59.映画が始まって数分で早速気が滅入ってくる。何と言う身も蓋も無い設定。「お金⇒時間」という寓話だけど、もうこれは比喩でも何でもなくて、「お金」イコール「時間」イコール「生きる資格」という、まさに現実世界そのもの。そう言って悪ければ、「現実世界の延長上に見えているもの、そのもの」ですわな。しかしこの映画、この図式でただ現実を批判しようってだけの作品じゃない。上記の図式そのものよりもむしろ、「貧乏ヒマ無し」っ言葉の方が本作によく合うかも知れない。時間の無い貧乏人は、よく走る。時には走らざるを得ない。男と女が(設定上は息子と母だが)互いに相手の元へと必死に走るシーンがある。そしてまた、共に逃げる男女の、手を繋いで走る姿がある。手を繋いで並んで走っていた男女が、ついに、互いに向かい合って走り始める時、どれほどのスリルと感動を呼ぶ事か。はたまた、敵役の男の、ひとり走り続ける姿、これほど彼の存在を印象付けるシーンがあるだろうか。「走る姿」というモチーフが作品の要素を有機的に繋ぎ合わせ、そこにドラマが生まれる、まさにこの作品はシンフォニーだと思う 【鱗歌】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2013-04-29 11:42:36) (良:2票) |
58.《ネタバレ》 馴染んだ諺があるように、通貨と時間が同価値という設定は肌感覚として理解しやすいですね。時間が無くなって訪れる死は、例えば高額な手術が受けらない病死と同義でしょう。つまり、SF仕立てにしてあるけれど、富裕と貧困の話だったと思う。そう考えると、設定こそ面白いものの、突っ込み不足という印象が残りました。特殊な技能を持つ訳でも無い男女が、義賊的に富裕層から時間を盗んで貧困層にばら撒くだけで傾く社会システム。ご都合が良すぎますね。中盤、主人公が何をしたいのかが分からず、ダラダラした印象を持ったこともマイナスポイントです。 不老不死が前提で無くとも、時間(=命の長さ)の売買が出来るくらいに科学が進めば、市場でトレード対象になると思う。その時、なにが起こるかと云うと、確かに金持ちの長生きと貧乏人の早死にでしょう。そこをスタート地点にして展開する物語としては、結末に面白味も意外性もありませんでした。あまり使いたくない言葉ですが「勿体ない」です。 アマンダさん、本作で初めて色気を感じました。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2013-04-17 01:59:26) |
57.《ネタバレ》 お父さんは何をしたんだ?(笑)全体的には楽しめるんですけどね。 【東京ロッキー】さん [DVD(吹替)] 6点(2013-04-15 16:35:28) |
56.画の作りとか着眼点とかセンスの良さを感じます。もう少し、主演の二人にはアクションして欲しいです。ちょっと演技力不足でしょうか。それとも吹き替えが悪いから余計それを感じてしまったのでしょうか。最近の映画は、悪を悪として描ききらず、中途半端に同情を買うような人物設定をします。私は悪は最後まで極悪人でいて欲しいし、善は善であって欲しい。今回も善人も善人とは言いきれないんですよね。銀行強盗をよしとは言いにくいです。 【たかちゃん】さん [CS・衛星(吹替)] 6点(2013-04-10 12:37:57) |
55.《ネタバレ》 アイデアはいいんじゃないですか? 『TIME is MONEY』 『時は金なり』そんな慣用句に 時は命のルールをもたせて格差社会を風刺した本作。 だけどねぇ、『TIME is LIFE』とはいかないよね。 『生命あっての物種』 『生きてるだけで丸儲け』って言うぐらいだもの。 だいたいスラム街でその日暮しを強いられる人々が日銭(残り僅かな寿命)のために働かないでしょう。 人間はいつ死ぬかわからない(死ぬと思ってない)から生きられるんだと思います。 主人公の行動の整合性の無さ、チープな世界観、わけわかんないバトル、時間監視官のマヌケな最期などなど、耳障りの良いローカルルールをブチ上げたクセに、なーんにも回収できない体たらくぶり。 少しでもこの世界観に考えさせられる内容があれは、良い作品になったはずなのに、お金代わりに会計したり、カジノしたり、銀行強盗がわりに時間強盗?…なんじゃそれ。 こーゆーのを駄作って言うんでしょうね。 【ろにまさ】さん [ブルーレイ(吹替)] 2点(2013-04-08 22:08:03) |
54.《ネタバレ》 「TIME IS MONEY」で映画を1本作ってしまった、タイムSFとして目新しいのは確か。 監督アンドリュー・ニコルの傑作「ガタカ」のように美意識で貫かれており、人もモノもみな美しく、それだけに脆弱ではある世界。(夜の海で泳ぐシーンがあの映画を思わせます) 後半迷走してる気はしなくもないけど、ユニークな設定だけでも評価したいです。(蛍光ペンで腕に数字書きたくなる) 茶髪のウィッグをつけたアマンダ・セイフライドが新鮮、「トロン:レガシー」のオリヴィア・ワイルドは見た目25才のママ、彼女があと一歩で間に合わなかった時は悲しかった。 タイムキーパーのキリアン・マーフィは意外とおマヌケ。 【レイン】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-04-05 07:00:00) (良:1票) |
53.《ネタバレ》 自給自足ができなくなった人類にとってお金は命と同様ではないか? ならば命(寿命=時間)を通貨にした世界も成り立つのではないか? ところがどっこい、これは成り立たなかった。生きるためにお金が必要なのであって、お金のために生きているわけではない。この世で一番大事なのは命。二番目にお金。しかし一番と二番の間には永遠に埋まらない差がある。命をお金に置き換えることはできない。手段が目的と同格になった…というか、目的が手段のレベルまで降りてきた世界は違和感だらけ。格差社会に対する批判の意図は分かるが、不老不死が実現した世界における弱者淘汰では意味合いが違ってくる。設定に納得できないとなかなか気分も乗ってこないし、感情移入も難しい。楽しめなかったーー。 【リーム555】さん [CS・衛星(字幕)] 2点(2013-03-28 17:33:56) (良:1票) |
52.かなり楽しめました。こういう漫画的な映画結構好きです。思いっきりあり得ない仮定の話なので常識的に理解できないところも無視しました。(バトルの意味もよく判らないし・・・)細かいこと考えずに楽しめばいいんじゃないのでしょうか。 【ぽじっこ】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-03-23 22:59:20) |
51.キリアン・マーフィのファンなので鑑賞。相変わらず粘着質な男を演じていました。アマンダ・サイフリッドも綺麗でした。内容は皆さんがおっしゃているように詰めが甘く、だらだらと時間が過ぎます。ただ、企画としては面白いので、活かしきれていないのがもったいない。母親もタイムキーパーもオチ的な理由で死んでいくのはネタですな。死体がそこら辺に転がってそう・・・。最後になりましたがある意味、年寄りがまったくでてこないのは斬新かと。 【マーク・ハント】さん [ブルーレイ(字幕)] 5点(2013-03-11 06:55:48) |
50.《ネタバレ》 見終わって最初の感想はマーベルのように漫画を映画にしたような感じでした。時間が通貨のように扱われかなり酷な世界です。そしてメッチャメチャ富裕層と大衆とに分かれており、そのシステムがあるはずなのにそこには触れず、ただその不平等な世界に挑むというようなもの。経済でいう「デフレ」「インフレ」のように状況を故意的に作るのだが、そもそもあのように不平等になってしまうシステムの根幹に挑んで行くのかなと途中期待をしましたが、イエイエ違いました。そのような展開があればマトリックスのように面白くなったのにな~っ。最後はなんか銀行強盗のようなものになって終わってました(笑)。 【レスポーラー】さん [レーザーディスク(字幕)] 5点(2013-02-25 22:06:03) (良:1票) |
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49.たまにちゃんとした流行りの映画を観ると、いいよね。 とゆー目的で借りてきた。 まぁ、思惑通り薄味でそこそこ面白かった。 ポテトチップスうすしお味。 惜しいのは漫画の域を出てなかった。おもしろい設定だけど、バックにアメリカの劇写的な絵が浮かんだのは僕だけでもないと思う。 んまぁ、でも、アメコミっぽい安い展開のわりにちょいとブラックだったりして、でもエンターテイメントに留めてて。ちゃんとしてる。チェーン店の牛丼食べに行く感覚で観るのがお勧め。 【おでんの卵】さん [DVD(字幕)] 7点(2013-02-21 01:37:32) |
48.「時は金なり」という諺を思い出す世界観。近未来を舞台にした、金の代わりに時間が全てを支配する世の中のお話。本作の時間をお金に置き換え直すと、そのまま本作の世界と同じく格差が広がり続ける現代社会、ということでしょうか。 非常に面白くなりそうなテーマであり序盤の展開でしたが、主人公の2人が罪を重ねながら逃避行を続ける中盤以降はかなりツッコミ所だらけの展開に。2人を追う警察が少々間抜け。(特に最後は自分の残り時間は把握しておきましょう。)そんな追われる者と追う者の関係は近未来を舞台にしたニューシネマのようでもありますが・・・。 富裕層のゾーンはこんな感じなのでしょうが、スラムに関しては、残り1日という人であふれている割には街の雰囲気は以外に普通。もう少し殺伐としていて切羽詰った雰囲気が必要だったと思います。この世界を管理・支配する体制もよく分からず。作品のテンポは良くそれなりに飽きずに見ることが出来るだけに惜しい作品です。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 5点(2013-02-06 22:38:53) (良:1票) |
47.設定がむちゃくちゃだし、詰めが甘すぎるわ。母親の最期があまりにも馬鹿馬鹿しい。事故なんかで動けなくなったら死確定ですよね。 【ライトニングボルト】さん [ブルーレイ(字幕)] 4点(2013-01-23 22:16:16) |
46.《ネタバレ》 突っ込みどころは満載だし、詰めも甘いしオチも弱いけど意外に面白かった。吹き替え派なんだけど、やっぱりちゃんとした声優使って欲しいっす。バトルがただの腕相撲?とかお父さんの伏線完全放置とか主人公なんであんたそんな銃使えるの!?とか、皆さんいくらなんでも余命ギリギリすぎとか、ほんと突っ込みどころ多い。管理局の人扱い悪すぎ。あっ、忘れてた!死んじゃった!みたいな。設定はすごく面白いんだけどなあ。 【ぐっすすっす】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2013-01-22 00:42:56) |
45.時間=通貨という設定による歪んだ資本主義批判みたいなものはチープだがまだいいとして、その対決方法が革命かぁ。義賊的解決には何のカタルシスも覚えなかった。むしろ時間=通貨にも関わらず単なる通貨に収斂されない時間性のようなものが重要なのではないだろうか。 【Balrog】さん [DVD(字幕)] 5点(2013-01-15 11:22:04) |
44.後半は皆さんの言うようにだめでしたね。惜しい映画でした 【pokobun】さん [DVD(字幕)] 5点(2013-01-05 15:23:52) |
★43.《ネタバレ》 こういう設定勝負な映画って、徹底的にスタッフ同士で議論を交わして矛盾や破綻を殺していって、そのうえで映画として成立させるために最低限必要な情報をどう観客に伝えるかが何より重要なはずなのに、それが全然なされていない。矛盾だらけだから見ていて笑うしかない。発展途上国の命はどうなっているの? それに蓄えがなくなったら即死亡するのだから、もっと社会は(ブレードランナーのように)荒んでいなきゃ駄目だし、民衆の不満を抑えこむのにもっと強権的な政府がなければ駄目なのに、その影すら感じられない。あと、細かいところだけど、事故った車のなかで気を失った主人公のところにギャングが偶然にも現れて、命を盗むあいだずっと二人は目覚めなくて、立ち去ってすぐに「うう~ん」と目覚めるって都合よすぎません? 小学生の劇じゃないんだから。ちょっとアホみたいでした。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 3点(2012-12-06 21:08:59) (良:2票) |
42.SFだから何でもありと言えばそれまでですが、それにしても設定が安すぎたと思います。 まず「世にも奇妙な~」に出てくるなら許されるような、チープな腕のタイマーにがっかり。 そもそも「お金」が「寿命」に置き換わっているなら、世界はもっと狂気に満ちて切迫しているはずでしょう。 それなのに、貧民街から出ていく主人公も何かシュッとしているし、熱き魂も感じられないし、違和感ありありです。 ここまでリアリティがないなら最初からゲーム的なアクション作品にしておけばいいのに、中途半端に哲学的なティストを織り込もうとするから、まったくもって潔さがありません。 【午の若丸】さん [ブルーレイ(字幕)] 3点(2012-12-01 19:47:24) (良:1票) |
41.《ネタバレ》 遺伝子操作により全ての人間の老化が25歳で止まり、左腕に埋め込まれた体内時計で生命が制御され、その残り時間だけ生きることが出来る近未来。生命=時間とも言える世界では時間が通貨となり、生活に必要なものは命を削って手に入れるしかない。貧困層はその日暮らしをする毎日で、一方、裕福層は永遠とも言える時間を手にする格差社会。そんな世界のスラムで暮らす青年ウィルは、ある日、ある男から100年という時間を譲られる。その時間を利用して、世界のシステムを覆すため富裕エリアに潜入する。そこで大資産家の娘シルビアと巡り会い、その後の運命を共にすることになる。しかし、そんな彼の行動を怪しんだ時間監視官が彼を迫い始めていた。と、なんともワクワクする設定と展開なのだが、少しも運動したことない大富豪の娘が延々と走り続けられたり、銀行強盗があまりにも簡単に成功したり、状況的に突っ込みどころが多く、もう少し脚本を練りこめばもっと面白くなったのにと、残念に思う。でもまあ、退屈せずにラストまで観れたので、及第点ってことで。 【しぇんみん】さん [DVD(吹替)] 6点(2012-11-28 22:51:57) |
40.《ネタバレ》 寿命が通貨の替わりに取引される世界。主人公は「判らない」と述べていますが、何故このような社会が成立したのでしょう。妄想をフル活用して推理してみます…。はっきりしているのは、DNA操作が行われた事実。25歳で成長が止まり、1年間の寿命が付与される仕組みとのこと。不老不死を可能にする画期的な技術ですが、死なない人間が増え続けたら地球はパンクしてしまいます。そこで考案されたのが、寿命を統制する現行システム。生物の原始欲求である“子作り”を禁止するよりは、受け入れやすい条件かもしれません。とはいえ、それでも民衆のコンセンサスが得られたとは考え難い。となると、“それ以外の選択肢は無かった”と考えるのが妥当かと。僅か100万年(1年×100万人)分の寿命で体制維持に影響が出るということは、この世界の人口も高が知れています。そこまで人類が目減りした原因は、天災?戦争?いやパンデミックではないか。遺伝子操作で生き延びるしか術がなかったとすれば、理に適います。人類絶滅の淵から生き延びた一握りの人々。死という恐怖を克服した地球史上初の生物です。果たして彼らの“生きがい”とは何なのか。主人公に寿命を託した男の気持ちが理解出来る気がしました。死という恐怖を克服した代わりに得たのは、永遠に続く事の恐怖。それが楽しい時間だとしても、永遠に続くのなら地獄と同じです。森羅万象、限りあるからこそ価値がある。人生を価値あるものに変えるには、その身を危険に晒すしか方法がないとも言えます。主人公たちの無謀な行動原理の根底はここにあるのでは。この世界観は秀逸だったと思います。以下余談。最近洋画は吹き替えで観る事が多いのですが、今回はハズレ回。タレントやアイドルでも上手い人はいるので一概に否定はしませんが、最低限のレベルはクリアして欲しいところです。 【目隠シスト】さん [ブルーレイ(吹替)] 7点(2012-11-09 19:59:21) |