2.《ネタバレ》 あるマンションで起きた連続殺人事件。まさかの動機に唖然とする戦慄のサスペンス。
物件の価値を落とすためだけにあれだけの事件を起こしちゃうとはぶっ飛んでいます。
主人公の女はなぜあれほどまでにあのマンションの海が見える部屋に固執したのでしょう。過去のエピソードにその答えがあるのでしょうか。
幼い頃に祖父に言われたから?
母を新しいマンションに住まわせてあげたかったから?
どれも決定打と言うには弱い気がします。
それに家族は弟以外全員他界。ある意味自由になれた今、もはやあのマンションに固執する理由はあまりないような気もしますが・・・。いや、理由なんてもはや無いのかもしれない。それが人生の目的になってしまっている感じです。
ストーリーだけを見てみれば普通のサスペンススリラー。ですが過激なグロ描写がこの映画を普通のサスペンスとは一線を画すものにしています。
これだけの犠牲者を出し、自身も大怪我をし、やっとマンションの価値を下げることに成功。
その翌年、サブプライムローンの不良債権化問題で勝手に下落する住宅価格。
恐ろしいほどに皮肉の効いたストーリーですが、むやみに時系列がいったりきたりするのと、悪趣味の粋を超えるスプラッタに多少辟易したので、やや減点。