2.《ネタバレ》 メリッサ・ジョージ、「トライアングル」って映画が、内容も彼女の演技もすごく気にいっていたので、期待値がガガガーーーっと上がった状態で見ました。
実際、山から下りてからの市街地での三つ巴のシークエンス(犯人チーム、誘拐された親が手配したチーム、事情を知らぬまま少女を助けている主人公たち)あたりは、少女が犯人の手元にないってバレたあたりからけっこう心臓バクバクするほど、盛り上がりました。
こういう映画でバクバクするのってなかなかいので、そのあたりすごく良かったってことかな。
誘拐と無関係の市民をムダ撃ちするブタお面の犯人の行動も、銃撃で気分がハイになっていたからと思って受容の範囲内。
山から街に舞台が移るのがNGという意見も多いけど、私の感覚では、テリヤキチキンの和風ソースと、モッツアレラチーズのトマトソースの2種類が1枚のピザで楽しめるハーフ&ハーフのピザだと似ているなと思う程度で気にはしない。
ただ、逃げ込んだ家が犯人によって火事を起こされ、2階から少女を脱出させるようとしたメリッサが、少女を窓の外に両手をもった状態で出してぶらんぶらんと左右に揺らしてトリャって放りだして1階の庭のクッションのききそうな植え込みの上に落として助ける・・・ってところで、えええええええってなりました。
だって、冒頭で断崖絶壁を命綱1本で登る場面を描いていたんですよ。
だって、少女を市街地に連れていってあげるため、近道である断崖絶壁を少女を連れて降りていく場面を描いていたんですよ。
そもそもこのDVDの表紙も断崖絶壁なんですよ。
もう、断崖絶壁がこの映画のテーマなんですよ。
だったら窓の外の2階から1階という”断崖絶壁”というシチュエーションなら、両手もって放り出すじゃなくて、カーテンひきちぢって綱つくってそれで彼女を片手で抱いて、もう片手でカーテンロープを握りしめ「うりゃーうりゃー!」と、数回壁をけりながら、1階の庭まで降りるとか、断崖絶壁降りのワザを見せて伏線回収しないでどーするの!
・・・って、私は思ったわけです。
身代金受け渡しのシークエンスでせっかくドキドキしたのに残念です。
彼女を抱いてカーテンロープで降りていたらもっと高評価だったのにw
そうやって残念な気持ちを抱きつつ思い返してみると、犯人は地中に掘った穴に少女を箱に入れた状態で埋めて、空気を通すパイプを地上に出した状態で隠すとか、それはアホじゃないのかと、気づいてしまいました。
こうやって密猟者とかクライマーがやってくるような場所に「たすけて~」って声出そうとおもえば出せるパイプを地上に出させた状態で、なんだかもう、既にそこでアウトじゃないですか。
それに少女の親がけっこうワルっぽい金持ちみたいで、警察を頼らず独自に救出チーム作ってたわけだから、メリッサ一行も、少女を見つけたあとにまた少女を穴に戻して何事もなかったようにしとけば、メリッサ以外の全滅死亡にならず、ほっとけばちゃんと親の作った救出チームが少女と金の交換に成功してじゃんとか思っちゃったりもするじゃないですか。
個人的には、誘拐じゃなくてもっとクレイジーな精神異常者が、山にくる人間を無差別に殺すようなナワバリエリアに脚ふみこんだメリッサ一行を抹殺しようとしてたときに、少女が飛び入り参加してさぁ大変みたいなサバイバルものでも良かった気がする。
それでも6つ☆なのはメリッサのせい。