし、わざわざボンドが島にいる内になんかするという流れも微妙に納得し難い。
あとねそのドラゴンボールのように、ヤバい敵を倒したら更にヤバい敵を作る手法はスペクターで最後にして欲しかったし。正直ラミ氏の企てはとても悪いが正直とてもショボい。
あとね
劇場から帰る客の身にもなってみてくださいよ…何故こんなことするんだと。
終わった瞬間席を立つ人々の顔を想像しましたか、みんな笑顔かと思いますか。お通夜でしたよ。みんな凄い蒼白の顔でしたよ。
ジェームズ・ボンドの映画ににそれを望んでいると思いますか…。
しかも、この子持ちになって、この終わり方って…最近見たばっかりなんですよ。
あっちの方はマルチバースやら展開が沢山あるので、死んでるようで死んでないからたいしたダメージなかったけど、こっちはもう致死量ですよ。これこそラミのヤツより毒ですよ猛毒。
しかも死ぬにしたってお膳立てがショボすぎる。
こんな北方領土の僻地でミサイル程度にやられるなんてボンドにしてはあまりにショボすぎる。
そりゃ最初からダニエル・クレイグは型破りで僕も最初は好みではなかった。
でも彼のボンドになっていく過程は非常に好感が持てたし応援できるようになり、いつのまにか大好きになっていた。今回だって彼が一瞬ショーン・コネリーと被る瞬間があったんだよ。彼も紛うことなき007だと思えるようになったんだよ。
だからさ、だから今回の結末はとても悲しいんだよ!!!
007はそりゃ一人の女性を選んだら不幸になる運命だ。しかしね!そうじゃねぇだろ!
俺はボンドが死ぬ映画を俺は見に来たんじゃない。