1.《ネタバレ》 トム・ハンクスが演じたフレッド・ロジャースという方を存じ上げないまま
鑑賞したので、キャラ作りに関しても特段感心するという事は無かったのですが、
このキャラクターの演じ方に全く無理していないなと思いました。
wikiに(フレッド・ロジャースという方は心優しく、礼儀正しいソフトな語り口調と
視聴者への実直な態度で人気を博した)とありましたので、なるほどアメリカの
良心と言われるトムが演じてもマッチする事に納得しました。
ジャーナリストとの交流も実話に基づくということで、多少の脚色はあるでしょうが
展開にさほどの強引さも感じませんでした。ジャーナリストの主人公と絶縁状態だった
クリス・クーパー演じる父親との交流・和解も展開に目新しさは感じないものの、
非常に心温まるお話でした。
私にとって30年以上ナンバー1俳優のトムが、冒頭で歌って登場した所で
(これはDVDも買おう)となりましたが、贔屓目に見なくても20年ぶりにオスカーに
ノミネートされた事も納得の演技だったと思います。
一番印象的だったのはラストで、いつも通り撮影を終えたフレッドが、
ピアノをジャーンと叩いて物思いにふけるというシーン。
子供たちの笑顔や自分と関わる人々への幸せを願い常にポジティブを演じた彼の
裏側の孤独や心境を物語っている気がして、なんだかゾクっとなり寂しい気持ちに
なりました。