2.「くまのプーさん」と言うたらあの一党独裁国家の親玉のあだ名、あの国ではプーさんというワードや映像はネットでは検閲&即削除されるタブー中のタブー。こんな今や物騒なキャラを怪物ヴィランにするなんて英国にあの国から刺客が飛んでくるんじゃないかと心配するが、案の定香港・マカオでは上映禁止だったそうです。 そんな高尚な志を持ってこのキャラを選んだわけもなく(単に原作小説がパブリックドメインになったからだそうです)、単なるC級スプラッター・ホラーでしかない代物ですが、10万ドルの製作費で420万ドル稼いだんだからそりゃ笑いが止まらんでしょ。なんかこの製作陣は味を占めて、続編は造るし『ピーターパン』や『ピノキオ』が暴れるスプラッターまで企画しているらしい。おまけに今年のラジー賞で作品賞はじめ五部門も受賞する快挙まで、でもねこんな便所の落書きみたいなクソ映画を相手にしたら、さすがにラジー賞の権威(?)が落ちるってもんですよ。 プーもピグレットも単にアニマル・マスクを被っただけとしか見えないし、バカバカしいほど単純な脚本の上に画面が暗くてストレスが溜まるし、ほんと褒めるところがないですよ。まあ妙に理屈っぽくないところと類似パターンが思いつかない救いようのないラストがある意味斬新だったので、プラス一点献上いたします。