★1.《ネタバレ》 知らずに観ましたが、10年くらい前の韓国映画のリメイクなのですね。確かに、大筋に関しては(サスペンスとしては)まずまずチャンと出来てなくもない…みたいな感じでして、でオーラスには(メインとなるテロ事件の真相としての)トリックというか仕掛けもキマってますし、かつ中途で少ししっくり来なかった部分の伏線も(思ったよりは)回収されてはゆくので、クライマックスまでそこそこハラハラと観てゆけたかな…という気もしたのですよね⇒私が個人的に中盤で特に気になってたのは、唐突に出てくる平田満の余りの空気の読めなさだとか、後は犯人が「優しすぎる=あれだけの威力の爆弾を用意していながら被害者が出ていない・出そうともしてないってのは解せぬ(前述の平田満を除いては)」といった辺りだったのでして、最後まで観たらソコはワリと繋がってたので好かったかな…的な。
しかし、オーラスを経ての最終的なトコロとしては、やっぱちょっと「ナンだかなあ〜」とモヤっと観終わったって感覚がかなり強くって、前述どおりサスペンスとして(大筋は)そこそこ整ってた…とは思えど細かいトコロは総じて相当に強引ではありましたし、その細ごまとした疑問点は敢えて深掘りしないとしてもどだい、この話って大枠のトコロからして何とも「古臭い」のですよね=要は、今どきテレビでこんなコトにならんでしょ?と…(たぶん、こーいうのやりたかったら今やマジでYouTubeでやると思いますよ⇒テレビじゃあコントロール効かない想定外なトコロも多々出てくると思いますし、根本的にも下手すりゃYouTubeの方が視聴者も多そうで…)取分け、この企画が走り出した当初はま〜だ状況は多少違ったのかも知れませんケド、ちょうど去年の下半期からこの年末・年明けと、かの業界では今まで数十年に渡って築き上げてきたモノが急速に&土台から崩壊してゆきつつある…みたいな有様も見受けられていて、その意味ではハッキリと公開のタイミングも激・悪かったですよねコレ(⇒辛うじて、製作委員会にフジテレビが入ってなかっただけ超ラッキーだったね!としか…)。
だから、そんなコトも踏まえると私には、あのオーラスの阿部寛さんの大演説!てのだって、本来のソレ以上にとてつもなく残念な「楽屋オチ」にも見えてしまってましたのですよね⇒真剣なメッセージになんて為り様も無く、だからって(シニカルな)コメディだとしたって多分に&過分に「悲」喜劇的な(それも観る我々にとってではなく、つくった側にとっての、という悲惨さ)コッチとしては到底「笑えない」代物である、と。とは言えですね、ココでも少し感心してしまったのが、そーは言ってもその阿部寛さんの「説得力」とゆーのはやっぱ凄いな…というコトなのですよね⇒こ〜んな雑なお話で、んでこ〜んな共感の難しい主張で、加えてソレも確実に「演技である」コトだって見え透いてしまっている…にも関わらず、少なくともスクリーンに映し出される彼の中にはそういったモノ=価値観が確実に実在している…という様に(チャンと)見えるんですよ。ややポンコツな映画であるコトも前提としても、今作もまた阿部寛さんじゃなかったら成立しない阿部寛さんの映画、というコトだとは思ってしまいますよね⇒替りにとゆーか、阿部さんの説得力が凄いぶんその後輩2人の説得力の無さたるやソレもまた凄まじかったですケドね(アナウンサーにも何にも見えやしない)。 【Yuki2Invy】さん [映画館(邦画)] 5点(2025-02-09 23:19:40) ★《更新》★ |