1.ちょっと人生に悩み行き詰りかけている主人公の若者。
朝からコーヒーが飲みたくても、なかなかコーヒーを飲むことが出来ないヘンな一日。
これが作品にユルい可笑しさをもたらしているんだけれど、
なかなかコーヒーにありつけない彼を見ていると人生、こんな時もあるよな・・・。と思わされたりもする。
そんな彼が様々な人と出会う。みんな何かしら悩みを抱えながらも生きている。
軽さもあり、ユルさもあり、ですがそんな人間模様に独特の味わいがある作品です。
終盤に描かれる「死」。その後、やっと飲むことができたコーヒー。
若い時には意識することは少ないですが、
こういう出来事に直面するとやはり人生、時間というものについて考えさせられます。
恐らく彼もコーヒーを飲みながら、人生のほろ苦さも味わったんじゃないかな。
ドイツ映画とモノクロってどこか相性の良さを感じます。
この独特の気だるさ、ユルさ。ジム・ジャームッシュの映画を彷彿とさせるものがある作品です。