2.《ネタバレ》 2時間半を超えた長尺物でスペクタクル巨編でしたが、思ったより時間が短く感じました。ひとつには、なんといってもこの物語がオマー・ムクターという実在する人物の
半生(翻れば敵対役のグラツィアーニ将軍)に基づいているとう点、次に「拡大解釈しヒーロー扱いするハリウッド映画特有の部分」を抑えているという点、そしてその役をアンソニークイン・オリバーリードという味のある実力俳優が演技しているという点が素晴らしく、観る者のツボにはまります。(特にアンソニー・クインが捕まり、オリバー・リード扮する将軍の執務室で会う場面は味があります。)
タイトルの「砂漠のライオン」の如く、プライドを持って気高く戦い、そして孤高の
ままに死んでいく、そして途中にありがちな恋愛・ロマンスシーンを一切省いた骨太の
映画です。
それにしても、リビアといえば社会主義の国で最近まで西側諸国と険悪な状態であった国で、当時もあのカダフィ大佐が政権を握っておりアメリカとリビアは最悪の関係状態にあったのですが、どのような意図があって制作・上映したのでしょうか、興味の湧くところではあります。