★13.《ネタバレ》 なんとも風変わりな映画ですね。全体的な質感はその大部分においてかなり硬派なサスペンスであり、サスペンスと言うよりノワールと言った方がややしっくり来る様な、とでも言いますか。ただ、これは私が勝手にそう思ってるだけかも知れませんが、まず竹中直人を起用してるのからも随所にややコミカルな雰囲気を纏ってもいたり(そもそも死体をスーツケースに詰めてそこら中歩き回る、とゆーのからしてチョイ変すぎますよね)、一方でラストは若干スピリチュアル・怪談風に終わらせてたり、その辺の取り合せからナニからとにかく独特だと感じます。
一方で、映像は一貫して非常に綺麗で、かつアーバンな雑然さも多く描き込まれ、美しいと同時にどこか頽廃的、とでもゆーか中々に面白い出来映えでした。個々のシーンでは、都市的な質感の中に「花」を活用したもの(花束ぶちまけるシーンと、ラスト付近のヒマワリのシーン)が印象に残りましたですね。そちらの面でも多分に独創的な作品だと言えるのではないかと。
役者の仕事の方は、意外に風変わりと言うホドでもなく率直に比較的手堅かったかと思います。竹中直人、椎名桔平の両人もキレが在って十分に好かったですが、余貴美子は現在の異常に貫禄の付いた風情からすれば別人に思えるかの如くに儚げでアンニュイで(その上に正統派に美人で)素晴らしかったすね。しかも脱ぎまくってますし。 【Yuki2Invy】さん [DVD(邦画)] 7点(2021-05-26 23:33:34) |
12.《ネタバレ》 この映画、カッコいいねえ。ダサくて不器用で、カッコいい。演出にはさすがにちょっとキザなところもあるかもしれないけれど。 何でも代行屋、なんていうのがマンガ的で、その主人公を、マンガのダメキャラを体現したような竹中直人が演じてる。その彼がある事件に巻き込まれる、ハードボイルド。 彼が不器用なのは勿論のこと、ミステリアスに思われた余貴美子も不器用なら、狂犬のような椎名桔平、彼こそが最も不器用な人間かもしれない。 何が現実で何が非現実なのか、ラストに示されるのは、ある一つの答え、なのかもしれないけれど、何か掴み所のない、モヤモヤしたものが残ります。 今となってみれば、まるですべてが夢の中であったかのような。 【鱗歌】さん [インターネット(邦画)] 8点(2021-04-09 06:38:03) |
11.《ネタバレ》 ○独特の世界観を作った監督も、竹中直人だから成立したような役も唯一無二。○というか最後にあんなネタばらししなくても分かると思うが、車のドアに挟まった服のアップをこれでもかと見せるのはちょっとやりすぎだったのでは。 【TOSHI】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2016-10-29 23:09:55) |
10.石井隆監督というと、ハードボイルド系の作品が多いけど、 こちらは竹中直人を主演に、切なげなドラマ風の仕上がり。 主人公の役柄が竹中直人のキャラにピタリとハマっていて、お話も演出もまあ良かったかと。 ただ全体的に邦画特有の泥臭い雰囲気があるので、その点では評価が分かれるかも。 男性向けの作品。 【MAHITO】さん [DVD(邦画)] 5点(2011-08-21 14:34:52) |
9.《ネタバレ》 ナイフがあったことを知りながら、ノンキにシャワーに入るだろうか。女をなめきってたってところなんだろうけど、でも。死体をバッグに詰めてあっちこっち持ち歩く、分かってるよ、別にリアリズムで筋立てを追う話じゃないってんでしょ、ラストだって怪異譚じたてで締めてるしさ、でも。なんか納得しようとしても、常にこの「でも」が付いちゃう。こちらの度量の広さを試されてるようで、するとこっちはヘソまげて「別に楽しめなくてもいーもん」とムキになってしまった。弟分が押し込んできても逃げないヒロインとか、世の裏を通ってきた男がやくざに簡単に金渡すかとか、登場人物の行動が引っかかり続けた。弟分が竹中のとこに押し入ってきて、シュパシュパボクシングのスパーリングやって、止めるあたりが唯一ノリかけたところ。なんか途中から「勝手に酔ってて下さい」って気分になっちゃって。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 5点(2011-02-15 10:16:32) |
8.この映像感覚は誰にもマネできないだろうし、独特かつ美しい。石井隆の映像はほんとすげーなって思います。脚本は正直無理がある気がして微妙だけど、観て良かったと思えました。 【Balrog】さん [DVD(邦画)] 7点(2010-11-06 18:06:14) |
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7.話は単調、長回しが冗長。だが、役者陣の存在感がすごい。 主演の余貴美子は言うまでもなく、竹中直人、椎名桔平が強烈な印象を残す。特に竹中直人が演じる「さえない中年」像がまたいい。ラストシーンも含めて、見終わったあと、「後をひく」映画だと思う。 【せい】さん [DVD(邦画)] 8点(2007-07-31 00:46:08) |
6.やはり石井隆監督の映像には色気が漂っている。夜の闇に浮かび上がる余貴美子の美しさと言ったら言葉にならない。主演の竹中直人の抑えめの演技も見事だが、本作は余のためにある作品といっても過言ではない。最近の若いアイドルなぞには出せない、余の妖艶な美を堪能するためにも一度観てほしい作品。 【恭人】さん 7点(2004-01-11 23:02:16) |
5.石井監督ならではの湿り気のある妖しい劇画ではありますが、正直これはあまりノレなかったです。キャストや演技はいいですが話に面白みがあまり無かった。 【亜流派 十五郎】さん 5点(2003-11-16 10:56:45) |
4.ラストが切なくて良かったです。 この監督さんは当たりハズレが激しいようですが。 【ひろほりとも】さん 8点(2003-10-24 19:56:10) |
3.演歌とネオン管と水たまりの街に、行き詰まった人たちが集まって、石井隆さんがタクトを持ったら。「糞袋」が美しく見えるから不思議。 【草壁】さん 10点(2003-08-18 02:33:14) |
2.この頃の椎名吉平って、キレた狂人(凶人?)役ばかりだったよなあ。いい味だしてたなあ…。名美役の余貴美子がなかなか良くて、竹中直人も抑えた感じがハマッていて、低予算っぽい”安さ”が漂うものの出演者は豪華。ただ、石井隆の監督作品の妙に凝ったカメラアングルと色彩は、逆に映像を窮屈なものにしている気がする。ファンには、その点こそが魅力なのかもしれないけど…。 【やましんの巻】さん 6点(2003-08-04 14:02:19) |
1.若かりしころの竹中直人と椎名桔平が観れます。どっちも格好良くて惚れます。内容は石井監督!そのものなので、街中で拳銃バンバンしちゃいます。 【ぽんこ】さん 6点(2003-03-26 09:25:36) |