1.《ネタバレ》 舞台はフランス・航空事故調査局で、ソコの音声分析官である主人公がブラックボックスを分析して事件の真相に迫る…という中々モノ珍しいサスペンスでした。全体的に結構つくり込みが効いている作品で、率直にサスペンスとしてもスリラーとしても比較的上出来な方かな~と思いますね。重ねて、題材のユニークさも含めて十分に楽しく観終われました。主人公は職人気質、とゆーか多分にオタク気質な(ちょっと付き合いにくそーな)青年で、その面の演技もワリとハマってたかな~とも思いますね(見た目も本作ではナード風なのですが、たぶん実際は相当なイケメンかと)。
※以下、ネタバレ注意
しかし、サスペンスとしてはツッコミどころも無くはないな…とゆーか、やや腑に落ちない箇所が解決されないママ終わってった感もあるな…とゆーか。まず、ポロックは結局殺されたのですか?(それとも何らか自殺的なコトだったんすか?)もし、あんな映像を残すレベルで身に危険が迫ってる(のを悟ってる)なら、最初から自分で真相を暴露すれば or もっと見つけ易い場所にデータを隠せば好かったと思うのは私だけでしょーか。もう一点、今作はまた相当にミスリードだらけなサスペンスで(+だからちょっと無駄に尺が長くなってる)当初の見込みでは原因はMHDそのものの不具合(+テストもインチキで済ませてた)てコトだと思うのですが、真相はそーじゃなくてセキュリティの不具合に依る一種の「偶発的事象」だった…というコトなのですよね?でもソレって、流石にブラックボックスを多少は調べてみないと見当が付かないんじゃねーかと思うのですよね(⇒企ては、ポロックがブラックボックスを開いてある程度解析した時点で始まった、と)。ならば、コトがソコまで至った段階では、ポロックひとりを抱き込むダケじゃあ幾ら何でも証拠の完璧な改竄は難しい…と個人的には思ったりします(こーいう場合の「電子的証拠」って、結構厳密に「連鎖的に」管理されるモノだと思うので)。その辺のモヤモヤ感も踏まえて、いったんこの評価としておきます。