15.《ネタバレ》 大好きな映画の一つです。 まるでフランス映画「男と女」を思わせる素敵なカメラワークに音楽。 冬の日本海の荒波、雪、海鳥・・・素晴らしいロケーション。 岸恵子35歳、なんとお美しい・・・上品でほのかな色気が漂う、ため息が出るほどいい女。 ラスト刑務所の門で別れ・・・今まで抑えていた感情を一気に吐き出すシーンが心に残ります。 この頃のヤンチャなショーケンも良いですね!何度も出てくる、手を振りながらの走るシーンが印象的。 今の若い映像作家たちにぜひ見てほしい映画です。 【とれびやん】さん [インターネット(邦画)] 8点(2021-09-03 23:15:52) |
14.《ネタバレ》 ほとんど説明らしい説明はない、が、何故かグイグイ迫ってくるものがあるなぁ~。ショーケンの若々しさと岸恵子の静かな美しさが不思議とマッチする独特の作風ですね。日本の映画にもこんなのあったんだ~、ちょっとした発見でした、ありがとうゴザイマシタ 【Kaname】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2019-06-19 10:07:57) |
13.《ネタバレ》 さいきん「美熟女」という言葉を知ったが、日本映画史上の最高の「美熟女」はこの映画のヒロインを演じた岸恵子だろう。――いや、彼女を「美熟女」なんて呼ぶのはやはり失礼だ。『約束』の岸恵子は日本映画史上の最高の「美淑女」である。 いつもそうだが、この映画が始まると私は即座にショーケンに変身する。 そして40年前の「特急しらゆき」に乗車するのだ。私と 美淑女 は、一緒に日本海沿いを北上し、南下する。 この小旅行には岸恵子 との接吻がついている。。。。。 接吻と言っても、ドサクサの際の接吻である。『約束』のヒロインは女囚だ。ちゃんと監視員がついている。 それから後の私は、岸恵子の手をこっそり握るだけしかできない。――しかし、この束縛が私たちのエロスを昇華させる。饒舌だった私は、だんだん無口になる。そして突然の、遣る瀬ない大団円。 私は、ホーッと溜息をつく。 それからDVDを取り出し、日曜日のコーヒーを啜る。 【火蛾】さん [DVD(邦画)] 10点(2016-01-11 17:26:31) |
12.少し度肝を抜かれた作品です、みなさんがおっしゃるようにお洒落で台詞が少なくて、洗練されていると思いましたが、なんといっても当時40歳の岸女史が美しい、20歳ほど年下のショーケンと息もぴったり。でも監視官役の南美江女史もすばらしい、当時還暦近かったがリンとしていて、風格がありますね。さすが元タカラジェンヌです。めっけもんの一作でした。ショーケンが地下から階段を見上げるところがかっこよかった! 【HRM36】さん [インターネット(字幕)] 7点(2014-08-28 14:30:17) |
11.主人公とヒロインの状況説明はほぼなし。 セリフを極力抑え、顔の表情と風景描写で物語を展開させていく手法、カット割りや音楽もフランス映画に通じるものがあり。 全体的に淡々とした流れの中で、萩原健一のやや軽めの演技が、逆に鑑賞者を飽きさせない役割を果たしているのかも。 映画の作りは悪くないと思うが、ベタなシーンだけはやっぱり不釣り合い。 そういう泥臭さが、邦画のいいところでもあるんだろうけど……。 【MAHITO】さん [ビデオ(字幕)] 5点(2013-07-02 09:38:31) |
★10.《ネタバレ》 オリジナルは韓国映画と聞いていたのだが、何故かフランス映画的な感じを受ける、不思議な映画です。岸惠子だからなのか、うら悲しい日本海の東北だからなのか。萩原健一が最初チャラチャラして、浮いているなと思ったのですが、意外とそれが伏線か、純真な面のギャップもあって岸惠子とマッチしていくのも面白い、色々なテクニックを使って色々な試みがされているのも良いですね。普通に観たのですが、なかなか佳作でした。 【min】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2013-04-15 20:23:42) (良:1票) |
9.女とおばさん、それに若い男と非常にアンバランスな出だしなのだが、映画が進むにつれて謎が解かれていく。と、このように書けばサスペンスなのだが、どんどん物語に引き込まれてしまう。そして終盤はだんだんと胸がしめつけられるような思いだった。そう舞台は日本なのになぜかフランス風、岸恵子だからかもしれないが・・・。私に映画を感じる力があればもっと点数が上がっただろうにと思わせる映画だった。ところで意外だったのは中山仁、さぞかし事件に絡むのかと思っていたらあのまま消えてしまった。 【ESPERANZA】さん [映画館(邦画)] 7点(2012-08-28 23:23:07) (良:1票) |
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8.《ネタバレ》 ぼかしやズームアウト、手ぶれ、逆行、静止画などなど、テクニック盛りだくさんで、これらをいちいち発見していくのも楽しい。特に逆行をはじめ、陰影の使い方は非常に上手く、美しい。 ただ個人的には、岸恵子は完璧なキャスティングなのに、ショーケンってどう考えてもかっこよくない‥‥。このころの映画って主役男優に過剰な演技をさせすぎだと思う。今観ると、の話なので当時の評価は知らない。つまるところ、なぜあの二人が恋に落ちるのが釈然としなかった。恋に落ちる過程を度外視すれば、なかなか面白いとは思うのだけど。 そして結局この映画は二人の悲しい恋を描いているだけで、二人の人間は描いていない。映像には凝っているが、二人の内面は何も見えてこない。特別に外出中の女囚とチンピラの恋、という設定を盛り上げているだけで、どんな女囚か、どんなチンピラかが分からなかったのは残念だった。 【Balrog】さん [映画館(邦画)] 5点(2010-11-23 01:17:19) |
7.《ネタバレ》 映画館で鑑賞。 いかにも斎藤耕一監督らしい作品で、冷たい海の波しぶきが旅情と哀愁を誘う。 大人の女性の美しさと憂いを、美しい脚、いや失敬、体全身ににじませた岸恵子が、これまた魅力的。 若くて動きにキレのある萩原健一も面白かった。 ラストシーンはとても切ない。 おそらく会えなかったという設定だろうが、その事情を知らずに一人、公園で男を待つ女の心情って、一体どんなもんなのだろうか・・・ 【にじばぶ】さん [映画館(邦画)] 7点(2009-10-25 15:15:44) |
6.《ネタバレ》 冬の日本海側、どこか陰のある過去を背負った男女・・・極めて日本映画的な設定を、まるでフランス映画のような洒落た雰囲気で撮っていて非常に新鮮さを感じました。 気品を感じさせながらもどこか陰のある岸恵子と野生的で子供っぽさの残るショーケンの組合せが非常に絶妙ですね。ストーリーもシンプルながらも奥深さを感じさせるものでした。 【TM】さん [ビデオ(邦画)] 8点(2008-10-03 21:59:52) (良:1票) |
5.《ネタバレ》 これはまた一つ、良いものを見つけた気がする。この映画は始まってから十分間、台詞がありません。その間に映し出される日本海の美しい風景、そんな日本海で海沿いに北上する列車、更には車内の映像、海の景色、空を飛び交う鳥達、そういう映像だけではっきり言って今のテレビドラマばかり観ている人にはかなり退屈と感じるかもしれません。しかし、今のテレビドラマみたいに何もかも台詞に便り、その時の置かれている状況や心理を説明してしまうものとは対照的で台詞に頼らなくてもちょっとした映像と俳優の演技、表情だけで解らせる素晴らしさ、それこそ映画本来の持っている形をここでは少ない台詞と映像だけで見せてくれます。それも偏に女優岸恵子の女としての哀しみ、情念みたいなものを演じることの出来る演技力があればこそ成り立つわけです。強盗犯の罪で刑務所に入ることとなった萩原健一演じる男との二年後の再会の約束をするシーンにおいての男と女の刹那さ、二人のすれ違い、それを映し出す映像も何となく余韻が残る。この監督さん、余韻の残し方が大変、お見事です。それにしてもこの頃と今でもさほど変わらない美しさを維持している岸恵子というこの女優さん、どうしたらあんなにも美しさを保っていられるのか?とこれを見たら男の私でさえそう感じるのだから女の人が見たら間違いなくそう感じるはずです。 【青観】さん [ビデオ(邦画)] 8点(2007-10-05 22:20:54) (良:2票) |
4.全く期待していなかったのですが、けっこう感動しました。萩原健一と岸恵子の組み合わせがちょっとアンバランスに感じられますが、この二人でなければこの映画の味わいは出なかったとも思います。寒々とした風景描写が良いです。 場末の映画館で見るに、実にふさわしい映画です。 【ジャッカルの目】さん [映画館(邦画)] 6点(2007-05-06 22:14:03) |
3.言いたい事全部【ミーハーおばちゃん】さんに言われてしまった、これは北陸に見えるが仏映画ですよ。岸恵子のポケットに手を入れて歩く姿がカッコいいし、おしゃれなんだなあ。岸恵子が口紅をひきオンナになり、また口紅を落とす時の彼女の心境たるや深いなあ。あどけなく無邪気だが真っ直ぐに突っ走るショーケンがいいのよ。逃げるべきか、逃げざるべきか、本気になったからこそ決断したんだよなあ。たった一日だけのすれ違いの恋なんだけどいいんだなあ。 【亜流派 十五郎】さん 8点(2004-05-19 23:24:33) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 ファーストシーン、一人ベンチに座り日本海を見つめている蛍子。そのシーンが長いので、これは何だ?と思うと、ようやく2年前の回想に入ってゆきます。そこで描かれている過去の恋。恋と呼ぶにはちょっと不完全な恋。不完全だから恋。(笑)なんだか二人の気持ちがスクリーンを越えて伝わってきました。どうにも出来ない歯痒い思い。立場。そしてラストシーン、回想を終え現実を見ると、現実は目に映る日本海の海よりも厳しかったのです。 【もちもちば】さん 9点(2003-12-09 11:12:17) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 なんともユニークな俳優が出現したと思わせた、萩原健一の本格デビュー作。(本格、というのはその前のグループサウンズ時代のアイドル映画出演があったから。それが演技者になっていくきっかけだったのは想像に難くないところですが。)フランス映画のようなおしゃれさ、ダークさがありつつ、舞台が北陸、というフシギなバランス感覚に、当時すごく興奮を覚えたものでした。萩原がゆきずりの年上の岸に寄せるなつき方、その無邪気な笑顔、過去のある役柄ゆえかそうではないのか、むしろ今より老けた表情だった岸の、しかしシワさえ美しいお顔、ポケットに手を入れて歩くリンとした姿勢、足のラインの美しさ・・どこをとってもホレボレでした。ゆきずりの情熱を瞬時にして燃え上がらせながら、逃避行とはならず、岸が大人としてふるまい、そのことがまた新たなドラマを生んでいく、スリルとテンポがたまらなかったです。まあ解せなかったことも1つや2つはありますけどね。彼女の「過去」の生まれた経緯と、それから「模範囚だから特別許可で肉親の墓参りに行ってよし」なんて規則、聞いたことないけどなあ、ということ。でもまあいいんですよね、これは映画なんだもん。(これを書いた数時間後のTVニュースで知りましたが、日本でも刑務所から一定の範囲で外出、外泊できるようにしましょう、という提言が本日なされたようですね。何という偶然! この映画、とっても新しい人権感覚を先取りしてたんですね) 【おばちゃん】さん 8点(2003-12-08 09:25:19) (良:2票) |