8.《ネタバレ》 この映画を観たのは学生時代、自分を含めて20人ぐらいしか観客がいない名画座でした。マックQが暗殺者を返り討ちにしたシーンで、目撃者が警官に証言するところで「私の名前はジェームズ・カーター…」と言ったところで半分ぐらいの観客が爆笑したんです。その当時は大統領選挙が始まっていて、民主党のジミー・カーターという候補に日本でも注目が集まっていました。ご丁寧に字幕でジェームズをジミーと変えてウケを狙っていたんでしょうが、それがガラガラの名画座で見事に成功したってわけです。余談でした。 『ダーティハリー』のハリー・キャラハン役へのオファーを蹴って後悔することになったジョン・ウェインが、悔し紛れに遅まきながら初の刑事役に挑戦した一編です。舞台はシアトル、お話しは警察内部の麻薬の横流しとそれに気付いて一匹狼になって真相を追及する初老のデカ、まあ70年代の刑事もので良く見かけるパターンです。とうぜんウェインは馬じゃなくカッコよい車(フォード・マスタング?)を乗り回すんですが、なぜか住まいが小型クルーザーだったりして、なんか刑事らしくないキャラです。そしてコルト・ピースメーカーからチェンジした武器はイングラムⅯ10、私もこの銃を始めて見たのが本作でしたが、ただの長方形の箱にグリップをつけただけみたいなアヴァンギャルドなスタイルにはショックを受けたものです。ウェインは慣れない現代劇でしかも初刑事役ということもあってか、どこかぎこちない感じが強かったです。監督がジョン・スタージェスですからあまり盛り上がらない地味なストーリーもそつなく纏めていますが、ラストの海岸でのカーチェイスだけは正直見ものです。地味な絵面かもしれませんが、波打ち際をあれだけ猛スピードで車を疾走させるのは高度な運転テクニックが必須です、良い子は真似しないでね。 良く判らんのが最後の閉め方で、麻薬の横流しは殺された同僚刑事とその妻が主犯という撮り方なんですが、その刑事や愛人を消したのはいったい誰?という当然の疑問があります。これは上司のエディ・アルバートたちが黒幕という解釈しかできないのですが、みんなで仲良くコーヒーを飲んでエンドって、いったいどうなってるの? 【S&S】さん [映画館(字幕)] 5点(2019-11-28 22:30:41) |
★7.《ネタバレ》 刑事仲間が押収した麻薬の横流しに絡んでいたというありがちな展開。 身近に以外な黒幕がいたり、パターン通りながら作り自体はしっかりしている。 ただ、あまりおもしろくはない。 ジョン・ウェインはやっぱり西部劇のほうがいい。 【飛鳥】さん [地上波(吹替)] 4点(2015-03-15 22:39:51) |
6.ジョンウェインに関しては全く思い入れも興味もないので、何となくミスキャストだなあ程度の印象しかないのですが、ラストの浜辺のカーチェイスは確かに見ごたえありますね。アレって実際やると結構難しいのではないのかと。というのも、昔、父親が同じ事してタイヤが浜辺に埋没して大変な事になったというのが幼少期の記憶としてあるので。 |
5.こういう、一匹狼刑事モノって、定番と言えば定番ですが、とりあえずワクワクしてしまいます。好きですねえ。もっとも本作の場合、主人公は早々にバッジを返上してしましますが。ついでに言えば、主人公の大男が、少々歳食ってて、メタボ体型で、何となく顔色もすぐれないような気がしてしまう。しかしもちろんこれは、ジョン・ウェインだから、許される。彼の顔を拝めるのだから、何でも許されてしまうのです。往年の西部劇のヒーローが、現代に現れ、馬からクルマに乗り換えて、ちゃんとクールにヒーローしてること自体、なんとも嬉しくなってしまうではありませんか。そして本作、銃撃戦やカーアクションも見どころで、特にラストの海岸でのカーチェイスは意表をつく斬新さ。この辺りを観ていると、「もうちょっと活きのいい俳優が主人公だったらなー」なんぞと、上記とはまるで矛盾したことも少し考えてしまうのですけどね、へへへ。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-06-28 22:17:23) |
4.《ネタバレ》 ジョン・ウェイン主演作にしては珍しい現代劇。しかしノリは基本的に西部劇。とにかく悪党は殺して解決です。中盤でたいした理由もなしに機関銃まで仕入れる。機関銃までも必要になるような悪党と戦う予感は全くないのにね。粗はあるけど、筋立てはなかなかよく出来ているし、中盤は砂煙を揚げ、終盤は水煙を揚げてのカーチェイスの絵面も面白い。西部劇ノリが許容出来るのであれば、結構楽しめる映画です。 【MARK25】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2007-12-16 10:27:34) |
3.《ネタバレ》 ふむ。犯人を追っていたらなんと警察がワルで亡くなった親友がヤクの売人だったという。ゴロツキは言う。「ひでぇ世の中だ」。そうだな見所はトラック二台にぺちゃんこにされそうになるシーンとラストの浜辺でのカーチェイス。それとやっぱりジョン・ウェインの存在感。教科書通りではあるが、ツボを押さえてる佳作。 【あろえりーな】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2007-12-05 19:58:58) |
2.”マックQって何でしょう?ハイ。スティーブマックイーンのことですねえ。” という、淀川さんの解説をかろうじて、思い出す。 【男ザンパノ】さん [地上波(吹替)] 5点(2007-01-03 23:03:19) |
1.相棒を殺害されたシアトルのはみ出し刑事が捜査に乗りだすが、麻薬ギャングと結びついている警察上層部の圧力から、私立探偵に転身して巨悪に立ち向かっていく姿を描いた作品。内容そのものはいわゆるポリスムービーの定食メニューといったところだが、監督J・スタージェスと音楽E・バーンスタインの名コンビに、主演がJ・ウェインとくれば、もぅほとんど西部劇のノリで、まさに豪快そのもの。好きな人にとっては期待するなと言うほうが無理というもの。しかし現代アクションに西部劇のスケール感やカウボーイの哀愁などといったものはやはり見出せず、西部の男一筋に生きてきたJ・ウェインもどこか居心地悪そうに映る。時代の流れとは言え、西部劇が終焉を迎え現代劇にしか活路を見出せないのは、残念なことだしやはり寂しい。それでも、馬を車に乗り換え大暴れするJ・ウェインは貫禄十分で、映画初登場の短機関銃イングラムM11をぶっ放すその勇壮な姿は今でも眼に焼き付いて離れない。とりわけ海岸に沿って繰り広げられる終盤での銃撃戦に、その威力をまざまざと見せつけられ、水しぶきを上げながらもんどり打って豪快に転げまわるカーアクションは、壮快ですらある。 【ドラえもん】さん 7点(2003-12-08 17:44:49) |