6.《ネタバレ》 貴方がタイトルを見て想像した通りの内容だと思います。特殊な性的嗜好を持った人達が、社会とのかかわり方について苦悩するお話。
誰にも迷惑をかけてないならいいじゃん、水に興奮しようが車のリアビューに下半身が反応しようが、胸を張って生きろよ!が私のスタンスなので、佐々木君や桐生さんの苦しみがちょっとピンときませんでした。水フェチ、ではパンチが足りなかったんじゃないかな、そのくらいなら周りの人たちも「変わった人だな~」とは思うけど、問題なく受け入れてくれるんじゃないかな、そんな悩むほどのことか?って感想なんですけど。
でもそうやって自分の尺度で相手の悩みを評価してしまう私の態度も、あの検事の「ありえない」と同レベルなのかもしれないですね。他人の目からは大したことない事でも、本人の中ではどでかいコンプレックスになってのしかかってるなんてことはよくあるので。この映画の登場人物たちの偉いところは、同じ悩みを抱える人たちとつながって苦しみも喜びも共有しようとしたところかなと思います。一人で抱え込んで、悩んで悩んで悩みぬいた末の結論が自死、なんてなるよりよっぽどいい。
登場人物の特殊性癖がだんだん明らかにされていく構造が少年漫画の能力バトルものとよく似てて、不謹慎ながらちょっとワクワクしてしまいました。稲垣吾郎はどんな人に言えない"癖"を抱えているんだ⁉って思って見ていたらなんか唐突に終わった。そんな印象の映画です。