1.《ネタバレ》 初っ端は接写が多くてイライラします。若い娘っ子のアップならいざ知らず、野郎の、しかも汗と脂のキタナイ顔なんか見たくない。しかも掟ポルシェの滑舌が悪くて、何を言ってるのか分からないし。開始2分で挫折の危機が訪れます。ここで鑑賞を止めて何の問題もありません。むしろ正解。とくに女性にはツマラナイと思う。というか、お願いだから観ないで欲しい。物語は童貞男の妄想オンリー。バイト仲間の彼女に勝手に恋をして失恋して終わり。始まる前に終わっています。くだらない。でも爆笑でした。まるで自分の思考回路を見透かされたよう。自身の経験と相まった痛痒さに悶絶しました。“白い女”こと高橋真唯がいい。手が届くかもと思える最上級の女。回転寿司で言えばピカピカの皿。大トロです。でも絶対に口には入らない。それはお金が無いからではなく、店に入っていないから。チラシを眺めながら、どんな味か想像するだけです。知識だけは十二分にある。グルメ雑誌は沢山読んだ。いわく、甘い。脂が乗っている。舌がとろける。ちょっと炙るといいらしい。想像は膨らみます。それが女性に対する幻想。「アイドルはオナラしない」と基本変わりません。大トロを食べたことがない人間のみに許されたファンタジー。ワンダーランドです。ただし、ディズ○ーやサ○リオなんかとは違う。マスコットキャラは杉作J太郎。アトラクションは、ちんちん電車。閉め切っているから汗でじっとり。それは童貞のみに許された芳香。そういう意味で主役2人のキャスティングには難ありでした。掟のほうは近い香りがするものの、やはり本物とは違う。童貞がちくわだとすれば、掟はちくわぶです。何の喩えだ?彼らにシンパシーなんか感じたらダメなのは分かります。でもバイクにキィーは、ぶっちゃけ爽快でした。染み付いた童貞スピリットは一生消えない。ツベルクリンのハンコ注射痕のように。ウソです。消えてました。