13.《ネタバレ》 唯一無二の細かすぎる凄い映画! 画面一杯にいたるところに小ネタが仕掛けられていて、おそらく気づかないまま過ぎていったシーンも多いことだろう。 モダンというものを究極的に細かく、そして完璧主義的に追い求めた映像の数々に溜め息が出た。 芸が細かすぎて見ていて息切れがするほどだ。 ジャック・タチの描く世界は、まるで夢の中のようだ。 とにかく天才的なセンス。 ドアガラス、窓ガラスの透明感が印象的。 そして出てくる数えきれない女性がすべてスカートを履いていて、美脚、特にふくらさぎを露出している。 とにかくふくらはぎ祭りなのだが、こんなことにもジャック・タチの完璧主義的なこだわりを感じる。 あれだけの数の女性が出てくるのに、一人たりともパンツルックの女性が居ないのだ。 かと言ってもう一度この作品を見たいかと言えば、はっきり言って見たくない。 画面広しと沢山の登場人物が何かヘンなことをしていて、それを集中力を切らさずに2時間見ていないといけないから、とにかく疲れるんだ。 だからもう見たくないんだよ。 やはり唯一無二のコメディ作品だ。 ジャック・タチ、特にこの作品はヤバい! 【にじばぶ】さん [インターネット(字幕)] 7点(2024-01-08 22:04:09) |
★12.《ネタバレ》 ジャック・タチ最高傑作。 物語は前半後半に別れ、ユロが面会相手と中々会えないすれ違い振りが面白い。後半のアメリカ人観光客との触れ合いもそうだが、この映画はとにかくビル、ビル、ビル。ビルの美術が凄い。画面の隅々まで描かれる近代的なパリの様相は、見れば見るほどその凄さに圧倒される。 幅広い視野でその隅々まで見回していくような感覚。まるで「ウォーリーを探せ」だ。映像の美しさが何とも言えない。 そんな空間で複数のギャグが折り重なる衝撃は笑うしかない。
2時間たっぷりと見せてくれるが、ラスト5分の加速していくクライマックスは凄い。
【すかあふえいす】さん [DVD(字幕)] 9点(2014-05-20 18:01:42) |
11.《ネタバレ》 モダンな美術で構成された映像がとても美しい。引き画が多く注意を引く人物や美術がワンカットに複数存在していることが多いので、ウォーリーを探せ的な面白さがあります。レストランで矢継ぎ早にユーモアが繰り出されるシークエンスは圧巻です。寒々としたモダニズム建築と喧噪を約2時間見続けた後の普通のパリの景色は穏やかな気持ちになりました。新鮮な映像体験となりました。 【エウロパ】さん [DVD(字幕)] 9点(2013-09-23 21:03:57) (良:1票) |
10.《ネタバレ》 うわぁ、凄いや。ドリフと松ちゃんの笑いをブレンドしたようなのを70ミリ超大作として作っちゃうんだから。画面のあちこちに小ネタが仕込んであって、画面の端っこに映ってるちょいとしたモノまで可笑しかったりして、ああ、これを劇場の大画面で見たらあちこち頭を動かさないとならなくて大変だぁ、だからこそもっと面白いだろうなぁ、って。もちろん、単なるドタバタと不条理なだけの映画ではなくって、そこにあるエスプリ、「モダン」なセンスこそがキモなのですけれど。椅子と机とドアと壁と窓の映画で、過剰に進化(退化)したシステムとモノに翻弄される様をシニカルに描いておりますが、最終的にはそんな事よりパリ。ステキなパリ。そんなカンジ。映画はきっちり半分に分かれていて、前半が目的の相手と延々すれ違う男の話、後半がオープン日に大混乱に陥るレストランの話。前半のパントマイムのような面白さに比べて、後半は少々バタ臭い混乱劇でイマイチ?って感じですが、いつの間にか、なんとなくみんな幸せ、って展開に「ああ~、ステキなパリぃ~」って。だけど実は街そのものが映画のための作り物だなんてビックリ。製作された背景とは別に、映画そのものは贅沢でゆとりがあって、大作とは言っても過剰にゴテゴテ詰め込んだ今のCG映画みたいに無理矢理お腹いっぱいにさせられるモノとは違う次元の、これこそおフランスな味という感じでした。 【あにやん🌈】さん [DVD(字幕)] 9点(2009-04-11 01:05:43) (良:1票) |
9.40年前の映画とは思えない。でもタチのこのタッチには付いて行けない。 高校時代か?ぼくの伯父さん -Mon Oncle(1958年)の楽しかった記憶が残っている。 【ご自由さん】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2008-08-20 23:59:31) |
8.なんてこった。このサイトのレビューと自分の感想がここまで違うとは思わなかった。全編通じてほとんど楽しめず。唯一、矢印のネオンサインに惹かれて人が入って行ってしまうシーンぐらい。いったい、どこをどう楽しんだら良いのか。せめてもっと分かりやすくしてほしい。最後まで見るのがものすごく苦痛だった。これまでに見てきた映画の中でも最低の評価。 【mhiro】さん [CS・衛星(字幕)] 1点(2005-08-13 22:27:44) |
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7.この映画を、さほど程度にしか面白く思えない自分が情けない。それくらい凄いです。 【永遠】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2005-05-27 02:36:32) |
6.この作品を観て驚愕しました。タチ監督のほかの作品も素晴らしいですが、この作品はずば抜けていると思います。美意識に優れ、芸術性にあふれているのに、ここまで笑いを誘う映画は他にありません。総体としてみると近代社会への皮肉を感じなくもないですが(かといって嫌味ではない)、細部を観れば抜群の音楽センスと、完璧なカメラワーク、超一流の笑いが満載という、おそらく数え切れない数の名作映画を集めても足りないくらいの情報量、密度です。映画館を出るときにこの上ない充実感と同時に嬉しい消化不良感に浸れる数少ない映画だと思いました。DVDを購入して突っ込みどころを全て網羅しようと思います。 【EDOFUNK】さん 10点(2005-02-01 03:23:25) (良:2票) |
5.みなさん高得点を付けている中でのこの得点、本当に申し訳ないです。確かに皆さん仰っている通りなんですが自分にはどうも合わなかったみたいです。機会があったらまた鑑賞してみます。 【ゆきむら】さん 6点(2004-11-28 02:30:27) |
4.これが1967年の作品とは驚き。古くささを感じるどころか、逆にすごい斬新。これこそが芸術映画ってものなのかな。全くセリフがなくても楽しめると思う。むしろセリフが全くない方が面白いかもしれない。何より全体の画面遊びと構成が非常に興味深い。特にレストランの場面で、ウエーターが客の花飾りの帽子に水をあげているようなシーンがちょっと小技が効いてて好き。またラストの街全体が色んな表情を見せてくれるシーンが印象的。ストーリーうんぬんと言うより芸術的に評価したい作品。 |
【あろえりーな】さん 9点(2004-07-17 16:24:57) |
2.タチには世界があんなにも愛らしく楽しく見えてるんだなぁ。。。映画館を出て街を歩きながらふと思いました。やっぱりこの映画も音楽が良いし、映像センスも凄い。特にドアガラスに映るパリの名所のシーンは良かった。余談だけど、ユロも老いたナァ~て感じました。でも相変わらず愛されるキャラクターだわ。 【kaneko】さん 10点(2004-02-19 01:43:40) |
1.おっさん氏、これをオリジナルの70ミリ版でご覧になられたのですか…ク~ッ、うらやまし~いっ! あの工場の巨大セットをはじめ、ジャック・タチならではのシュールでウルトラ・モダンな世界は、永遠に新しい。それでいて、超俗的で飄々としたユロ氏のあたたかさが画面を優しく彩るあたり、ほんとポエジーだなあ。スケールが大きくなっても、タチはやっぱりタチです。 【やましんの巻】さん 10点(2003-10-06 16:44:25) |