1.《ネタバレ》 超ハイスペック女子が選挙に出る映画とのことで、そんなものを一体誰が見るのかと思っていたが、実際見れば要はツンデレ女とドS男のラブコメだった。また全体的にはダメ人間が奮起して一躍トップを目指すサクセスストーリー形式になっている。
基本がラブコメなのであまり真面目に見るものではないわけだが、嘘をつかない政治家というのが現実味は別として素朴な期待感を持たせるところもあり、またラブコメ部分も笑わせるので途中までは結構面白く見ていた。この部分で得られる最大の人生訓は、プライドは持っていて見せるものではなく自分が生かして使うものだということである。
しかし終盤に至ってリアリティがゼロにまで落ち込んでしまったのは大変遺憾だった。最終日の街頭演説で、聴衆が意気消沈する話を長々とやらかした上に公衆の面前でキスシーンというのでは、エキストラならニヤニヤしていれば済むが選挙民ならドン引きである。ラストの一言もうまくまとめたというよりは“男次第で女はどうにでも変われる”と言ったのと同じことで、これで観客が喜ぶと思っていたのなら、要は一般向けの映画としては作られていないと思うしかない。
そういうことで、事前の期待を上回ってはいたが最終的には残念な映画に終わった。ちなみに主演女優(腕が細い)以外では佐津川愛美さんと馬場ふみか嬢が目立っている。また主人公の妹役は主演女優と同じ事務所で映画初出演の竹内愛紗という人で、劇中では普通に可愛らしい女子高生だが、主人公の妹であるからにはかなり優秀な人物のはずなのでそのつもりで見ていた。主演女優だけでなくそういうところも見た方がよろしかろうと思う。
追記:斉藤由貴についてコメントするのを忘れてしまったが目立っている。