2.《ネタバレ》 ダスコイン公爵一族八人を皆殺しにしたルイ・マッツィーニは個性際立つキャラクター。慎ましやかな物腰と優雅な立ち居振る舞いと慎重な行動は、失意の内に亡くなった母の敵討ちという動機においては応援してしまうものの、幼馴染シベラとの不倫や殺した男の未亡人イディスを我が物にしようとして二股かける姿に底知れぬ闇を見て引いてしまう。見た目の品性は違うものの人間性は一緒のルイとシベラのキスシーンは異様なオーラが漂っており演じたデニス・プライスとジョーン・グリーンウッドに惹き込まれる。一族八人が似たような顔に見えたのがアレック・ギネスの一人八役なのにビックリ。ただ、アガサ夫人以外はインパクトの無いキャラで黙々と淡々と殺されるだけなのが物足りない。復讐が完結するのか手に汗握った結末に「あぁ~」と思わず声が出て、「これは一本取られたました(死語?)」と思った次第で+1点。