★1.《ネタバレ》 夢見がちで色んな事業に手を出しては失敗ばかりする父親に振り回され、ずっとギクシャクしてきたプレスリー家。心機一転とばかりに彼らは郊外の古い館を格安で手に入れ、さっそく引っ越してくる。かなりリフォームが必要なものの、市場価格よりもだいぶ安く手に入れたその物件。それもそのはず、館の屋根裏には誰も知らない秘密が隠されていたのだった――。そこにはずっと、何年前に死んだかも分からない中年男の霊が住み着いていたのだ。彼を最初に見つけた次男ケヴィンは、必死になって怖がらそうとしてくる彼に何故か恐怖よりも親近感を抱く。言葉を発することが出来ない霊は、「アーネスト」という名札のついた服を着ており、ケヴィンは彼のことをアーネストと呼んで暇さえあれば屋根裏部屋へとやってくるのだった。ところがそれを知った父親が、「こいつは金になる」とばかりに動画に撮ってネットにアップ。すると案の定、動画は大バズリ。瞬く間に拡散されてテレビの取材も殺到、家の周りはミーハーファンが取り囲み、著名な心霊研究家までやってくる。まさに時の人となった家族。だが、次男ケヴィンはそれよりもアーネストの過去や何故死んだのかが気になって仕方がない。隣に住むアジア系の少女ジョイとともにアーネストの過去を探り始めた彼は、やがて驚きの真実を知ることに……。監督は、『ゾンビ―ワールドへようこそ』や『ハッピー・デス・デイ』など、肩の凝らないエンタメ映画を幾つも撮ってきたクリストファー・ランドン。とにかく、この監督らしい小気味いいストーリー展開が最高に楽しかった!!なにより登場人物誰もがみな魅力的なのが良いですね~。特にこのアーネストという幽霊が、普通にどこにでも居そうなバーコードハゲの冴えないおっさんなのが大変グッド。このおっさん、壁をすり抜けたり顔をドロドロに溶かしたりは出来るけど、基本は「うーうー」言って変な踊りを踊ってるだけですもん。全然怖くないし、なんならこのくたびれ具合が哀愁漂いまくりですごく良い味だしてました。それに隣に住む日系人少女ジョイのはおてんば娘感がなんともキュート。彼女と童貞主人公ケヴィンが良い感じになりそうになったら、余計な気遣いを見せてくれるアーネストの空気読めなさ感に自分は思わずニヤニヤ。ランドン監督、童貞主人公のモサい青春を撮らせたらやぱ巧いですね~~。終盤、政府の役人たちと繰り広げるカーチェイスも躍動感があって素直にハラハラドキドキ。そして明かされるアーネストの過去……。まぁベタっちゃベタですけど、これくらいが安定感抜群で自分は気持ちよく観終えることが出来ました。うん、7点! 【かたゆき】さん [インターネット(字幕)] 7点(2024-06-27 08:14:04) |