12.《ネタバレ》 男の子が持つ女の子の不思議。青春映画の佳作。この監督、子役が上手い。 【にけ】さん [映画館(字幕)] 6点(2019-01-17 13:12:45) |
★11.《ネタバレ》 村の人々、子供の仕草の自然さが印象に残る映画でした。でも、どこか、又は誰かの心の動きに焦点を当てる必要があったのでは。余りに淡々と平らな調子が続いてしまい、さて、どうしたものか? 【cogito】さん [DVD(字幕)] 6点(2015-12-28 17:39:10) |
10.《ネタバレ》 少女の名が雲(ユン)であることはとても重要な隠喩だ。カメラは頻繁に上空を流れる雲を捉える。時にゆっくりと時に急速に、形を変え流れていく雲。さらに候孝賢は全編に渡り幾度となくこの「雲」を連想させるさまざまな装置を散りばめ、そしてくり返す。開巻劈頭からしてそうだ。トンネルを抜けた列車が走る鮮やかな緑の木々は、心なしか微かな靄につつまれている。少年遠(ワン)の乗るオートバイが別れを告げた印刷工場の玄関口に残す排気煙もそうだろう。たばこの紫煙や、線香や冥銭を燃やす煙、畑の野火に至るまで、それらは「雲」の変奏たる風塵として画面に刻まれていく。なかでもいちばん強く印象をのこすのは、兵役に就くため駅へと向かう少年のかたわらで彼の祖父が淡々と鳴らしつづける爆竹だろう。爆竹からたちのぼり、しばし漂い、そしてあっけなく消えていく白煙の儚さは、背景の美しい田舎道の光景とあいまって強烈に胸に沁みる。少女が働く仕立て屋の隣りの建物が家事になるという不穏な煙の挿話もまた、雲の暗喩の一つといえるだろう。やがてカメラは再び上空の雲を捉える。少年が軍務に服する金門の林の梢を一面蔽う、その雲だ。少女の結婚を知り慟哭する少年をじっと見据えたのちに映し出されるこの雲は、それまで描かれてきたそれらとは明らかに違う様相を呈している。それはあたかも永遠に時を止めたかのように、重苦しくそこに停滞している。だが真に驚くのは次の瞬間だ。この不動の雲を捉えたカメラはやがて、カメラのほうが、横滑りに動いていくのだ。悲しみと悔恨で一処に滞り続ける彼の痛みを、まるでそっと押し流すように。単なる横移動に過ぎないこのオーソドックスなカメラワークに、けれど私ははっきりと映画の奇跡を見た。ラスト、分厚い雲間から洩れる陽光が山あいをゆっくりと移動しながら照らしていく。再び流れはじめたその雲と同じ速度で。 【BOWWOW】さん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2013-04-28 01:18:28) |
9.あまり目にする機会の少ない台湾映画。 純粋なラブストーリーではなく、主人公を取り巻く生活環境や時代背景などを織りまぜ、 当時の若者の等身大の姿を描くことが目的だったのかな?と思われるような作り。 セリフでの説明は極力カットしてあり、冒頭から登場人物の相関図がよくわからないのだが、 とりあえず観ていけば、何となくわかる。 ただひたすら淡々と流れるストーリー展開は、これはこれで構わないんだけど、 この作りならラブストーリーのほうはサブというか、あくまでワンエピソードに回して、 主人公の家族を中心にした描写をもっと観たかったな。実際そういうシーンも多いし。 そのラブストーリーだが、お話が動き出すのは一時間二十分を過ぎてから。 う~ん、やけにのんびりした映画だったな。 【MAHITO】さん [ビデオ(字幕)] 3点(2011-08-11 14:53:42) |
8.《ネタバレ》 冒頭のトンネルを映し出すシーンからして、既にこの映画における監督の狙いのようなものが感じられる。トンネルを抜ける列車の中での少年と少女の何気ない会話、幼馴染みである二人の何てことのない会話、気取った会話があるわけでもなければ、お互いが相手のことを好きでありながら叫ぼうとするようなそういう行動などこの二人は絶対にしない。愛なんて、大げさに口にして叫ぶものではない。言葉に出さなくても表情一つで相手に伝わるし、見ている私たちにも伝わってくるのである。そういうことをこの監督さんであるホウ・シャエシェン監督という人は解っている。二人がほとんどしゃべらない。おそらくこのテンポに対しても最近の映画、特にテレビ的邦画きりに慣れてしまっている人には物凄く退屈かもしれないが、映画とは如何にして映像で思いを伝えることが出来るのか?という映画的表現方法の上手さ、巧みさ、この映画を観ると、どれだけ今の映画が駄目かということが解る。懐かしい映像、昭和のどこにでも存在していた日本的な景色も同じアジア、国こそ違ってもそこな流れる空気、美しさは台湾も日本も同じである。懐かしさを感じさせるのに無理に大げさなセットなど要らない。まして、CGなんか不要である。元々そこに存在する景色をただ映すだけでこれだけのものが撮れるんだということをこの映画は教えてくれている。ストーリー的には特に凄いドラマがあるわけでもない。少年と少女の恋愛、別れ、駅での別れの場面での少女の去っていく後姿、後を追いかけない少年、これ以上、余計に追うことなく描き切ることでその後の兵隊へと出向くことになる少年の辛さ、何とも切ない少年と少女のラブストーリーである。 【青観】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2010-06-06 12:05:51) |
7.《ネタバレ》 幼なじみ、その2人が仕事のため初めて出た都会、そこでいつしかお互いに芽生えるはかない恋心。とても純粋で切ないラブストーリーでした。日本人が観てもどこか懐かしさが漂う美しい風景と映像、そして登場人物の全く飾り気が無い等身大の素朴な演技がその風景と実に自然に調和していました。候孝賢監督は登場人物に多くを語らせない。でも観る者に彼らの感情が痛いほど伝わってきます。そこに決して多用はせず、しかし効果的に挿入される控えめな音楽も作品の雰囲気に見事に溶け込んでいました。それにしても主演の女の子の演技を感じさせない素朴な可愛らしさがとても印象に残りました。 【とらや】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2009-02-10 23:28:00) |
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6.よっぽど小津安二郎が好きな監督なんだろうなーと思った。でも似ているのは雰囲気だけで、中身は薄い。現実感にこだわりすぎたためかドラマ性がほとんどなく、抑制の度合いを越えて単なる退屈な代物になっている。厚みのある台詞や演技は皆無で、最後まで観ても登場人物の人となりすら伝わらない。映像やシンプルな音楽の使い方が秀逸で、美しいと思える場面もあったけれど、いかんせん人間が描けていない。 【no one】さん [ビデオ(字幕)] 5点(2007-12-16 17:52:06) |
5.《ネタバレ》 ホウ・シャオシェン作品の中では『珈琲時光』に次いで好き。 ホウ・シャオシェン監督といえば、『非情城市』などの歴史モノが有名である。 しかしこの監督は、本作の様なラブストーリーを撮らせると、特に強い輝きを発する。 台湾の田舎に咲いた小さな青春の花。 その散り様が素晴らしく美しく、そして質素に描かれた名編。 撮影担当であるリー・ピンビンによる映像は、相変わらず暖かみがあって美しい。 ホウ監督の作品はどれも物語性は薄いが、美しい映像と相まって暖かみと瑞々しさが同居する超自然体な雰囲気を作り出す。 美しすぎて中毒になりそうな作品ばかり作るホウ監督。 これからも彼の作品はできる限り多く観ていきたい。 【にじばぶ】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2007-10-02 14:43:48) |
4.こんなに黙して雄弁な物語を描けるものかと驚いた。空気の香りを感じ、素朴な映像美や簡素な音楽も心に沁みる。 【丹羽飄逸】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2007-01-10 19:53:50) |
3.《ネタバレ》 この映画は一番初めのショットからハッとさせられ、そのままの雰囲気で最後までどきどきしながら見れた。 とくに、印象に残ったのは、最後のシーンで主人公が女の子につくってもらった服を着ていたことと、おじいさんの演技である。 【elly】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-04-14 00:00:11) |
2.《ネタバレ》 映画の雰囲気はよかった。女の子がかわいいけど・・・え! 【jami】さん 7点(2004-01-31 11:27:39) |
1.悪くはないんだけどちょっと退屈だったかな。ストーリーにあまり入れなかった。映像が綺麗な印象。シン・シューフェンがアングルやシーンによってはすごいかわいいです。 【バカ王子】さん 6点(2004-01-22 15:18:04) |