6.これ、かなりユニークな作品だとは思うんですけどね~、だけどなんか、印象が弱い。
イライジャ・ウッドが冒頭から、女性にされるがままのやる気のない性交をしていて、やはりというか、この後の展開も、ニコラス・ケイジに引きずられ流されるがままに金庫破りに手を染める。
中盤はこの金庫破りのシーンが延々と続いて、その描写における細かいディテールが、本作の面白さでもあるのですが。
ただ、彼を引っ張っていくニコラス・ケイジのキャラクターが、どうも焦点が定まり切らず、もちろんその得体の知れなさを狙ってのことだろうけれど、そのせいで最後まで加速することなく、ズルズルと終わりを迎えてしまう。
多少コミカルで、多少ブラックで、たいぶ地味な、サスペンスの小品。悪くは無いですが、このままひっそりと消えていきそうな。
何と、最晩年のジェリー・ルイスが出演してる! ってのも、言われなきゃ気づかんわな。