56.《ネタバレ》 ジョーズ3あたりのレビューは書いてたのにこの2のレビューは書いてませんでした。
興業としては大ヒットした2ですがその内容はグダグダ。
そもそもオリジナルのジョーズは「サメがなかなか出ない」その緊張感と見せかたで傑作となった映画です。
ところが2ではその手法が使えません。そりゃ1でもうサメが出ちゃってるんだから当たり前ですが、じゃぁ2ではどうするか…というと何もない。冒頭のサメに襲われるシーン、サメ目線でシーンが描かれサメの姿は出ない演出なんですが…いやどうせ1で観たようなサメですよね?この演出に意味ないですよね?
とはいえこのサメ目線カメラはこの映画のがんばりどころだったらしくちょいちょい出てきます。まぁここは苦肉の策を「がんばったね」と褒めてあげるのが大人の姿勢と言えるかもしれません。
それから1作目のトラウマで頭おかしくなってしまっている署長も見てられません。
魚群を見て「サメだぁぁぁ」と叫びながら銃を乱射して暴れる署長の姿は涙無しでは観られないのですが、おそらく人間のトラウマ等について時代を先取りして深く描いてみたかったのかもしれません。わかんないけど。
そして後半子供を助けようと無策で飛び出してしまうあたり(そして無策だから役にたたない)、やはり観ていてキツイものがあります。
人間、自分が署長で前作のような事を経験してれば次に同じような事態があった時の事を想定してるものじゃないんでしょうか?トラウマから目をそらしてるだけじゃだめだぞ?だからお前は3で出番なくなるんだよ!と署長に対しては強く説教しておきたいところです。
あとサメもサメです。
クライマックスにかけてボートから子供がばんばん落ちるのに全然食べません。
いや、もっと喰えよ!いけるだろ?無駄に沢山子供いるんだからさ!
てかそういう映画じゃないのか??
お前も皆と同じでダメな子なのか?
と思ってたんですが、しかしヘリを襲うシーンだけは秀逸です。
よし、お前はよくがんばったぞ!とここは褒めておきましょう。
「ヘリがやられるシーンだけはいい」←ジョーズ2の感想を書けば、つまりはそういう事です。
ところで2を見直すまで忘れていたのですが、「サメの敵討ち」という馬鹿な言動、ジョーズ3のオリジナルかと思っていたんですが、なんとこの2ですでに署長が「サメの敵討ち」と言っています。この馬鹿発言は2から3への引き続きネタだったんですか…しかも夫婦で言ってるとか。似たもの夫婦!