34.《ネタバレ》 静かな映画だった。この映画を観た夜、澄んだ夢を見た。そう、映画は夢なのだ。それでもこれだけの大作を創り上げるドゥニヴィルヌーヴ監督のパワーはどこから生まれるのだろうか?案外、怒りを通りこしたものなのかもしれない。果たしてそれは何だろう?僕はそれを確かめたいから、彼の新作を待ち望むようになってしまいそうだ。 【トント】さん [DVD(字幕)] 10点(2017-10-22 06:36:16) |
【S.H.A.D.O.】さん [ブルーレイ(吹替)] 2点(2017-10-19 19:50:52) (良:1票)(笑:2票) |
32.《ネタバレ》 ファーストコンタクトを言語学者の視点から謎解き映画として見せる革新作かと思いきや… 星新一的なショートショートだった。 人類と地球外生命のファーストコンタクトを描く映画は、『地球の静止する日』『2001年宇宙の旅』『未知との遭遇』『エイリアン』『地球防衛軍』等など過去に金字塔的な作品が多い… だからこそ小さくまとめるのでは無く新たな視点や解釈を期待してしまうのだ。 前半、ファーストコミュニケーションに至るまでの意思疎通の困難と手掛かりの発見は、緊迫感があり引き込まれる。そのまま時間概念の話を絡めずに、訪問者たちの言語の謎解明と来訪理由の理解、人類の融和と解放を描き切って欲しかった。 その期待はあの爆発とともに吹き飛んでしまった… 残念だ。 余談。ギャレス・エドワーズの『モンスターズ/地球外生命体』といい、巨大軟体海洋生物タイプが今のトレンドなのかな? 【墨石亜乱】さん [映画館(字幕)] 6点(2017-06-30 12:15:48) |
31.《ネタバレ》 期待はずれ。 途中チャイナが暴力的本性を出してきて、お、これはかなりいい感じかと思ったのだが、電話一本で収まってしまった。 最近目立つ、チャイナ資本で金は出すけど口も出すってやつかな。 盛り上がりに欠ける。 本題に入る前の序章で終わっちゃったかんじ。 【称えよ鉄兜】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 5点(2017-06-20 00:54:14) |
30.《ネタバレ》 ゲソ星人つまんねーし。 【ネタバレ】 他の映像もアイディアもべつにぶっとんでねーけど妙に印象には残る映画。 つーかこの映画のキモは「人は過去のことだけを記憶しているわけではない」とかじゃねーかと思うんだが、そんなケッタイな話みんな面白いと感じるのかな。SFファンにゃ馴染みだろうが。 『君の名は。』でも感じたが、「3次元の人間には理解できないことを無理くり納得させる」ことに腐心してる感じ。そういう時代に突入したか。 ま、おりゃ身に覚えがあるけどな。はっきり言って。 あと宇宙人による分割統治うんぬんで、中国への露骨なラブレターありw。 【アンギラス】さん [映画館(字幕)] 7点(2017-06-20 00:12:19) |
★29.《ネタバレ》 自分の中ではSFらしいSF。
活劇ばかりがSFではないとおもう。最後に至るものがご都合主義という人もいるだろうがそれがフィクション。
この暗いトーンも面白い。 【午後こう】さん [映画館(字幕)] 8点(2017-06-19 15:02:36) |
28.最初の「未知との遭遇」的な進み方に期待したけど、トーンは終始暗くて盛り上がりもなく謎も多いまま見終わってしまいました。SF活劇ではなくて問題提起的な叙情詩映画と捉えて見るのが良いのかもしれません。でも色々レビューを読んでいたらじわじわときました。2回見ると違った感想になるかも。 【Banjojo】さん [映画館(字幕)] 7点(2017-06-18 23:20:55) |
27.《ネタバレ》 日本語吹替で上映している所がないか探し、無いと判って仕方なく最寄の映画館に入ったのだけど、エイリアンとのコンタクトがテーマだから、まず原語で観てほしいということかと今になって理解した。 波乱万丈ハラハラドキドキ要素がほとんど無いので「ID4」や「SW」「ST」が好きという人には多分向かない。「未知との遭遇」「コンタクト」「インターステラー」よりもっと地味。正直自分も上映中何回か眠くなった。寝不足という言い訳はしない。だがファーストコンタクトテーマを扱った作品としてはとても誠実だと思う。世界の反応、たとえば暴動に走る市民とか、カルト教団が集団自殺するとかニュース映像として間接的に見せることで世界はひとつなんて簡単に言っちゃいけないことを思い知らされる。最近ハリウッドには中華資本が入ってきてキャストにも反映されているのが何かゴリ押しぽくてイヤなのだけど、この物語に登場する中国の将軍にはそういう匂いがしなかった。話の流れから、大国が世界規模の事件に無関係でいられるはずが無いし、むしろ何でもアメリカだけで解決してきたような今までのハリウッド映画が不自然だった。 主人公ルイーズの娘:ハンナの出生時や幼少期、ティーンエイジャー期、そして最期の時とあちこちに時間が飛ぶ(実は思い出ではない)一方で、エイリアンの来訪目的を知る交渉も世界的緊迫の中猶予が無くなってくるさまが変わるがわる描かれる。最後に来訪者がもたらした力が何か判った時、ルイーズがこの先つらいこと、悲しいことが待っていることを承知でその人生を選ぶ切なさにため息をついた。 エイミー・アダムスは「魔法にかけられて」、ジェレミー・レナーは「ゴースト・プロトコル」で初めて観たものだから、抑制の効いた演技が個人的に新鮮だった。原作未読だが、多分原作ファンを裏切ってはいない、と思う。こんなSF映画もあっていい。というか、結構好き。 但し、ちゃんと眠ってから観ることをお勧めする。 【rinzou】さん [映画館(字幕)] 8点(2017-06-12 17:43:55) |
26.《ネタバレ》 暗い天井から窓の矩形へ。冒頭とラストで釣り合わさるショットだが、この矩形は異星人と接触する舞台の疑似スクリーンとも酷似する。 勿論、各国との交流の場となるモニター群とも。 その窓外の湖畔や窓際のベッドの情景は、娘との思い出の場所としても通じ合っている。 その明るい矩形の中で、円形を象るコミュニケーションが為される。 本来ならそれらのモチーフが、大きな物語と小さな物語をパラレルに関連づけるべきだろう。 であれば、もう少しその視覚的な押韻効果とでもいうべきものを突き詰めて欲しいところでもある。 前作ではその浅いフォーカスが後景を効果的に引き立たせたが、本作ではヒロインの心理を中心化しすぎたようである。 【ユーカラ】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2017-06-11 21:19:44) |
25.おもしろかったけど、無理やり過ぎるストーリーが残念。 【センブリーヌ】さん [映画館(字幕)] 6点(2017-06-10 14:36:11) |
|
24.《ネタバレ》 謎が最後に解けるのだが、まんまと騙されていた。ゆえの良い意味での鳥肌。 SF×人生をテーマにした考えさせられる作品で、ラストの主人公の人生の選択には胸が熱くなる。 しかしながら、全体を概観してみると意外と薄味で、ヘプタポッドの言語解釈のシーンが長いせいか、スローテンポで難解だった。 【カジノ愛】さん [映画館(字幕)] 5点(2017-06-09 20:04:25) |
23.《ネタバレ》 まるでバベルの塔を逆行するようだ。人類は再度共通の言葉を得て、結束する。 娘を亡くした主人公の前に現れたのは未知の物体。未知の生物。未知の言語。面会室のようなところで行われる対話は本当にありそうな工程で進み、彼らの来訪の目的に驚く。人間さんも結構買われてるんじゃないですか!遠い未来の話だけど。 好奇心を駆り立てられるお話なのですが、なんともスローテンポで回想もどんどん多くなるのでちょっとダレるのはしょうがないのかな。 そのゆっくりとした時間の進み方、そしてなにもない草原に浮かぶ石?のマグリッドのシュルレアリスム絵画を彷彿とさせる美しい構図の映像、そして重低音が響く音楽が緊張感と独特の静かな雰囲気を醸し出しています。 ラストシーンになるにつれ主人公にある変化が徐々に現れるシーンには結構驚きましたし、未知の彼らの体験している世界の一片を味わう事が出来ました。大層なCGが無くても不思議な体験は作れるのである。おぉこれぞ不思議!これぞSF! 落ち着いた淡々とした雰囲気、重低音が入り交じる音楽。後味はちょっと切ない、硬派なSFでした。 音響はさすがアカデミー賞と言うべきもので鑑賞は是非劇場で。 【えすえふ】さん [映画館(字幕)] 6点(2017-06-05 17:05:01) |
22.《ネタバレ》 難しい。 不本意ながら鑑賞後にネットの「ネタバレ」サイトを見て、本作に関し自分が完全に誤った解釈をしている事に気が付いた次第。 私は完璧に、物語冒頭や宇宙人との意思疎通を試みる間に挿入される娘との幾つかのエピソードは「主人公の過去の出来事」だと理解していた。 いやはや、お恥ずかしい限りだ。 あれらが全て地球外生命体の言う「武器」を会得したが故にもたらされた未来の情景なのだと途中からでも理解していたら、 本作の感想はかなり変わっていたと思うので、機会があれば再鑑賞したいと思っている。 そうすれば、終盤の中国軍司令官とのやり取りを筆頭に鑑賞している最中は「?」ばかりだったシーンも納得行くものになる筈だから。 【たくわん】さん [映画館(字幕)] 6点(2017-06-05 13:04:23) |
21.《ネタバレ》 『ガメラ対宇宙怪獣バイラス』のバイラス星人とか『ペンギンズ』のテレビシリーズの宇宙イカ(あるいはイカっち)とか、イカ型生物は侵略者ってイメージが存在していて(『侵略!イカ娘』なんてのもありましたな)、この映画の宇宙人はその先入観を元にデザインされているのだなぁ、と。固定概念や先入観こそはコミュニケーションにとっての障害物、ってお話ですからね。 人はいつか時間さえ支配できる、ってセリフは『ガンダム』でしたっけか。これは時間を支配できるまでにはならないけれど、時が見える(ララァか、っていちいち『ガンダム』だな)ようになった人の話。そこから逆に浮かんでくるのは、では時間が見えない現実の我々はどういう選択が最良なのだろう?という問いかけ。個人から他人、組織、国家や思想、宗教に至るまで、この世界を生きる術を示します。 無理解や恐怖によって断絶してゆく個と閉ざされてゆく未来。イカのバケモノから発せられる、「言霊」をビジュアル化したかのような言語や文字の概念を超えた深遠なもの、それを理解しようとする姿勢が相互理解を生み、進むべき道が見えてくる、と。主人公は切ない未来をも認識する事になる訳ですが、同時にかけがえのない時を得られる事も知る、のならば、時が見えない我々はせいぜい今この時のかけがえのないものを大切に、未来を閉ざさず少しでも良いものへと導く努力が必要なんじゃない?と。今、こんな時代、こんな世界だからこそ、必要な映画。 女性主人公が宇宙人とのコミュニケーションを通してミクロとマクロとが繋がってゆく物語という事で『コンタクト』が容易に浮かびますが(爆破テロだし北海道だし)、これもまた優れたSFのカタチを示した映画でした。映像や音楽、キャラクター造形に雑味のない、独自の世界観に酔えました。 【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 9点(2017-06-04 22:10:46) |
20.《ネタバレ》 ○他の言語を理解する=思考も変化する、というのが受け入れられるか否かで評価は変わるだろう。理解するにつれて徐々に増えてくるフラッシュバック(正確には違うが)が良い伏線となっている。○イアンとの間に子供をもうけるが子供は若くして病死する、それをイアンに言って別れることになる、でもその運命を受け入れて(ヘプタポッド語の理解ではもうすでに決まっていることなのでやや違うが)、それでも子供を作って生きていく。○昨年個人的に評価1位だった「ボーダーライン」の監督であり期待したが、その期待を凌駕する作品だった。音楽も中毒性がある。 【TOSHI】さん [映画館(字幕)] 10点(2017-06-04 12:30:32) |
19.《ネタバレ》 地球という小さな箱で考えると一番知能があるのは人間なので、知能が高い宇宙人をイメージすると人型になる だからあえて今回の異星人はタコ型なんだろう、一目で「コンタクトが難しそう」と理解できる。 人間には発音できない異星人の言語は理解が不可能だ、であれば異星人も同じく人間の言葉を理解できない。 お互いが理解を深めるための時間がとても面白かった 時空を飛べて、重力も操れてもコミュニケーション能力が低い異星人がいてもいいと思う 自分の異星人のイメージを大きく崩さないといけない映画だと思う。 「カンガルー」の話は都市伝説としても信じてしまった。 【かのっさ】さん [映画館(字幕)] 8点(2017-05-31 12:46:42) |
18.プリズナーズとボーダーラインの重厚な雰囲気が気に入ったので、 同じヴィルヌーヴ監督ということで期待しましたが、これは残念ながら期待外れでした。 地球までやってくる高等な生命体なのに、なぜ安っぽいイカ星人なのでしょうか。 終始、水族館でスミを吐く巨大イカを見ているような印象で、もう少し何とかならないのか。 しかも言語解析能力では人間のほうが優秀なようで、世界中に散らばって彼らは何をしたいのかよくわかりませんでした。 最後もルイーズ博士は中国の司令官に何をささやいたのでしょうか? そんな一言で国防の方針が簡単に変わってしまうものなのか。 テーマは悪くはなかったのですが、何せ細部の設定が雑すぎる印象を受けました。 【puta-pp】さん [映画館(字幕)] 5点(2017-05-30 21:30:19) |
17.《ネタバレ》 主人公のルイーズ博士は、宇宙人がもたらした言語を学んでいく中で、未来を知る能力を得て、それは人類の平和をもたらす。 しかし、大事な人・最愛の娘の死を知ることになる。 異星人のメッセージを解読するミステリーを縦軸に、これから産まれてくる娘との”未来”の思い出を横軸に映画は進行する。親の経験のある人なら誰もがわかるだろうが、子供との思い出はいつもキラキラとしているのだ。ルイーズは、やがて娘の死という辛い未来が待っていたとしても、それを受け入れて前に進む。なぜならば、もし未来を変えてしまったら、娘は生まれてこない、そして大切な思い出まで消えてしまうからだ。ルイーズは一瞬一瞬を精一杯生きていこうと心に誓う。 物語は大切な人の死で始まり、その人が誕生するきっかけで終わる。マックス・リヒターのOn The Nature of Daylightの旋律が円環構造のように思い出と優しく重なり合う。ルイーズのすがすがしい決心とともに優しい余韻の残る映画だった。 原作「わたしの人生の物語」は、フェルマーの最小時間原理が非線形的なSFテーマの一つになのだが、映画では割愛している。その結果、ルイーズのパートナーが物理学者である必然性が希薄になったのがマイナス点。 【爆裂ダンゴ虫】さん [映画館(字幕)] 9点(2017-05-29 23:18:18) |
16.《ネタバレ》 未来を変えることができないっていう世界観なんですね。ヘプタポッドは3000年後に助けてくれた人類に「3000年前に戻って時間を超越するスーパー言語能力を人類に与えてね」と頼まれたのか、ともかくその通りにしたってことですよね。時間の制約がない存在にどういう危機が存在しうるのかよくわかりませんけど。 ヘプタポッドは、片割れが死ぬとわかっていながら爆弾を放置したし、人類の生態も言語もわかっていながらあえてまわりくどい方法でコンタクトをとった……最初に助けたのはヘプタポッドなのか、人類なのか。卵が先か鶏が先か。 ルイーズが未来を変えられないというのは本当だろうか。パーティーでシェンに話しかけられたときにあえて知らないふりをしたのなら意味が分からないし、娘の病気も早期発見や治療を行うとかできなかったんだろうか。医師に告げられてショックを受けたのは何故なのか。 一緒に過ごす時間はかけがえのない素晴らしいものだけれども、幼いうちに死んでしまうとわかっていながら生んだと告げられたイアンも可哀想すぎる。死んでしまうとわかったら顔を見るのも辛くなるだろうから距離を置きたくなるのは無理もないこと。それなのに父親に捨てられたと感じ、苦しい闘病の末に死ななければならない娘も可哀想だ。 なんだかルイーズだけでなくイアンと娘がものすごく気の毒になってきたので、ルイーズの見た悲しい未来は並行世界にポイする展開を妄想することにします。イアンに真相を早めに告げて家族計画を話し合い、未来の超高度な医療技術を現代に持ち込んで、娘は完治するよう未来があってもいいじゃないですか。せっかく武器を提供してくれたんだし。 【kiryu】さん [映画館(字幕)] 6点(2017-05-28 00:40:50) |
15.ヴィルヌーブ作品、大好きです。この映画も他作品と同様のテーマを持っていました。エイミー・アダムス演じる主人公の達成感と無情感が、ものすごく心の芯に響きます。それと、あまり注目されていないようですが、音楽がとても良かったです。 【shoukan】さん [映画館(字幕)] 8点(2017-05-26 23:08:50) |