28.《ネタバレ》 冒頭に流れてくるダニー・エルフマンの音楽が、早くも我々をティム・バートンの世界へといざなってくれます・・・あ、違った、サム・ライミなんだそうです。 売れない奇術師が、ひょんなことからファンタジーの世界へと飛ばされてきて、魔女と戦うハメになる、というオハナシ。奇術を駆使して敵に一泡吹かせようとする、なんて聞くと、映画の特殊効果マンが持ち前の技術を駆使して敵と戦う『F/X 引き裂かれたトリック』なんて作品を思い出したりもするのですが、本作の面白さは、そういう物理的な部分にとどまらなくって、そう、まさにあのMGMの『オズの魔法使』におけるオドロキにも繋がるものがあります。CGなんぞ当然無い時代に、まさかと思うような不思議を、カメラを通じて我々の前に展開してみせたあの映画は、まさに一大奇術ともいうべき作品で、驚きと楽しさに満ちておりました。一方の本作、モノクロとカラーを使い分けるなどして明らかに『オズの魔法使』を意識した作りになっているけれど、だからと言ってもはやCGの時代にアレと同じことはできない訳で(同じことしようとしたら、単なるギャグになっちゃう)、そこは一線を画して、CGならではの面白さを追求してます(あのエテ公のいつも困ったような表情、可笑しいと同時に愛着も湧いてきて)。ただ、それでもなお、奇術師を主人公に据えただけのことはあり、ここにはやっぱり『オズの魔法使』と同じく、奇術の楽しみがあります。CGが使えるからといって何でもかんでも見せりゃいいってもんじゃない。相手の意識を手玉に取り、裏をかき、時には相手をじらせ、時には見てないものを「見た」かのように相手に錯覚させる。主人公の言動にもそういうのが現れていて、空中浮遊の術の最中に「ワイヤーで吊ってるぞ」と騒ぐ観客の前で、そのワイヤーを切って見せるのなんか、まさに裏をかく楽しさだし、それと同時に、映画観ながら理屈ばっかりコネてるんじゃねえぞ、と言われてる気もしてきます。終盤、いったん魔女に倒されたと見せかけた後で復活するまでの間、「まだ早い!」とじらせ続けるのなんかも、「復活する」という事実が楽しいんじゃなくって、そのじらされる緊張感を演出することこそが、奇術の、そして映画の楽しみなんでしょう、と。しかも、いざ復活のゴーサインを出したらトラブルでうまくいかず、我々も焦らされる、というメタ構造のオマケ付き。 さすがティム・バートン。あ、サム・ライミでしたっけ。 【鱗歌】さん [CS・衛星(吹替)] 7点(2016-12-29 12:07:32) |
27.いろんな映画の寄せ集めみたいになっていて、大して感動もしませんでした。残念。 【HRM36】さん [インターネット(字幕)] 4点(2014-08-25 16:21:41) |
26.大前提としてアノ名作映画『オズの魔法使』を見ておかないと面白さ半減かもですね。いろいろオマージュが見受けられ作品愛が感じられます。が、感想は可もなく不可もなく普通でした。びっくりするくらい普通でした。ライミ監督、ディズニーにいろいろ縛られたんだろうか。いろんなアイデア潰されたんかな。ただし映像美は素晴らしいので劇場で見た方が良かったかもだろうからこの点で。 【movie海馬】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2014-08-03 17:47:03) |
25.《ネタバレ》 スタートのモノクロ映像から色彩豊かな世界への移り変わりで観ているこっちも違う世界へ飛ばされる感じがいい。しかもCG感たっぷりの街並みがよりファンタジーな雰囲気がでていた。そんな世界にオズのやる気のない感じがとてもマッチしていて面白い。戦い方も倒すというよりは追っ払うのでこの作品の終わり方として良かった。 【ぷるとっぷ】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-07-12 01:49:57) |
24.《ネタバレ》 3Dの観賞ではなかったけれど、最先端の映像技術はひしひしと伝わった。目に痛いほどにビビッドな色彩の洪水は迫力満点。造花の如き発色は好みではないけど。 キャスティングが皆ベタなほどマッチしている。オズ役のJ・フランコのニヤニヤ笑いが“すんごく軽そうな奴”だと実に上手く伝えてくれる。 ストーリーは緩み無く、セオリー通り“的確”に展開し客を飽きさせない。この場合の客は子供だけど。悪い魔女を殲滅するのではなく、追放処分でよしとするのも教育的配慮なんだろうか。しかしセオドラがダークサイドに堕ちたのは、オズの不誠実のせいなんだが。そしてサム・ライミテイストがどこにも無いな。「オズのはらわた セオドラの復讐編」なんて撮ったらディズニーにすごく怒られるんだろうなー。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2014-05-28 00:16:38) |
23.映画界きっての優等生ディズニーが作ったファミリー映画。当然、老若男女幅広く指示されることを意図した手堅い王道プロットでいくんだろう…と思いきや、これが必ずしもそうではない。一応、全体的なストーリー上における「起・承・転・結」は正確な位置に配置されているので(さすがディズニーですね)一見すると王道プロットに思えるんですが、実は結構変則型。例えば「最初は敵かと思われた存在が味方になってくれる」という鉄板パターンにもつれ込むまでに一時間超もかかっている。それでいながら「主人公一人では処理しきれない脅威」が襲ってくるよりも前になっている。なんでまたこんな横着な運びにするのか? それはこの映画が75年も前に作られた、穴だらけの設定を持つ映画「オズの魔法使」の続編(というか前編)だからです。ディズニーの苦労は察して余りあります。「前作の設定をうまく生かしつつ…それでいて前作を知っている人でも新たな発見があるようにしつつ…それでいて要所要所では前作のオマージュがでるようにしつつ…しかもそれらがセンス良く繋がるようにしつつ…それでいて前作の設定には絶対に矛盾が出ないようにしつつ…」こんな作り方でプロットに影響が出ないほうがおかしい。この問題をどう処理したか?「本物の魔法使いではなく単なるペテン師だということがいつばれるんだろう…」というハラハラ感をかなり後のほうまで持続させることによって、実は結構だらだらしたストーリーであるというのを隠すという方法に出た。これがなかったらこの映画は本当に大したストーリーじゃないです。それから前作に対する並々ならぬ愛も感じられました。途中に出てきたチキンなライオンは、前作のライオンのお父さんじゃないでしょうか。シャボン玉浮遊のオマージュも「そうか、そこで使ってくるか、うまいこと入れるなあ」と感心します。眠りの花もまたうまいこと絡めてくる。最後の決戦で例のトリックが出てきたときも「うわ!そう来たか!これは超萌え萌え~!!」って感じでテンション上がりまくりでした。ここでの評価はえらく低めですが、私は、ストーリー上の縛り要素が満載の映画にしてはむしろ大健闘したほうだと思います。8点でもありかなという感じの7点です。 【バーグマンの瞳】さん [地上波(字幕)] 7点(2014-05-16 23:42:03) (良:1票) |
22.ディズニーらしく、そしてサムライミらしくなく、全く毒っ気が無さ過ぎて面白みがない。可も不可もない、なさすぎる。 なのでつまらないのかといわれれば「つまらなくは無い」という感じで。 ただオズがすぐいいやつに改心するんじゃなくて、割とクソ野郎風味が結構後の方まで残ってたのは良かったかな。 【みーちゃん】さん [DVD(字幕)] 5点(2014-05-14 11:49:13) |
21.《ネタバレ》 サムライミらしいケレンミたっぷりの下品な画面が、この映画には妙にあっている気がします。そしてグリンダがやたらとしょこたんに似てるのが気になります。 そんな映画。 とても不思議なのはラストシーン。無事事件を解決した(?)オズは、いかにもこれから元の世界に帰りますよ、といった風情で一人一人にお礼を言いながらその相手ならではのプレゼントをしていきます。「一番大事な友達だったお前にはこの帽子だ」みたいなノリで進める、わりとありがちで感動的なシーンなわけですが、でもしかし、そもそもこのシーンおかしいんです。オズはいかにも「もうこの世界を離れますよ」的雰囲気むんむんなんですが、でもそんなわけないんですよ。帰り方わかんないし。帰る話もしてないし。 でもなぜか「みんなありがとう。これから俺は帰ります。あとはみんなでこの国をよろしく頼むよ」ムードが満々。うーん、このシーン、いったいなんなんでしょうか…意味が分かりません。 【あばれて万歳】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2014-05-05 23:41:53) |
20.なんかこう、はじけきっていない、振り切れていない感があります。女優さんが皆イマイチだからでしょうか?どう見ても、姫という印象ではないです。上田秋成の雨月物語をぱくったような、ヒットした割には中身があまりないように思います。ラストも初めのアシスタントがいる世界までかえって来てほしかったです。子供が見ても面白いという内容ではないですね。 【たかちゃん】さん [ブルーレイ(字幕)] 4点(2013-12-07 21:54:30) |
19.主人公に遊ばれた魔女たちがなんだかかわいそうに。サム・ライミ監督の新生オズに期待しましたが内容は思った以上に普通。旧作へのオマージュか、最後のプレゼントのシーンは少しウルっとしましたし良かったです。陶器の少女は可愛いかったです。 【Kの紅茶】さん [ブルーレイ(字幕)] 5点(2013-12-01 22:58:35) |
|
★18.《ネタバレ》 女好きでお調子者の奇術師オズ。ひょんなことから竜巻に巻き込まれ、天空高くへと吹き飛ばされてしまった彼は、自分と同じ名前の不思議の世界へと迷い込んでしまう。しかし、そこは悪い魔女の脅威に怯えながら暮らす人々の王国だった。美しい女性に世界を救う魔法使いへと間違われてしまったオズは、生来の女好きのせいでそんな魔女を倒すため旅に出ることになるのだったが――。すみません、オリジナルのオズの魔法使いのお話はほとんど知りません(辛うじて、喋るかかし?ブリキの人形?のイメージがあるくらい)。でも、さすがサム・ライミ、そんなの抜きにして普通に面白いじゃん、これ。極彩色の美しいファンタジー世界を背景に個性豊かな登場人物たちが繰り広げる、まあベタですけど王道のストーリー展開には最後までワクワクさせられちゃいました。魔女の妹が覚醒して緑の怪物になるところが、もうまんまグリーン・ゴブリン女版なのはご愛嬌(笑)。ちょっぴり残念だったのは、個性豊かな人間キャラたちに比べてCGキャラのほうにあんまり魅力を感じなかったこと。空飛ぶ猿なんて全く可愛くないし(笑)。ファンタジーに関して言えば、やっぱりティム・バートンのほうが遥かに上だね。それでも、軽ーいお調子者だったオズが自分の特性に目覚めて、最後、奇想天外な方法で魔女をやっつけたトコなんか素直に楽しめました。うん、けっこう面白かったっす! 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 7点(2013-11-30 17:47:51) |
17.《ネタバレ》 グリンダが出てくるのが遅いので、誰が味方か敵なのかが分かりにくい展開になったのでは。なので三人の魔女それぞれに同情してしまった。オズの物語自体が東洋人の自分には刷り込まれていないので評価に苦しみます。イエローブリックロードはE・ジョンのあれですかね? 【kaaaz】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2013-11-30 00:13:28) |
16.3D版ブルーレイを鑑賞。 『死霊のはらわた』の監督がディズニーでファンタジー大作を撮る日が来るとは、一体誰が想像したでしょうか。しかも、題材は『オズの魔法使い』。MGMが1939年に制作した実写版は現在に至るまでアメリカの国民映画の一つとして位置づけられており、本作は、そんな超名作の姉妹編にあたるという、アメリカ人にとっては只事ではない立ち位置にある作品なのです(日本でいえば、『七人の侍』の続編を撮るようなものでしょうか)。さらには、1954年に『オズの魔法使い』の続編の映画化権を取得して以降、ディズニーは60年近くに渡ってこの企画を温めてきており、まさに社を挙げての大プロジェクトであるという側面も持っています。そんな映画をホラーの巨匠・サム・ライミに任せるとは、ディズニーもなかなか思い切った人事をやるもんだと感心したもので、ライミとディズニーがどんなコラボレーションを披露するのか、大変楽しみな映画でした。。。 そんな期待とは裏腹に、ライミは完全に個性を消してディズニーの望む映画を撮ることに全力を注いでいます。人が死ぬことはないし、直接的な暴力描写もない。主人公は勇気とエンターテイメント精神で悪い魔女を追い出すことに成功します。悪い魔女だって、観客の前で悪さはしません。「私は悪い人です」という話し方をするだけです。1939年ならともかく、現在の観客がこんな映画で手に汗握ることはできませんね。悪い魔女に負けた場合、どれほど恐ろしいことが起こるのかという煽りがなければ冒険は盛り上がらないし、痛みが描かれなければ戦いに感情移入はできません。『ナルニア国物語』でやったのと同じ失敗をディズニーは繰り返しているのです。人畜無害な娯楽などアニメの世界でしか通用しない、実写にはある程度の毒が必要だということに、早く気付いてもらいたいものです。。。 お話の方も、長年に渡って温めてきた割には特徴のない平凡なものでした。サム・ライミが1993年に撮った『死霊のはらわたⅢ/キャプテン・スーパーマーケット』とまったく同じ話で、ディズニーほどの大スタジオが練りに練り上げたお話にはどうやっても見えないのです。これだけの大きな企画なのに、何のサプライズもない脚本がよく通ったなと、変なところで感心してしまいました。本国では大ヒットしたため続編も製作されると思いますが、私はこれ一本で十分です。 【ザ・チャンバラ】さん [ブルーレイ(吹替)] 4点(2013-11-12 01:32:39) |
15.レイチェル・ワイズは相変わらずきれいでした。映画の内容は普通だな。 【pokobun】さん [DVD(吹替)] 6点(2013-10-27 16:19:05) |
14.カンザスでの前置きが長いなぁとか思ってたけど、それがオズでの物語と繋がってるのが良かった。 中でも陶器娘が愛らしくて、でも、ちょっと生意気でいいキャラに仕上がってたと思います。 映画というよりは、テーマパークのアトラクションを見てるような感じで、最後まで楽しく観賞できました。 ライオンやかかしなど、後の話にも繋がってくるキャラがちょっとだけ登場するのも嬉しい演出だったと思います。 あと、変な予備知識が邪魔して、ミシェル・ウィリアムズをそんな端役で使い捨てしちゃうの???とか、エルファバはどこ???とか、かなり騙されてしまいました。 【もとや】さん [DVD(吹替)] 7点(2013-10-10 12:59:50) |
13.《ネタバレ》 白黒→カラーは良いアイデアだと思う。 (白黒世界の助手や足の悪い少女が、カラーになってもお供の猿と足の壊れた人形へと繋がってる) 偽物が本物扱いされて困る、って流れは面白かった。 【虎王】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2013-09-12 17:33:14) |
12.《ネタバレ》 こっくりとした油絵のような色使いは、初代「オズの魔法使い」を思い起こさせる。ごめんね、オレペテン師だから。足を治せなくてごめんね、友だちだぜってハグできなくてごめんね、「オレに付いてこい何も心配するな愛してる!」って言えなくてごめんね。ここに来たから言えるんだ、虹の向こうの世界に。 【のはら】さん [DVD(吹替)] 7点(2013-09-06 15:51:48) |
11.《ネタバレ》 本当にただディズニーランドのアトラクションを観させられているような白けた気分にさせられました。出演女優さんが、レィチエル・ワイズがそこそこ美しいだけで、陶器の少女が一番美しく、愛らしかったなんて!!ディズニーらしい楽しさのかけらも感じられませんでした。色彩も妙に毒々しく感じられてしまいました。(T_T) 【亜酒藍】さん [DVD(字幕)] 3点(2013-08-27 17:00:02) |
10.サム・ライミ監督が好きなように作れたのか、とても疑問に思える仕上がりでした。ハラハラドキドキも、奇想天外な仕掛けもなく、それなりの制作費とそれなりのスタッフ・キャストが揃っていれば、誰でも作れそうな映画、そんな印象しか残らなかったです。サム・ライミ監督の持ち味はどこにいってしまったのやら・・・。 主役のジェームズ・フランコは作品次第で大化けする可能性がある!いい役者なのにもったいないなぁ~。 |
9.《ネタバレ》 3D版で鑑賞しましたが、これはもう最初から最後まで3D映画として作り込んでますねぇ。監督の意図を考えるならば、2Dより3Dで見るべきだと思います。とってもわかりやすいストーリーで、魔法の国で奇術を使うというアイデアも良いです。自分は魔法使いじゃないけれども、結果としてはみんなを救うことが出来た。それは魔法と同じだ、みたいな内容は、原作のテーマに忠実でもあります。オズの国のきめ細やかで色彩豊かな風景は実に美しいですが、確かにティム・バートンの作品とかぶるような気もします。景色を映すCG映像なわけですから、そこに監督の個性はなかなか発揮しにくいのかもしれません。ただ、実写の部分、たとえば顔のドアップとか、いきなり何かがばっと出てきて観る人を驚かすような、そういう良い意味での安直さはやっぱりサム・ライミだな~と感じましたね。ジェームズ・フランコも、普段はイケメンだけど笑った時の独特なスケベっぽい顔とかが役柄に凄く合ってました(笑)。全体としては、無難な出来映えの佳作といったところかな。 【あろえりーな】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2013-08-02 14:40:04) |