15.《ネタバレ》 社会的使命感に燃えて作りました、という感じ。そのせいか悪く言えば地味ですが、全体として落ち着いたトーンでじっくり堪能できます。 しかし残念なのは、シェールガス採掘による環境破壊について切り込むのかと思いきや、土壇場で架空のエネルギー会社の問題に矮小化させてしまったこと。たしかにシェースガスがアメリカにもたらした地政学的・経済的メリットは計り知れません。まさに「エネルギー革命」です。そこにケンカを売るつもりはない、ということかもしれませんが、ちょっと腰砕け感、もしくは日和った感が否めません。 【眉山】さん [インターネット(字幕)] 6点(2020-08-10 02:19:28) |
14.《ネタバレ》 天然ガスの埋まる田舎町の土地買収を図る企業側と、企業の甘い話には乗らずに田舎町の自然を守ろうとする抵抗派との攻防。 こうした構図の場合、主人公は対企業側であることが多いのだが、この映画では買収する側なのが興味深い。 環境保護団体の活動家が環境破壊の証拠写真を広めたため、スティーブは一気に劣勢となるが、その写真が捏造であることを突き止める。 その捏造に思わぬ真相が隠されていて、環境保護団体活動家の正体のどんでん返しが意表をついて良かった。 ただ、最後にビジネスライクなスティーブが雇い主に反旗を翻したのはなぜか、その背景となる生い立ちがしっかり伝わってくればもっと納得できたのに残念。 【飛鳥】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2018-08-24 19:42:52) |
13.《ネタバレ》 悪くはなかった。ただもうちょっと、町の人たちの町に対する愛を感じたかった。だって売ってもいいよって描写の方が多いんだもん。だから最終的になんのカタルシスも湧いてこなかった。あとフランシス・マクドーマンドは流石の一言。仕事とプライベートをキッチリ分けているあの感じはなかなか出せるもんじゃない。マット・デイモンとの対比が素晴らしい。 |
12.《ネタバレ》 ○終盤の告白には驚かされた。○レモネードを25セントでしか売らない少女の描写はセンスを感じた。○アリスとの出会いのシーンからなんとなく想像できたが、オチが安直すぎる。 【TOSHI】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-09-03 15:29:31) |
11.《ネタバレ》 石油に代わるエネルギーとして脚光を浴びているシェールガスの環境破壊面に食い下がってみた、実に旬な社会作。石油産出国のアラブ首長国連邦が提供してるっていうのがなんとも生々しい。米国内ではスポンサー募るのは大変だったのかな。 社会派作品ではあるけれども、シェールガス採掘による問題点はあまり深く追求していないなあという印象を受ける。それより、エネルギー会社の悪辣で強引な土地買収のやり方がよろしくない、という描き方になっています。 となると、ドラマにおいて大事になってくるのは、会社に滅私奉公した末に裏切られることになる一社員の人としての葛藤や煩悶といった心理描写でありましょうが、マット・デイモンがそつなく演じています。さすがです。 やり手のビジネスマンと素朴な好青年の顔を演じ分け、「環境団体」の言いがかり&妨害にも一途に誠実に闘う。それゆえ、すべてがひっくり返った衝撃も大きく、地元民の前で白旗を上げたスピーチの時の憔悴した表情なんかも上手いです。 脚本自体はわりとざっくりしているので、作品に繊細さをも与えるマットの演技さまさまですね。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2016-09-05 00:13:51) |
10.《ネタバレ》 地方の足元にまだまだ眠っているシェールガスの開発により莫大な利益を得る大企業。 そしてその大企業が乗り込んできた、農業を中心に人々が暮してきた経済的には苦しい地方の小さな町。 さらにこの大企業の動きを聞きつけて乗り込んできた、自称環境保護団体の活動家。 これら様々な組織や人々の思いが交錯する町の人間模様を丁寧に描いていく人間ドラマ。 テーマは重いですが、大企業の人間と自称活動家と地元の人々の絡ませ方がとても巧い。 田舎町の風景描写に静かな音楽もうまく作品の雰囲気を和ませています。 どちらかの側に肩入れせず、淡々と第三者的にこの町の人間ドラマを見つめるような作品の視線も良かった。 マット・デイモン演じるスティーヴが町の女性アリスと出会った時点で、最終的な彼の選択は予想が付くのですが、 そこに至る終盤には全く予想がつかない大企業のしたたかさを思い知らされます。 終始淡々と小さな田舎町の人間模様を見つめながらも、しっかり考えさせられるものがあるドラマです。 昔洋楽にはまった40代としては、町のバーで生演奏で歌う”dancing in the dark”が良かったなあ…。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 8点(2016-07-02 18:13:22) |
9.《ネタバレ》 パッケージ裏に書いてある解説から想像したものとはなんか違うなーと感じた作品でした。環境保護派の感じ良さそうな兄ちゃんとの展開はすごく面白かったです! そこだけは10点満点‼︎ ここがすご過ぎて、後の展開は弱いです。 「農業を教えてるの?」「家庭菜園を教えてるの?」からくるくだりは、あとで再度出てくる言葉になるのが見えてしまって、大事なシーンで感動できず「やっぱり」としか感じられませんでした。 自分があの街にいたら、どうなんだろうなぁ〜? 僕はわりと金になびくかも。汚染や環境破壊の側面が描かれてはいたけれども、イマイチ悪事であるとか人を不幸にすることであるとかが、ピンときてないのかなー、自分…。酷い部分をクローズアップしすぎると主人公に気持ちが入らなくなるから、裏側の描きは弱めになってるのかな? この映画で描かれた企業のやり口にはビックリでしたが、これきっと政治でも同じカラクリあるんでしょうねぇ! 争わせたり、嫌わせたり、そういうので人は熱くなっちゃうということなんでしょう。 騙されないようにしなきゃとは思うけど、もう何を信じていいか… そういうことを考えられたという点では満点ですが、映画としてはしりすぼみでしたのでこの点です。 【だみお】さん [DVD(字幕)] 6点(2016-02-11 18:15:20) |
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★8.《ネタバレ》 「僕の名前はスティーヴ・バトラー、グローバル社の者です。知っての通り、この町の地下から新たな時代のクリーンエネルギー、シェールガスが発見されました。この事実は、危機に瀕しているこの町に莫大な利益をもたらすことでしょう」――。アメリカ郊外にある地方都市、マッキンリー。長引く不況の影響で閉塞感に満ちていたこの町に、シェールガス発見という朗報が舞い込んでくる。業界大手グローバル社の営業マン、スティーヴはそんな小さな町に土地の買付と住民対策のために乗り込んでくるのだった。大金をちらつかせて順調に住民を説得していく彼だったが、突如として環境保護団体を名乗る男が町に現れる。「俺の故郷はグローバル社の環境汚染のせいで滅茶苦茶にされた!みんな、騙されるな!」。精力的にそう訴える男によって、順風満帆だったスティーヴの活動は窮地に追い込まれてしまう。自らの出世のために、なんとしてでもこの案件を成功させたい彼は躍起になって対策を練るのだったが……。環境保護と経済活性の間で揺れる一地方都市を舞台に、徹底的に資本の論理で動くエリートサラリーマンと環境保護団体の駆け引きをリアルに描いた社会派ドラマ。と、書くと物凄く重たそうな物語を想像してしまいそうだけど、そこはいままで青春映画の良品を幾つも手掛けてきたガス・ヴァン・サント監督。何処までも続くのどかな田園風景や純朴な田舎の住人たちを穏やかな視線で描くことで、非常にノスタルジックな雰囲気に満ちた佳品に仕上がっておりました。数々の賞に輝くベテラン監督だけあって、さすがに巧い。個性豊かな登場人物たち、分かりやすいストーリー展開、詩情豊かな映像と音楽…、もう最後まで安心して観ていられます。最後のあっと驚く展開も「なるほど…」と唸らせておいて観終わったあとに色々と考えさせるところも見事。ただ……、その抜群の安定感がこの作品の魅力となっているかというと僕は逆にあまりにもスタンダードすぎてちょっぴり物足りなさも感じてしまいました。もう少しこの作品ならではという何か新しいものを求めてしまうのは欲張りというものでしょうか?とはいえ、この抜群の安定感はやはりいい。環境保護と経済活動…、そんな難しい問題を考えるきっかけとしても観て損はないだろう。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 6点(2015-12-17 22:08:43) |
7.《ネタバレ》 環境保護団体の男との熾烈な争いやラストのどんでん返しはドラマとしてうまく出来ていて面白かったです。ところでシェールガスって一体どうなんでしょうね。 【ぽじっこ】さん [CS・衛星(吹替)] 7点(2015-09-19 22:26:41) |
6.う~ん、終盤の最初のどんでん返しに、やられた..唸りました~(まったく読めなかった..) しかし、その後の展開は、在り来たり..読めてしまった(ひねりが足りないかな)..最初のどんでん返しまで、すごく良かっただけに、残念..しかしながら、物語としては、とてもイイ話..映画としても、良作... 【コナンが一番】さん [DVD(字幕)] 8点(2015-05-09 16:39:09) |
5.《ネタバレ》 実際に、水が汚染されただとか配管から火ができたなどといった話はあるそうですけど、天然ガスはせ行きや石炭よりCO2は少ないですからね。エネルギーの話は一筋縄ではいきません。さて、映画としてはなかなか面白く拝見いたしましたよ。インテリのマット・デイモンらしい硬派なストーリー。環境保護団体のダスティンが現れ、熾烈な戦いをやりあう様子は見てて面白い。そのダスティンが実は~のオチは少々映画的すぎるけれど、スティーヴにとっては仕事よりアリスを選んだ、と言ってもいいのかも。 【あろえりーな】さん [DVD(字幕)] 7点(2015-04-07 20:26:15) |
4.《ネタバレ》 結局社員は会社の駒でしかないのかというありがちな展開ではあるが、M・デイモンとF・マクドーマンドの好演に助けられている。シェールガスにも負の面があるのか?という疑問も新たに湧きました。いかに? 【kaaaz】さん [DVD(字幕)] 8点(2015-03-21 23:38:48) |
3.ジェイソン・ライトマン監督の「マイレージ・マイライフ」っぽいお話。企業の中で疑問も抱かず自分の仕事をこなす毎日、けど改めて振り返ってみると・・・ってなヤツです。 映像の撮り方が丁寧で、まるで「映画の教科書」のよう。たとえば、「俯瞰のロングショットで撮れば滑稽な風に見せることができます」とか「画面の中の建物と人物のレイアウトで主人公の心情を表現してます」とか、そういうヤツですね。この映画はほんとに基礎に忠実に撮ってるな、という印象でした。あくまで映像演出の初歩なので「だから凄い」ってものでは全然無いんですが、最近の映画で基礎通りに撮ってる作品をあまり見ないので、逆に新鮮でした。 ストーリーも、場面場面が丁寧につながっていて、次から次へと新ネタが投入され見てて飽きません。 あらすじや演出など、斬新なものはあまりないのに、ただただ「丁寧」に作っただけでそれなりに見ごたえがある映画になっていると思いました(褒めてることになるのか・・・?)。 好きな場面は、主人公が一仕事終えてバーで飲もうと思っていたら、ライバルに出し抜かれてしまうところ。両手にビールのピッチャーを持ったあのマヌケな姿が切な笑えます。ピッチャーがミソですよ、やっぱり。 【ゆうろう】さん [映画館(字幕)] 7点(2015-01-22 12:36:21) |
2.《ネタバレ》 明らかに地方の田舎モノからしたら悪党のマット・デイモン、彼が最終的に会社の余りに非道な方針にNOを突きつけるラストがとにかく痛快。かと言って大企業を打っ潰すような無理な内容に行くのではなく、単に今までのツケを払いクビになるという結論も良い。 カラオケがド下手なフランシス・マクドーマンドがやるせない空気の映画の清涼剤になっていて面白かった。 【民朗】さん [映画館(字幕)] 7点(2014-12-23 22:49:02) |
1.《ネタバレ》 田舎町に眠るシェールガスお買い上げに奮闘する営業マンのドラマ。アメリカの田舎の雰囲気と透明感ある歌声はマッチしていたが、心動くポイントが分からなかった。 【獅子-平常心】さん [映画館(字幕)] 5点(2014-11-09 22:04:54) |