24.《ネタバレ》 第二次世界大戦中のドイツ軍の潜水艦の中が舞台。時間のほとんどが潜水艦の中の映像で占められていて、息苦しさが伝わってきます。空軍のような派手さはなく、陸軍のような泥臭さもなく、深海に身を潜め、水圧におののきつつ耐える時間がジリジリと続き、ひとたび爆雷を受けると、逃げ場がないだけに、狭く細長い潜水艦の中を隊員とカメラが右往左往という迫真の臨場感です。しかし、潜水艦で水が入ってきたらアウトかと思うのですが、何度水が入ってきても、いずれは止まり、何事もなかったかのように潜行を続ける様に、「ええぃ、ドイツのUボートは化け物か?」と思ってしまいました。艦長のウスラ笑いがいいです。 【camuson】さん [DVD(字幕)] 8点(2023-11-22 17:51:36) |
23.「リングは宇宙で無限大」 というキン肉マンで好きな言葉がありますが 無限大というには生死が関わり過ぎる空間。 Uボートにおいて活劇が描かれています。 活というのは良い意味で使われることが多いですが、 ここでは「生きる ー> 活きる」というものが 物語を通じてどんどん、映像以上に大きくなっていく。 最初はバカバカしい騒ぎをしていた若者たち。 当然のごとくにビビりまくりながら、 (成長なんて言いません、戦争なので、) ようやっとUボートを操縦し奔走する。 それは無敵を信じて国を信じて飛び込んだ世界の中に 戦い続けた老兵がおり 見るだけでは老兵と分からず会話してしまうかのよう、 でなく実際に分からないままに会話する純朴さ。 潜れば安全、という保障すらないままに 大勝利の勲章を亡霊にすえて旅立ち 悲しむ様は、この言語で書く私の国でも起きたことなのだろうなぁ。 【元祖】さん [インターネット(字幕)] 8点(2022-01-12 22:06:07) (良:1票) |
22.《ネタバレ》 初見、予備知識ゼロ。荒天模様、爆雷を受けての艦内の模様、それぞれ息を呑むものですが、何度も見せるクドさと物語の先行きの見えなさにイライラが募る一方。ボーッと観てたのが海底に沈んで初めて頭がシャキッとなり座り直しての鑑賞に。一人また一人と息を引き取るのだろうと思ったのが「えー! 直ったって、無理でしょうが、信じられない!」無事到着に「まさかのハッピーエンドとは!」と思った矢先の、まさかまさかの結末に「そんなアホな話があるかいな!」ダラダラが削がれた劇場版だったら感動もひとしおだったのではないかと思えた力作。 |
★21.《ネタバレ》 息苦しい海中の圧迫感。次第に悪化していく戦局。狭く、汗臭い男だけの密閉空間 気がふれそうになるような敵艦の爆雷攻撃と、いつかは必ず船体がペシャンコになる水深計の目盛 弛緩から緊張へと波状的に繰り広げられるシーンに加えて、3時間超の長尺 登場人物と同じようにこちらも疲れる。鑑賞も一回休憩をとるなどしたほうが良いだろう 考えてみれば、全く動きのない状態の船内のセット内で小芝居をしているのは 集まって怪談をしているようなノリがあってダイナミックさとは程遠い、頭の中で思い描くイメージ戦争に近い 子供のころに遊んだ潜水艦海戦ゲームはそういう意味ではよく出来ていると思った 戦場もよく見えなければ敵の姿もよく見えない。連合国軍が主役側の映画だと象徴的な敵としてドイツ軍が画面に映らないことは無いのだが ドイツ軍側から見えるのはチャーチルの噂ばかり。ナチスドイツがいかに異彩を放っているかが伺える 爆雷で襲い来る恐るべき敵駆逐艦の描写はまるでジョーズのような動物パニック物の音声とカット割りによる表現で、死を到来させるものとしてなかなかいい演出だった 艦長のキャストが良かった。モデルとなった人物同様に生き残る、というラストは用意されなかったが、海中に没することは、なかった ドックの空爆シーンの迫力は昔の映画はいつもそうだが凄まじい。まして空爆浴びまくった記憶もまだ生々しいドイツの映画人たちが撮ったのだから 登場人物のことを何も知らないで観るのだから、あのプロローグは退屈すぎる。掴みが良くない 【うまシネマ】さん [インターネット(字幕)] 5点(2019-10-05 15:21:55) (良:2票) |
20.《ネタバレ》 重い重い戦争映画ですね。 狭い空間、シャワーなどなく、ディーゼル機関の焦げ付くような臭いと、男たちの体臭が艦内に充満するのが感じられそうでした。 最後は、髪もヒゲも伸び放題で、出航時と比べ、出演者も心なしかやつれているように感じました。 後半の、水深計の針が振り切れる程の深海から、脱出を試みるシーンはこの映画の最大の見せ場で、息をのむ迫力がありましたね。 3時間30分の長い作品ですが、一気に見終えました。 それにしても、ようやく帰還した瞬間に艦長ほか大勢が戦死するとは‥‥ これが、もし米国の映画で、潜水艦が米国艦ならば、恐らくああいうラストには、ならなかったでしょう。 その辺りが、戦勝国と戦敗国の差かな。 【TerenParen】さん [インターネット(字幕)] 7点(2019-08-26 01:31:22) |
19. ディレクターズ・カット版じゃないほうはずいぶん前に見ていたが、こちらもなかなかよい。一部、ちょっとダレる時間帯もあるけれど、より細かい心情が描けている感じがした。 【海牛大夫】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2017-06-04 22:43:22) |
18.元はテレビシリーズとして製作された作品のようなのですが、1981年にまず149分の劇場版が製作され、それから遅れて1985年に全6話、合計313分のテレビ版、1997年に208分のディレクターズカット版リリースと、やたらバージョン違いの多い本作。ただし、劇場版とテレビ版についてはDVDの単品発売なし、ブルーレイ化もなされていないため鑑賞困難な状況となっており、現状における商品展開の主流であるディレクターズカット版を鑑賞しました。 ドイツの映像作品としては1927年の『メトロポリス』以来の規模で製作された作品だけあって、一目見ただけで金のかかり方が違うということが分かります。冒頭における出航前のどんちゃん騒ぎをとっても、だだっ広い宴会場にきちんとバックバンドを入れ、小道具ひとつにも手抜きなしで観客を作品の世界へと引き込みます。主人公であるUボートに至っては外観・内装ともに非常によくできており、本物にしか見えないほどの驚異的な再現度を誇っています。クライマックスの空襲は空前絶後の大迫力であり、ロケを行ったフランスでは「ドイツ人は昔も今も狂っている」と言われたほどの大規模な撮影を敢行(この場面だけで2トンもの火薬が使われたとか)。うまく金を使うことは映画監督の才能のひとつだと言われますが、この点でウォルフガング・ペーターゼンは金の使いどころの取捨選択が優れており、後に多くのハリウッド大作を手掛けることとなる巨匠の片鱗を窺わせています。 他方、内容は後のペーターゼンの作風からはかけ離れたソリッドなものとなっています。冒頭に登場する歌手を除いて女性は一切登場せず、むさい男達が画面を席巻。フランスに婚約者を残してきた若い航海士を除いて登場人物の背景が説明されることはなく、それどころかほとんどの人物は名前すら与えられておらず、Uボート内がどのような状況であったのかを描写することのみに映画全体が特化しています。このストイックな作風、作り手の志の高さには感銘を受けました。 ただし、そんな硬派な作風がたたってか前半部分はかなりダレます。意気揚々と出航したもののなかなか敵と出会うことができず、毎日毎日、ひたすら飯を食って寝るだけという日々が繰り返されるのですが、無名の潜水艦乗り達が狭い艦内でダラダラやってる様を長時間に渡って見せられるのは少々キツかったです。連合国にとっては神出鬼没の悪魔であったUボートも、その内情はこんなトホホぶりでしたという演出意図は理解できるのですが、最初の戦果を挙げるのが上映開始後90分を過ぎてからというのは、あまりに間を取りすぎているような気がします。 【ザ・チャンバラ】さん [DVD(吹替)] 7点(2016-06-21 18:04:39) (良:1票) |
17.《ネタバレ》 ○劇場公開版未見。今作はディレクターズ・カット版が初見。○さすがに3時間20分は長い。食事シーンと戦闘シーンの繰り返しだけでかなり退屈した。劇場公開版を先に観ておくべきだったと後悔。 【TOSHI】さん [CS・衛星(字幕)] 3点(2016-01-04 23:58:11) |
16.《ネタバレ》 当然ながら、戦争なんて行ったこともないし潜水艦のことも全然知らないけれど、それでも「本当にこんな感じだったんじゃないか」と思ってしまうくらい、リアリティがあって圧倒的でした。これはもう面白いとか面白くないとか、そういう次元でああだこうだ言っても意味ない作品なんじゃないでしょうか。これを映画館で観られた人は本当に羨ましいです。観てるこっちも息を止めて、拳を握りしめてしまいそうでした。ポップコーンなんて絶対食べられません。上からぶらさがっている照明や懐中電灯が微妙に斜めってたりするのも、じりじりと神経をすり減らしてきました。ラストも、なんだか「蠅の王」の結末を思い出します。やっと地獄のような世界から脱出できたと思ったら、そこでも陰惨な世界が待ち受けていた・・・といった感じ。乗員たちの、誰にも伝わらない思いをぎゅうぎゅうに詰め込んで、海に沈んで行った潜水艦がどれほどあるのか・・・。ちょっとゾッとしてしまいました。 【ゆうろう】さん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2013-10-16 00:49:10) |
15.《ネタバレ》 ドイツ映画なので知っている俳優がいなくて、しかもヒゲをたくわえているので、誰が誰だか見分けるのに一苦労。終始地味で重いトーンで、ハリウッド的な派手な戦闘アクションはあまりない。 いつ撃沈されるかわからない恐怖のもと、男ばかりで娯楽もなく、シラミが繁殖する狭い空間で過ごす。これは刑務所よりもずっときつそうで、閉塞感で息苦しくなる。こういうところでは死にたくないし、閉所恐怖症じゃなくても恐怖感が一層増す。終盤、厭戦気分を隠さない若い兵士たちが人間臭い。 海底に沈んだ潜水艦での復旧作業。乗組員の絶望感と疲弊感がひしひしと伝わってくる。ようやく復旧して死に一生を得てドッグに帰還したのに、空襲に遭ってのあっけない結末。艦長の最期を見届けた報道班のヴェルナー少尉の胸中はいかばかりだったか。戦争とはこういうものだというのを教えてくれる。 再鑑賞。内容をかなり忘れていたが、やっぱりこの長さを感じさせないほどの力作。 【飛鳥】さん [DVD(吹替)] 7点(2013-01-11 19:52:23) |
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14.《ネタバレ》 ちよっと長すぎかなと思いながら見ていたのですが最後に来て、なんともいえない 無念さが伝わってきました。 アメリカ映画だったらこんなエンディングはなかったかも。 【KINKIN】さん [DVD(吹替)] 6点(2012-02-03 20:30:52) |
13.《ネタバレ》 例えば、機関室。むきだしのクランクシャフトのようなものがずらりと並んで、時々火花を放ちながら、一生懸命潜水艦を動かしているところ。計器類が全部アナログなところ。スパナ、針金、材木などで修理できるところ。そういう昔の「機械」的な潜水艦はかっこよかったです。また、ドイツの軍隊というと、無機質な感じの描かれ方をされることが多いなか、本作では、統率とれつつも人間くさい感じ。そこもよかったです。しかし、あのラストシーン。まるで、Uボートを沈めて、体よく映画を終わらせるためにのものにしか見えません。帰港後、生まれたばかりの赤ん坊に会いに行く、恋人の元に帰るなど、それぞれの時間を過ごす。その後、しばらくして、あんな目に遭いつつもまた性懲りもなくUボートに乗り込むもの、あるいはそれを見送るもの。また次の航海が始まる…。といった感じでもよかったのではないかと思います。つかの間の休息が、戦争の無情さを際だたせるかと思いますので。 【なたね】さん [DVD(字幕)] 5点(2011-11-20 07:40:36) |
12.《ネタバレ》 Uボートは深海の英雄、灰色の狼などと呼ばれその勇躍ぶりは世界に知られるが、その任務の実態は過酷なものだった。それを世に知らしめたのがこの作品。一度出撃したら何ヶ月も荒波の中の航海が続く。艦内は狭く窮屈で、もぐれば空気は汚れる一方、快適な生活とはほど遠い。華々しく空母や駆逐艦を沈めるわけではなく、狙うのは輸送船。犠牲の多くは非戦闘員だ。たとえ敵を見つけても遠くては追いつかない。潜水艦は足が遅いのだ。一度駆逐艦に見つかれば、立ち向かう手段はなく、ひたすら隠れ、逃げるのみ。命令とあらばどんな危険な任務でも拒絶できない。艦長は英雄は幻想であると知っているので、いくら「あなたは英雄です」と讃えられてもにこりともしない。 ◆一定の戦果を挙げ、海底沈没の絶体絶命の危機を乗り越えて、生きてる喜びをかみ締めながらようやく帰還できたUボートの船員達。それをパレードの歓喜の声が待ち受ける。だが上陸の暇もあらばこそ、敵の猛烈な空襲に遭遇する。逃げ惑う船員達に容赦なく浴びせられる爆弾と弾丸。惨めに陸で死に様をさらす英雄達。爆弾を直撃され沈んでいくUボート、それを見届けてから息を引き取る艦長。戦争に英雄などなく、所詮何もかもが虚しい。それまでの重苦しい鬱積した展開を晴らすような圧巻のラストシーンは「戦場にかける橋」と同様、映画史上に残る痛烈な反戦メッセージだ。 ◆苦言を呈せば、エンターテインメントとして弱いということ。唯一の戦果である輸送船撃沈シーンを何故見せなかったのか?ソナーの音だけにしてリアリティを持たせたいのはわかるが、ここは数少ないハイライト。Uボート活躍ぶりが際立ってこそ、最後のどんでん返しのショックが大きくなるというもの。【豆知識】①Uボートが出港したのも帰還したのも同じフランスの軍港ラ・ロシェル。イタリアにたどり着いたのではない。②地中海潜入作戦の目的は北アフリカで奮戦していたロンメル将軍のアフリカ軍団への支援。③レーダー開発は連合軍の方が進んでいて、夜間襲撃が可能だった。④潜水艦同士で灯火信号を使ったのは無線だと相手に気づかれるため。⑤実物大Uボートは撮影中に、スピルバーグ監督のレイダース失われたアーク用にレンタルされたが、返却されたとたん嵐に会って沈んでしまい、回収、修復に時間がかかった。⑥船員の髭は本物。撮影期間は日に当たらないように室内で過ごしたので青白い顔も本物。 【よしのぶ】さん [DVD(吹替)] 9点(2011-09-05 00:34:58) (良:1票) |
11.素潜りをしていて息も絶え絶えになり、水面にあがろうとした矢先に「誰か」に足を取られたかのような絶望感が、とても強烈。ほぼ文句のない作品なのだが、ちょっと音楽がダサかった。 【aksweet】さん [DVD(字幕)] 8点(2011-01-15 01:41:57) |
10.《ネタバレ》 息苦しいほどの緊張感でした。戦争の過酷さを思い知りました。 【osamurai】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-09-01 01:28:59) |
9.閉鎖された空間で計器類だけを頼りにドンパチが展開する前半から怖かったです。ちょっとしたホラー映画でした。作品終了までまだ二時間近くあるからどうせ死にはしない・・・と鷹をくくれるのが唯一の救いでした。野戦と違って一人ずつ死ぬということはありませんしね・・・。しかし、どうせ戦争で死ぬのなら潜水艦の中にいて撃沈されるより野戦で頭をぶち抜かれるほうがよほどまし・・・同じ理屈で東京大空襲でじりじりと焼け死んだ人(10万人)より原爆で一瞬のうちに蒸発した人(広島7万、長崎4万+後遺症でじりじりと死んだ人は数知れず)のどちらがいいか・・・あまり中身のある議論ではありません。ところで当時のドイツ軍にはレーダーがなかったのですね。実際はアメリカで開発中だったのです。ゼロ戦飛来の探知と並ぶ画期的な応用としてパラシュートに搭載された原子爆弾開が地上から一定距離に達するまで爆発しないようにしたしかけがあります。当時、オランダからアメリカに移住した生え抜きの原子物理学者ハウスミットは英語を含むヨーロッパの4カ国語を話せるという理由で原子爆弾開発計画からはずされて、本人もわけがわからないままレーダーの開発に従事させられました。その理由は・・・ドイツ原子爆弾開発計画の全容を探る諜報部員にするためにとっておかれたのです。(彼は後に実際に活躍し、ドイツの原子爆弾開発計画は連合国のよりもはるかに遅れていたということを報告しました。)余計なおしゃべりを書きこみましたが、二十世紀の二回にわたる世界大戦は汲めどもつきない映画ネタの源泉で、私たちの曽祖父母の時代の馬鹿さ加減を後世に伝えるためにも、CGなどが発達し、戦争経験者がまだ生きている今のうちに優れた映画を多く作ってほしいものです。映画史の観点から評価はしますが個人的にドンパチとホラーは嫌いだし、いかにもドイツ的な唐突な終わり方も興ざめなので、平均点をあまり変えないような点数を献上します。 【かわまり】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-03-31 12:18:10) |
8.《ネタバレ》 Uボートの「劇場版」「ディレクターズカット」「完全版」をすべて見ました。その中で「ディレクターズカット」は少し中途半端かな、と率直な気持ち。場面のつながりが若干不自然と感じたから。「完全版」を見た後だからそう思うのかもしれない。この映画(作品)は、訴えたいのは「完全版」の中にあると感じます。時間もその要素。「完全版」は45分×6本の長さなのだが、艦内の窮屈な居住環境、敵艦に遭遇できない日々、耐えるだけの爆雷攻撃、沈没から浮上までの必死の修理作業。これらの、これでもかの長尺表現はこの映画の重要な本質の一部です。従って、「ディレクターズカット」は7点どまり。 【プライベートTT】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-10-17 22:54:25) |
7.この映画には戦争映画に必要なもの(=いかに戦争が悲惨で愚かで虚しいものか)が見事に描かれています。生々しい潜水艦内の様子、そしてなんといってもあのラストシーン。サウンドも良。今まで見た戦争映画で間違いなく3本の指に入りますね。 【すたーちゃいるど】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-08-25 22:45:46) |
6.これは戦争の悲惨さ、恐怖、人間模様等の様々な要素が無理なく凝縮された歴史的名作だと思います。 子供のころ劇場版を初めてTVでみた後、あまりに衝撃的だったので何度かこの映画の夢でうなされました。 劇場版との違いは記憶があいまいですが、こちらは時間が延びたおかげで話の展開がより自然になったように感じます。 今時の娯楽映画ではないので、船員の言葉が汚かったり、時間が長かったりで万人向けではありませんが、 水中探知機の音だけで恐怖を感じられる演出や、訓練された役者と本物の部品を使用して作られた潜水艦のセットのリアルさ、 起承転結がすばらしいストーリーに最高のラストシーンなど良い所を言い出せばきりがありません。 この映画は私にとって良い映画とは何かと問われた時の答えのひとつです。 【ろいぶきゃなん】さん [DVD(字幕)] 10点(2007-07-28 22:44:14) |
5.長いのだけど、この長さになって判る事って物凄くあります。TV版とも比較しましたが、TV版と大きく違うのは、ぶっ続けで見るか、約45分毎に休憩を入れるかの違いで、その点ではディレクターズカットはTV版でやってた事を殆ど網羅してますから、どちらで見ても良いでしょう。劇場版(日本公開版)はその点ではよくもあの時間で、あそこまで凝縮できたものだと感心します。取りこぼしも多いのは事実ですが・・・しかし、どんな事を言いながらもこの作品は物凄い作品ですよ。戦争の明部と暗部、思想・理想、現実・虚構・空虚、そんなものが随所に見えて、その中で必死に戦う乗組員の姿が時間が経つごとに変わっていく姿というのはやはり表現として素晴らしいものがあるのではないでしょうか。 【奥州亭三景】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-07-24 19:15:42) |