29.《ネタバレ》 GYAOの無料動画で視聴。 雰囲気はやたらとカッコいいのですが、はたして脚本が緻密といえるのかどうか。Wikipediaに詳しいストーリーが書いてあって、それを読んだら納得できた部分もあるけど、映画を観ただけではそこまで読み切れません。のみならず、たとえば「いくらアリバイが完璧だとしても、あっさり警察に確保されるってどうなの?」「黒人ピアニストの偽証を疑うなら、警察はまず彼女を捜査すべきでは?」「いくら車だけ乗り換えて地下鉄の構内で尾行を巻いても、同じ場所に出入りしてたら意味ないでしょ」「四方八方から銃を撃ったら周囲の客に流れ弾が当たるのでは?」などのツッコミどころは払拭されません。 主人公は、なにやら鳥と心が通じ合ってる設定のようですが、はげしく鳴きながらバタバタしてる鳥を見ても、たんに「カゴから出たがってるのかなあ」と思うだけでした。手乗りインコだったら、もうちょっと説得力があったかも。 新渡戸稲造の本から一部分だけ引用すると、このように「サムライ=寡黙・無頼な生き方・死を潔く受け入れるダンディズム」みたいな解釈になるのでしょうけれど、これは忠義の武士というより時代劇に出てくる浪人や渡世人のイメージに近い。まあ、新渡戸の理念そのものが彼自身の「創作」だろうと思うので、フランス人の解釈を笑ったところで仕方のないことだけど。 【まいか】さん [インターネット(字幕)] 6点(2022-06-03 08:22:36) |
28.《ネタバレ》 ノワールとしても、お話自体は非常にシンプル、かつ派手な展開も無く率直にかなり地味ですし、件のラストについても雰囲気自体は十分に好く醸されていますが、何故そーしなければならなかったのか、と言われれば若干疑問は残る、とも言えます。その意味では、お話自体の方よりは別のトコロに観るべきモノが在る映画だと思いますね。 それは言わずもがな、主演のドロンに決まっているのです。美しいですね。無機質な美しさと、冷たさ。血が通っているとは到底思われないほどに温かさ・生活感が排除されたその様はまるでターミネーターの様ですが(T-1000の方)その顔面が更に芸術品の様に美しいと。ハードボイルド極まりなくも前述どおり地味、というお話の内容も、ドロンの醸し出す雰囲気には好くマッチしていた、とも思います。もう一つ、ドロンの部屋がこれまた素晴らしかったですね。これも生活感無く、またあの壁の塗り方はなんなのでしょうか。あんな陰鬱な部屋に住んでいたら、常人ならすぐ精神を病んでしまいそうだ、とでも言いますか。 そしてドロン両手に華な女優2人の美しさも出色でした(これだからフランス映画は止められない)。ここまで主演陣の見映えが美しいと、全体の雰囲気も勝手に文芸的なまでに成ってゆくかの様な。たびたび観返している作品ですが、この雰囲気は個人的にはとても好みですね。 【Yuki2Invy】さん [インターネット(字幕)] 7点(2021-05-29 13:23:11) (良:1票) |
27.『武士道』を色々と誤解しちゃってるんだろうが、全体的な雰囲気は悪くはない。ただし、冒頭から捕まっちゃって長々と取り調べ受けちゃう殺し屋ってどうなんだろうかという疑問は残る。 |
26.《ネタバレ》 とにかく黙って立ってるだけでカッコいい。油絵のような背景と相まって何ともアランとしててドロンとなる。 武士道から一文を引用しているのに、何故タイトルは侍にしたのかな。 コステロの殺し屋としての腕前がどれ程かは、作中だけではちょっと解りかねるが、凄腕なんだろう。 ゴツい鍵束を持ち歩いて車を盗むコステロ…アレはやはり、車の修理屋から借りるんだろうかね?当時のシトロエンは今の日本ではプリウスみたいにどこにでもあった車らしい。あのオヤジは表向きはシトロエン専門の修理屋で、裏で殺しの仲介していると。で、直すついでに合鍵を作ってたのかな?それかシトロエンの鍵パターンが全部であれしか無いとか?フランス人は合理的だって言うし… 暗殺後を目撃されたコステロ。そりゃ、サイレンサーも付けない銃で撃っちゃ… その後盗んだ車を捨ててタクシー移動。でもアリバイは作ってても暗殺時の格好のままアッサリ捕まり思いっきり怪しまれるコステロ。 適当に捨てた血の付いた紙袋も警察の手に渡り、部屋に盗聴器まで付けられるコステロ。 その盗聴器を泳がしておかずスイッチ切っちゃうコステロ。 メトロで尾行されて走って逃げるコステロ…そうこの時のガムのお姉さんがやたらと格好良かった。 今のパリのメトロに居ても全然違和感無いくらい美しい。 修理屋のオヤジから『これが最後だ』と言われたコステロ…単に拳銃はもう無いという意味か、危なっかしいコステロの今後を心配してくれたのか? コステロの実力が見えてきたところで、彼は自分を殺そうとした依頼人を殺す。最後の依頼は依頼人本人の愛人であり、依頼人を守るために嘘の証言までした目撃者のヴァレリー殺し。足がつかないように殺し屋の自分だけでなく、愛人まで殺そうとする依頼人。 武士道とは死ぬことと見つけたり。凄腕の殺し屋がミスをしてから、自分の死に場所を見つけるまでの物語か。 【K&K】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2021-01-26 01:57:30) (良:1票) |
25.とりあえず出てくる女性が全員美人なので、それだけでも価値があります。アラン・ドロンは美形すきて、もはやこの世の者とは思えません。だから仕事を完璧にこなすのも、盗聴器の存在を察知するのも、追手からクールに逃れるのも想定内。オチを含めて「そんなアホな」という場面はいろいろありましたが、そこそこ楽しめました。 しかし「サムライ」というタイトルには違和感があります。どんな幻想を抱いたのかわかりませんが、「侍」は基本的に地方公務員。主人公の立場を表現するなら、「ローニン」や「シタウケ」のほうが近い気が。 【眉山】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2020-12-23 23:57:51) |
24.《ネタバレ》 いやはや、全盛期のアラン・ドロンをひたすら愛でる映画です。製作当時、彼が間違いなく世界で一番トレンチ・コートが似合う人類の男だったのは疑いありません。説明を極限までオミットしたストーリーテリングには戸惑いすら覚えます。それにしてもこの映画のドロンのセリフの少なさはちょっと他に類を見ないんじゃないかな。それも2センテンス以上の喋りがほとんどなかったんじゃないか(ひょっとして皆無?)と思えるぐらいです。そんなドロンを執念で追い詰めてゆく警部のフランソワ・ペリエが、またカッコよいんです。自らは署に陣取って部下を駆使してパリ中を移動しまくるドロンを追っかけるわけですが、作戦自体は空振りでけっきょく見失ってしまう。でもドロンは暗殺現場であるクラブに何度も現れるので結局それが自滅につながってしまう。よく考えたら対象とは縁も所縁もない殺し屋で入念にアリバイ工作もしているのにすぐ第一容疑者としてマークされてしまうのは脚本上の疑問点で、こんなに早く警察に眼をつけられてしまうのでは依頼主から消されかけるのはムリもないかもしれません。まあ私たち日本人には殺し屋=ゴルゴ13というイメージが強いのですが、こういう展開の方がリアルなのかもしれません。突っ込んでおきたいところもありまして、“サムライ”という題名だけは、ちょっと違和感を感じます。西洋人の武士道に対する憧憬みたいなものは理解できますけど、この映画のどこにもそういう要素はなかった気がしますけど… 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2020-08-25 22:36:24) |
23.出てくる皆、カッコイイです。(着こなし、佇まい、表情)撮り方も上手いと感じました。(こちら何もわからん素人ですが) 50年以上前の作品とは思えないほど洗練されている。しかし、ラストへの展開の意味がわからん!!そこが洒落ているのかも しれませんが、解説等をみて、やっとストーリーのわかる映画は嫌い。なのにこの点であることから、如何にそこ以外気に入っ たかを御察し下さい。 【代書屋】さん [インターネット(字幕)] 7点(2020-08-11 21:18:19) |
★22.《ネタバレ》 兎に角陰のある役を演じたらアランドロンとジェームズディーンは最高ですな。今回は超クールな殺し屋役ですが本当にセリフが少なく典型的なハードボイルドでした。小鳥の状態で盗聴器を発見できる凄腕で冷血漢が何故あのようなラストを迎えるのかよくわかりませんでしたが、何回か見ているうちきっと分かるでしょう。 【仁】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2017-12-01 00:23:25) |
21.《ネタバレ》 面白い!「恐るべき子どもたち」の監督か。う~む・・女性を描ける人がハードボイルドを描くと、こんなに上質な作品になるとは、一つの発見だったなぁ・・。警察があくどいので、黒幕と警察がごっちゃになりそうだったが、これも演出だったとすら思わされてしまう。この監督、メルヴィル、恐るべし。もっとこの監督作品を観てみたくなったぞ。映画とはこれなんです!という雰囲気と品格を最後まで失わない、この上質さ、癖になりそう(笑)。クールな一匹狼の殺し屋をアランドロンが好演。そして出てくる女性たちがみな自分を失わない。このアランドロンを見守る若い女性は、姑息な警察に一歩も退かない。そして黒幕の愛人であるこのピアニストも大したタマで、銃を向けられても平然とピアノを弾いてる。そしてあのラスト。しかしアランドロンの銃には弾が入ってなかった。もうこうなることを覚悟してたということに、あの愛人は何を思うのか。結局、女性にモテモテのアランドロンは、黒幕の女性の心すらわしづかみにして、この世を去る。モテモテで一生を貫くとは、大変なんだなぁ・・(泣)。 【トント】さん [DVD(字幕)] 8点(2017-04-29 21:11:33) |
20.アラン・ドロン、そしてサムライとくれば、今では香水の方が有名なのかもしれないですが、 本作の襟を立てたトレンチコートとソフト帽をかぶった彼の姿は、アラン・ドロンを言われて思い浮かぶ姿の1つです。 彼が逃げる姿をひたすら追い続ける。やはりこの人にはフレンチ・ノワールの世界の中で何かから追われている姿がよく似合う。 ベラベラ喋らない。無口で無表情のクールな殺し屋。そんな姿を見ているだけで退屈しない、アラン・ドロンのカッコよさ。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 7点(2016-12-03 21:25:57) |
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19.《ネタバレ》 仕事の完遂に向けて喜怒哀楽が皆無の姿はサイボーグのようなマネキンのような。他人を一切寄せ付けない孤独がサムライとは思えない。ピアニスト殺しの依頼に空の拳銃で向かった理由は分からないが、孤高な死に様はサムライを連想させた。そして、柔和な物腰と裏腹に犯人逮捕の意志を見せる警部もまたサムライ。演じたフランソワ・ペリエの存在感はキレッキレのアラン・ドロンに劣らぬものだった。 |
18.主人公の飼っているオウムが印象的だった。 アラン・ドロンのトレンチコートもかっこよすぎ!! 【にじばぶ】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2007-10-10 17:23:48) |
17.よくテレビで放映され、そのたびに繰り返し見たものだ。寡黙な殺し屋を演じたアラン・ドロンの美しさは、私の中で神格化されてしまった。良い映画だった。 【ジャッカルの目】さん [地上波(吹替)] 8点(2007-01-14 21:48:16) |
16.「いぬ」に続きメルヴィル作品を観賞するのは2作目です。所々にハッとさせられるシーンがあるものの、ノワールな雰囲気を作り出すこと全力を傾けたせいか、ストーリー性は弱く、話のテンポが遅い・・・アラン・ドロンが、ほとんど喋らないのも陰鬱な雰囲気を出すためだと思うが、雰囲気が出るより物語の単調さ、淡白さを強調してしまっている気がする。それに、暗黒街を生き抜く殺し屋にしては、アラン・ドロンが漂わす甘さ、繊細さみたいなものに違和感ありでした。趣味の問題だと思うが、殺し屋はハードボイルドであってこそ殺し屋で、アラン・ドロンのような甘いソフトクリームには似合わない。ただ、アラン・ドロンはこの系列の映画に結構出演しているし、単にアラン・ドロンが苦手ってこと? 【ペリエ】さん [ビデオ(字幕)] 4点(2005-05-30 02:20:05) |
15.これだけ冷たい映画は見たことがない。画面や演出、美術はもちろん、アラン・ドロンを始め、登場人物全てが冷たい。別の言い方をすればクール。だからかもしれないが、淡々と進む暇な展開が多く、眠気を誘ったのが点数が下がった理由。でも最後のオチに+1。 【A.O.D】さん 5点(2005-01-28 19:08:21) |
14.何で盛り上がらないのかと考えたら、敵役の警部があまりにも無能なので(ああだこうだ関係者を脅しているだけで、捜査らしい捜査を何もしていない)、結局主人公も光らないのです。意味を感じたシーンは、盗聴器を発見するくだりくらいでしょうか。 【Olias】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2005-01-23 23:07:12) |
13.これぞ、サムライ、カッコイイと聞いて観たけれども…イマイチでした…愛人役の女性がとてつもなくタイプでした…(笑)映像はフィルムノワールって感じで雰囲気出てましたけど…小物的な部分が弱いかな~飼ってる鳥も、もう少し意味持たせて欲しかったかな~ |
12.台本をチラッと見ただけで出演を決めただの、アドリブを連発しまくっただの、数々の語り草とともに、アラン・ドロンの第二期黄金時代の幕開けとも言われる作品だが・・・・サムライをフランス語で発音すると「サモライ」になることだけはわかりました。 【永遠】さん 2点(2004-07-28 08:30:52) (笑:1票) |
11.いや~久しぶりに観たぜ。この映画ではアラン・ドロンは一言もセリフがなかったように記憶していたが(ウソつけ)、実は結構しゃべっていた(当たり前だ)。映像が冷たいというか、水彩画のようですね(日本の古いアニメはこんな感じだ)。それが見どころといえば見どころ、しかしさすがにストイックすぎる気もしないではなく。なお、私にとってのサムライはもちろん、越中詩郎です(←全然関係ない)。 【鱗歌】さん 7点(2004-05-15 00:10:33) (笑:1票) |
10.アランがシブイ。カッコイイ。小鳥があんな切なく似合う男は彼しかいない。 【Ronny】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2004-05-13 01:01:49) |