★260.《ネタバレ》 “Gone with the Wind”『行ってしまう』を『去りぬ』とするところに、当時の人のセンスを感じます。 タイトルの『風』って何でしょうね?自然に発生するもの。人に変化をもたらすもの。恋愛。家族。結婚。離婚。死別。戦争。発展。時代…どの時代でも変わらないもの。あぁ『川の流れのように』の『川』と同じような使われ方かな?日本人にも根付いた考え方で、とても共感しやすい発想ですよね。
2:30もの序曲から始まる、雄大、壮大なタイトルと激動の時代。時代の流れに翻弄される登場人物たち。雑草のようにたくましく生き抜く主人公。世界大戦が始まる年に創られ、日本では戦後復興後に公開された本作は、戦中戦後を生き抜いた人たちに多くの共感を持って受け入れられたことでしょう。 そして美しく奥行きのあるカラー映像。今観ても美しさを損なわない完璧な構図。テレビCMなんて無い時代、ポスターと広告の数点の写真、せいぜい観た人の感想しか情報が無い中、まるで“動く絵画”のような映像を劇場の大画面で観せられるんだから、観るものの度肝を抜いたことは容易に想像出来ます。 激動の時代と一人の女性の半生。まるでNHKの大河ドラマと連続テレビ小説をミックスさせたような物語。大河も朝ドラも共に'60年代から始まっているけど、この映画の影響ってかなり大きかったんじゃないかな?
映像の美しさは文句なし。キング・オブ・カラー映画とも言える本作。私は公開から60年近く経って観た訳だけど、まず想像と全然違ったスカーレットの人物像に驚いた。何とまぁワガママで自分本意な女だろう?これじゃ朝ドラの主人公としては大不評だろう。 そして南北戦争を題材にしているのに、戦闘シーンはほぼ皆無。せっかくのスケールの大きさも、後方の負傷兵と焼けた街ばかりが目に入る。これじゃ大河としてパッとしない。今なら映像美だけの映画扱いされそうだけど、それでも、ウケた。 スカーレットの生き様に共感した、当時の女性の支持が大きかったんだと思われます。
ウーマン・リブが叫ばれるちょっと前の時代。映画の中ではもっとずっと昔の時代。誰と結婚しても好きな男のことだけを考え、子供が生まれても“オンナ”を捨てなかった女。このオンナ像は当時の女性たちに、センセーショナルに受け入れられたことでしょう。 天使のようなメラニーを男社会の世の理想とするなら、自由奔放なスカーレットは当時の声なきオンナたちの理想。 有名なポスター観てください。レットがスカーレットを抱いた構図。『美しい女を捻じ伏せるハンサムな男のラブロマンス』に見える。たくましいレットと、か細いスカーレットの肩幅の違いを強調しつつ、最後の最後まで振り回されるのはレットの方。 男社会の中『主人公には共感できないけど、映像は凄い大作映画』を隠れ蓑に、世の女性たちは、声を出さず、したたかにこの映画を支持し、自分の中のスカーレット(=オンナ)を育んでいったに違いない。 【K&K】さん [DVD(字幕)] 8点(2023-11-03 11:46:02) |
259.おお今見直してみるとフェイブルマンズで語られていた地平線が上にあると面白い絵になる、地平線が下にあっても面白い絵になる、その考え方を忠実に守って撮られているんですよね。あれはジョン・フォード監督秘伝の奥義というよりもハリウッドで広く伝わっていた教えだったことがよくわかります。当時のハリウッドの最高の技術のすべてが注ぎ込まれたカラー撮影と美術と衣装、ほとんどオーパーツみたいな作品です。スカーレット・オハラの堅苦しい風習に縛られない自由なキャラクターは今でも古びていません。何せこの時代に自分で事業まで始めちゃうバイタリティーです。しかしその割りに異様に土地に執着しているのが歪ではあります。軍隊や戦争が美化されているわけではないあたり、なおさら一番正当化したいのは奴隷制そのものだったという考えが見えてきます。逞しく自由に生きようとする理想と他者を踏みにじってでも利益を得ようとする貪欲さ、まあ良くも悪くもアメリカという国そのものを描いている映画だと思います。 |
258.古臭いのは仕方がない。、のだが、刺激的な話や画に慣れてしまった今の目では特筆して面白いと感じることができず、苦行のような時間だった 【afoijw】さん [DVD(字幕)] 4点(2023-03-17 20:03:44) |
257.《ネタバレ》 午前10時の映画祭でやっていたので劇場で鑑賞。これは本当に個人的な趣味なので申し訳ないのだが、自分はこの手の悲劇に立ち向かう女性のお話がどうも苦手なようだ。何と言うかやはりこういった少女マンガの世界観に昔から入り込めないのである。少し違うかもしれないがレミゼラブルも同じような感想を持った。どちらも劇場では女性のすすり泣く声が聞こえてきたのだが、自分は「うーん」と首をひねるしかなかった。本作だがやはり4時間がとても長く感じてしまった。特に後半は辛いものがあった。しかし驚くべきことは本作が80年前に製作されたものであると言う事で、例えば劇中4歳くらいの女の子が現在は84歳なのかと思ったり、殆どの方はすでに亡くなられているのかとかそう考えると時間の概念が歪んでしまい、ああ映画というのは本当に永遠なのだなと思った次第である。 |
256.《ネタバレ》 映画館で見たい大長編映画。ある意味、スカーレットという大悪女の物語。でも、魅力的で心を掴まれる。 【にけ】さん [映画館(字幕)] 9点(2019-01-15 01:28:00) |
255.《ネタバレ》 戦前の映画にしてスケール感は大きいが、どうも主人公に感情移入できん。名作扱いするなら、ハリウッドお得意のリメイクをしてみてはいかが? |
254.《ネタバレ》 白黒かと思ってたらカラーでビックリした(笑) 長いですねー。前半はテンポ良かったけど後半はしんどかった。親父、夫、娘ら身内がコロコロと死んでく。戦死ではなくて。人の命がこの映画では軽い。主人公が泣くのは物事がうまくいかなかった時ばかり。愛を強く求めてメンタルもタフで時代に負けずたくましく生きるスカーレットは魅力的に映りがちだかあまりにも勝手でそれはちょっと違うんじゃないか?と思ってしまった。 バトラーにも愛想つかされますわ。 ラストシーンは明日は明日の風が吹くって解釈します。 それはこの映画において最初で最後の共感でした。 |
【六爺】さん [DVD(字幕)] 6点(2016-01-26 15:05:19) |
252.まさに超大作。1939年当時に観た人は驚いたことだろう。今観るとさすがに(特に後半は)冗長なところはあるが、作品の完成度は高い。 人生はすれ違いの連続でもあり、それが物語になる。 【simple】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2015-02-21 15:31:48) |
251.長時間の映画で内容的には殆ど主人公に共感できませんが、ストーリーは期待した以上に面白い映画でした。当時としては画期的な大作だったことを考えると世界的なヒットも肯けます。 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2014-08-28 21:29:47) |
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250.この作品も映画館で観てほしい。映画館でしか本当の良さが伝わらない。映画の中に取り込まれ感動することができる。 【cogito】さん [映画館(字幕)] 9点(2014-08-02 10:09:19) |
【pillows】さん [DVD(字幕)] 9点(2014-04-02 17:48:09) |
248.《ネタバレ》 前半は文句なしの100点。 ジョージ・キューカー、ウィリス・オブライエン等豪華な面々が監督を引き継いでいったそうだが、それぞれがどのパートをやっているのかと注目して見て見るのも面白い。 黒人描写はステレオタイプな部分があって気になったけど、ワガママなスカーレットが一人の女性として成長を遂げていく過程が良い。 表向きは冷酷な女かと思いきや、本当は愛する男の頼みとは言え憎んでいた女性を助けてしまう心の優しい女。 「彼女を死なせたらアンタを殺してやるわ!!!」女中無能すぎバロス。スカーレットまじ良い女で泣いた。 ケバいドレス着るよりも質素な服の方が何倍もキレイだし可愛いしエロ(ry そしてクライマックスの馬車の疾走の迫力! ハワード・ホークスが撮ったんだがウィリアム・ワイラーが撮ったんだか知らんが、映画史に残る名場面だぜ。そう前半は完璧だ。 ただ後半はあまり好きじゃない。冒頭のやり取りこそ良かった。鉛玉ブチ込むスカーレットはカッコ良かった。メラニーが良い女すぎる。 ただ、いくら農園を守るためとはいえアソコまで酷い展開が出来るのだろうか。というより、内容もスピードダウンと言うべきか。少々退屈してしまった。 スカーレットが堕ちていくのに対し、メラニーは誰にでも優しかった。優しすぎた。スカーレットに助けられた恩をずっと忘れなかったんだから。 伊達男レッド・バトラーも狂ったスカーレット。 ただ、ラストのセリフには納得が行かない。「そうだ明日があるわ」 ふざけんなよと。今日の風は今日しか吹かないというのに。 【すかあふえいす】さん [DVD(字幕)] 8点(2014-03-13 00:02:08) |
247.レビューその③ 前半のラストシーンを劇的たらしめているのはプロットだけの活躍ではなく照明の力も大きい。この映画、「スカーレットってあまりに度を越えてわがまま過ぎるからどうしても感情移入が出来ない」という人も結構いますけど、そんな人でもほとんどの場合は「でもまああの前半のラストシーンだけは良かったかな」と思われるんじゃないでしょうか。あんなに憎たらしいと思っていたスカーレットにどうしてあそこだけは感情移入ができるんでしょうか。あそこのシーンをよく見てみると、直前のシーンでスカーレットの顔がシルエットになって、どんな表情をしてるのかが分からないようになっている。実はこれがミソ。どんなにスカーレットが嫌いな人でも、いやむしろ嫌いな人ほど「こんな状況下であのわがままお嬢様がどんな泣きっつらをしているのかが見てみたい」と思うはず。もちろんスカーレットが好きな人(私はこっちです)もやはりこの重要場面での彼女の表情は凄く気になる。そのまさに“ここ”というシーンでなんと! 顔が見えない!! いや~、賢いですねえ。これじゃあ、スカーレットの心は自分で想像するしかないわけです。でも決して押し付けがましいシーンにはなっていない。実質上は「はい、今のスカーレットの絶望的な心情を察してね」という、誘導的、洗脳的なシーンのはずにもかかわらず、まあ、これはとにかく観て頂ければ分かると思うんですが、すごく自然にスカーレットに感情移入していき易く撮られている。この時代の映画で人の顔を隠すという手法を取り入れた有名映画としては「市民ケーン」がやたら持ち上げられてますけど、私は絶対にこっちの方が頭の良いナイスセンスな使われ方だと思いますよ。だってケーンの場合は「観客の注意を喋っている人物ではなくセリフの内容に向けさせる為」という、ある意味「見た目そのまんまやんけ!」という使われ方なのに対して、こちらは「表情を見せないことこそ最強の感情表現なんだ」というお洒落な使われ方ですから。ま、ともかく「単純にシルエット効果により威圧感が増すから」とか、あるいは逆に「見方によっては『彼女の名誉を守るため』という意味合いに取れなくもない」などといった他の様々な理由などとも相まって、スカーレットを白い目で見ていた人でもここだけは「ついフッと…」感情移入してしまうようになっているのであります。レビューその④に続く…。 【バーグマンの瞳】さん [地上波(字幕)] 10点(2013-12-03 12:03:10) |
246.《ネタバレ》 長い!前半はテンポが良くて良いんだけど、 インターミッションはさんでからが長く感じた。 描きたいのはそこじゃないんだろうけど、 やっぱり四時間も観たのにヒロインがなにも成長していないってのはなんだかなあ。 夫との別れは潔くいてほしかったし、結局誰とも結ばれないまま、 子供も親友も死んでしまうし・・・。 ある意味リアルなんだけど、四時間もかけて描く内容か?と疑問が残る。 【らんまる】さん [映画館(字幕)] 4点(2013-07-22 10:22:46) |
245.《ネタバレ》 長い!わかっちゃいるけど長かった!! それもこれも自己愛の強い主人公のキャラクターにハマらなかったからそう感じたのかなぁ。 前半は南北戦争に巻き込まれていくストーリーに彼女のキャラクターがバッチリ合っていて、なるほどこれは名作たる出来栄えだと感心させられましたが、後半がいただけません。 前半で創り上げたキャラクターの貯金を食いつぶすような蛇足蛇足、蛇足の嵐です。 特にスカーレットとレットの『愛』の応酬は猫の目のような展開であっち行ったりこっち行ったり。。。 地蔵のアシュレーと慈愛のメラニーがいなかったら、辟易してしまうほどの愛憎劇でした。 あ、あと黒人の女性の使用人さんはスカーレットにもズケズケ言ってくれるので、長い上映時間において、わたしの大切なストレス解消として機能してくれました! まぁやっとこさの鑑賞、これだけのビッグネームな映画を無事に観終えてホッとしてるのが正直な感想でしょうか。 みなさん仰るように制作年を考えれば、とてつもない名作だということは言わずもがなです、ハイ。 【ろにまさ】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2013-03-18 17:03:46) |
244.《ネタバレ》 その昔、あまりの長さに辟易して、映画がようやく終わった時にはこの上ない安堵感に浸った(笑)記憶だけがあったのですが、これはこらえ性の無い自分が悪いんだろう、次に観たら楽しめるんじゃないか、と思っていた訳です。そう思いながらも敬遠し続けてきた訳です。で、久しぶりというよりは初心のつもりで今回観たのですが……初心どころか、ちょっと「昔の自分」に同情してしまいました、ハイ。いや、人物描写といい、壮大なスケール感といい、前半は間違い無く楽しめますよ。後半に入って物語の色合いが変わっても、しばらくは違和感が無い、のだけど……最後の1時間くらい、どうしてこうも投げやりなんですかねえ。とにかくギクシャクしていて、歯切れが悪い。レットと娘のロンドン行きのエピソードなんて、たったこれだけしか描写しないんなら、いっそ無い方がマシでしょう。娘の死に続くメラニーの死、ここも異様な程にメリハリが無く、一体どっちの死を悲しんでるシーンやら、と観てて苦笑すらしてしまいます。とにかく奇妙なまでに断片的で、ラストに至る肝心の場面で、スカーレットもレットも、その人物像が消し飛んでしまうのは、残念としか言いようがありません。結局、やたら長い映画のようでいて、実はこれでも尺が足りなかった、ということですかね。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2013-03-17 08:15:11) |
243.《ネタバレ》 昔のソースを、インターミッションもなにもなしに4時間ぶっ通しで観ました。スカーレットは鼻につくが、こんなヒロインも物語してはありと思えてくるから不思議なものです、そうすると、俄然おもしろくなります。ノンストップで観て、最後のタラへ、で終わると印象に残って仕方がありません。 【min】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2013-02-28 20:33:22) |
242.ビビアン・リー演じるスカーレット・オハラがハマり役で、その存在感がすごい。 このスカーレットがなんとも鼻持ちのならない女で、嫌悪感を覚えてしまう。 この時代にこれだけスケールの大きい映画を作ったのは驚嘆に値するし、ストーリーの面白さは認めるが、主人公を好きになれない映画は、どうしてものめりこめない。 こういう女性に惹かれる人にとっては、感情移入もできてすばらしい作品となるだろうけど。 【飛鳥】さん [DVD(吹替)] 6点(2012-12-06 17:41:27) |
241.リバイバル上映で観ました。が、スカーレットに全く感情移入が出来ず……。イライラしちゃってダメでした。確かに絵的には壮大で絢爛豪華で見応えは有りましたが…。 【movie海馬】さん [映画館(字幕)] 4点(2012-08-16 19:46:01) |