7.《ネタバレ》 今回のテーマは「鉄道の敷設」。よって、せっかく九州に帰ってきていながら、舞台は工事の現場事務所とその周辺が大半。今回は、賭場や博打勝負の場面もありません。●したがって作品の視点も、いかに工事を完成させるか、で一本化されているのですが、そうすると今度は高倉健が絡ませにくくなっている。逆に、もうちょっと出番を削って、ここぞという部分に集中した方がよかったんじゃないのかな・・・。●それと、タイトルがこれであれば、襲名の儀式の場面も、もっと時間をとってじっくりねっとり見たいところでした。●なおこの作品の大きなオプションは、鉄道会社の課長役で颯爽と登場するキリヤマ隊長!しかも割と出番多いぞ! 【Olias】さん [DVD(邦画)] 5点(2022-01-04 02:21:09) |
★6.《ネタバレ》 3作目まで徐々に良くなってきているシリーズだが、4作目は更に全体的に向上している感じ(二代目襲名や鉄道工事など、シナリオにちゃんとしたアクセントがあり、細かい見せ場も多い)。殺陣なども少し良くなっているし、懸案のラストも少しだけマシに。
お竜は魅力健在で、今作ではロングヘアーを披露している。実は方言女子の元祖に近いのではと勝手に思っている。高倉健も素晴らしい出来で、義理人情の風情の中に渡世人のヤバさを見事に醸し出している。 【Yuki2Invy】さん [インターネット(邦画)] 8点(2019-11-28 21:40:38) |
5.この4作目までは作品ごとに監督が違うのでそれぞれの演出スタイルの違いを見るのも楽しみの一つなんだけど、この「二代目襲名」は演出スタイルの差が一番激しく表れている作品だと思います。様式美を生み出すセットではなく屋外ロケを多用しているのが一番大きく、そのせいもあって「緋牡丹のお竜」というキャラクターがいっそう現実味を帯びています。お話自体も他作品と異にするところがある。常に旅人であったのに対し今回は地元が舞台だから。いつもよその揉め事におしとやかに首を突っ込むお竜さんが今回は自分自身が揉め事の真ん中にいる。いつも自分の身のためにならんことに仁義を尽くしてまわりから惚れられるお竜さんが今回は親分としてその責務を全うする姿をもって惚れられる。より「お竜」が生々しくなる。それでもどんな演出の元でも「緋牡丹のお竜」というキャラクターに動じることのない確固たるものがあるのは富士純子その人によるところが大きいのかもしれない。口上だけでなくちゃんと「矢野組二代目」としてのお竜さんがいるこの作品はシリーズになくてはならない作品だと思う。 【R&A】さん [映画館(邦画)] 6点(2011-12-16 14:19:59) |
4.《ネタバレ》 シリーズ4作目。今回は原作が存在するためか、これまでの3本とややストーリーの趣が異なっており、音楽担当も主題歌を手がけた渡辺岳夫から木下忠司に変更されているのだが、ほとんど違和感もなく楽しめた。おじ(嵐寛寿郎)の遺言により、国の鉄道事業を請け負ったお竜(藤純子)が川船頭たちと対立するという筋立てだが、川船から鉄道への移り変わりをテロップで説明するというのは、このシリーズでは珍しいような気がする。小沢茂弘監督の映画はこれで初めて見たが、やはり東映時代劇をやっていた監督らしく、娯楽映画としての見せ方を心得ていて飽きさせない。ラストの決闘シーンも見ていてかなり盛り上がることができた。それに今回もお竜はカッコよく、藤純子は個人的にはどちらかと言えば富司純子と改名してからのほうがいいと思っているのだが、このシリーズをずっと見ていると若い頃の彼女もいいなあと思えてきて、思わずこのシリーズの次回作が早く見たいなと感じるようになった。3度目の登場となる高倉健も相変わらず渋い。あえて難を言うならば長門裕之を前半で退場させてしまったのはなんかもったいないし、若山富三郎演じる熊虎が登場しないのは少し残念な気もするが、まあそれでもおもしろかったんだからいいか。残念といえば行きつけのレンタル屋に1作目からこの4作目までしか置いてないのも残念だ。このシリーズ機会があれば残り全部見てみたい。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 7点(2011-08-10 02:24:54) |
3.どうやら観る順番、大きく間違ってるみたいだ。しかし、それよりも何よりもまたしてもお竜さんのかっこ良さと美しさに惚れた。本当に23歳なのか?あんな23歳はおそろく今は存在しないだろう!そんなお竜さんをはじめとする仲間達と敵対するやくざ達との抗争をこれまたエネルギッシュに描いていて面白い。主役の藤純子は勿論のこと、脇を固める俳優陣の凄さ、演技から身体全体を伝わる熱いもの、観ていて本当に面白い。中でもやっぱり高倉健が良い。まるで「昭和残侠伝シリーズ」の花田秀次郎でも見ているようなかっこ良さ、そして、ラストの決闘シーンでの迫力ある演技といい、本当にかっこ良い。 【青観】さん [ビデオ(邦画)] 8点(2006-11-05 13:42:35) |
2.小沢茂弘監督作を観るのは今回が初めてだったのと、加藤泰による前作「~花札勝負」が素晴らし過ぎたのとで、「ひょっとして見劣りしちゃうかも」と(小沢監督には渡世上、何の恨みつらみもございませんが)思っていたのですが、意外に盛り上がって観る事ができました。「緋牡丹博徒」シリーズに限らず、東映の任侠モノは大抵「旧勢力=善玉、新興勢力=悪玉」という構図が多いのですが、今回は国の鉄道事業を請け負ったお竜さんが旧来の川船頭たちと対立してしまう、という筋で、ちょっといつもとは違う物語のリズムが新鮮でした。それに高倉健の使い方もちょっとユニークだったし、クライマックスのシーンも盛り上がりまくり~♪。熊虎の親分が出てこないとか、決闘シーンで藤松以外の子分のキャラが立ってなかったとか、ふんどし姿の男のおけつのアップが多いとか、細かい点で文句がないではないけれど、はっぴ姿のお竜さんが堪能できるので、オッケー! 【ぐるぐる】さん 8点(2005-02-17 21:25:55) |
1.藤純子演じる緋牡丹のお龍の任侠劇を描いた人気作第4弾。4作目になり、さすがにストーリーの鈍さは隠せないが、相変わらずのお龍節には惚れ惚れさせられる。3回目となる高倉健との絡みも手伝って独特の任侠アクション&ドラマに熱くなる。それにしても、ズッコケ役の長門裕之がサザンの桑田圭祐に見えて仕方なかった。 【鉄腕麗人】さん [DVD(邦画)] 6点(2004-08-01 17:48:37) |