17.当時ドイツが東西に分断されていたという背景を知らないで見たらきっとつまらないとか退屈などと簡単に判断するでしょうね。あの詩は自分自身の疑問としても共感できますが同じ民族、ともすれば親兄弟ですら会うこともままならない状況下に当てはめればその意味はもっと深く読み取れます。体制の違いが交錯するベルリンという都市なのです。P.フォーク、B.ガンツの天使というのは従来の天使のイメージから遠いものですがあのふたりの(美しいとはいえないが)人生の深さを物語れる顔は決して見る人に変だとは思わせないはずです。 【Jade】さん 9点(2002-11-27 22:09:42) |
16.淡々としているので全体的につかみ所の無い映画でした。しかし様々なシーンが実に美しく、切ない。仕事を失った空中ブランコ乗りのマリオンを中心として様々なエピソードが交錯していくので、もう少しまとめてくれた方が良かったのではないかとは思いますけどね。人々の心の声を聞いてあげることしか出来ず、それを聞くことで自分達も共感する無力な天使達。ブルーノ・ガンツ演じる天使はマリオンに恋し、限りある命を持つ人間として生まれ変わる。モノクロからカラーへ変わる瞬間それは人間として生きることの素晴らしさを実感する瞬間。自分の血を観て「そうか、分かってきたぞ!」このセリフは感動的でした。ピーター・フォークが実在の人物として登場し、しかも以前はブルーノ・ガンツ同様天使だったという設定。道行く人が「あ、コロンボだ!」と言わせるところなんかも笑えました。しかしラストで「続く」はさすがにビックリしました。 【さかQ】さん 6点(2002-11-06 23:32:44) |
【毬】さん 2点(2002-10-31 18:16:35) |
14.自分の中で「感動する映画が必ずしも面白い映画だとは限らない」を完璧に体現した映画。普通の人はこれは寝ちゃうって。感動したけど。 【C-14219】さん 6点(2002-10-06 21:06:00) |
13.ヴェンダースの世界の見方がよく表現されている、詩のような絵画のような映画。多くのシーンにベルリンの壁があり、閉じられた世界の雰囲気がまたヴェンダースの心の中を覗いているような気にさせられます。しかし退屈な人にはたまらなく退屈な映画でしょう。公開当時大人気で映画館は連日満員、通路まで人が座っている状況でしたが、居眠りしている人も結構目につきました。 【黒猫クロマティ】さん 10点(2002-08-30 15:40:13) |
12.80年代に奇跡的に生まれた映画の良心。これをみるとヴェンダースはほんとに映画が好きなんだなってのがわかる。あと、ちゃんと美術史も勉強している。図書館のシーンからも分かる通り、建築物のアングルや選び方、そして「天使の視点」という設定をはじめ、造形スタイルはきちんと伝統的構成主義に則っている。表面的に構成主義をシミュレーションするのではなく、まるで映画学校の優等生が小津とエイゼンシュタインを課題に与えられて、一生懸命勉強して撮ったような感じで、すがすがしい。ただ、よくも悪くも映画ファンがとった映画。最後のテロップに小津の名前が出てくるところなんかは、見れば分かるよって感じで、ちょっと素人くさい。でも、この素人くささがヴェンダースのいいところ。 【とびお】さん 8点(2002-08-02 00:26:24) |
11.とても悲しいのですが感動的映画だとおもいます。 【017】さん 10点(2002-05-31 00:35:26) |
★10.最初の方で天使が仲間とショールームの車内で語りあうシーンの言葉が良かった。いまここにこうして存在していること、が切ないくらいに愛しく感じられる言葉だった。このシーンは私は何度も見たいくらい。でもその後は、映像も暗いしウェットな感じだし何かともどかしくて、疲れました。最後の人間になってから、コーヒーを飲むシーン、私としては「苦っ」っていうリアクションが欲しかったです。何となく。 【まめまめ】さん 7点(2002-04-12 21:09:02) |
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9.なんかいい映画ですねー。切なくなってきます。こんな映画も撮れるんですねー。こんな映画を作ってくれたことも10点。 【yozi】さん 10点(2002-03-28 10:49:56) |
8.面白くはないが、傑作なので(笑)。ほんとうは7-8点だが、「面白い」映画ではないので。考えたい人向き。 【HAKO】さん 9点(2002-03-22 02:17:27) |
7.途中何回か登場する、「子供は子供だったころ~」の詩が良かった。2人の表情も優しいし、何よりも映像すごくきれいで、感動した! 【ジャガー】さん 9点(2002-01-14 15:32:28) |
6.映像が綺麗だし設定も雰囲気も好きですが、間延びしたシーンやドイツ人らしい頭でっかちな部分も感じるのであまり万人にお勧めできないと思います。 【oikawa】さん 7点(2001-11-21 14:48:34) |
5.ドイツ語の響きがこんなに綺麗だと思えたのは初めてです。人間に恋をして人間になることを望んだ天使、人間になった友人を見守ることになる天使。自殺しようとする人を止められなかった時の悲しそうなカシアスが印象的でした。 【雪うさぎ】さん 7点(2001-07-16 21:59:10) |
4.ニック・ケイブが見たいがために本作を見たときはまだ高校生だったんだけど、前半のモノローグの意味が良く分からなかったり、不必要なシーンがあまりにも多かったような印象くらいしか持てなかった。しかし、それから数年経って改めて見てみると、最初から最後まで各々のシーンの必然が理解でき、その映像の美しさに大層感動した覚えがある。やはりブルーノ・ガンツとピータ・フォークの表情がたまらなく温かいんだよね。かなり重厚な映画なので万人にはお薦めできないが、人間不信に陥っているような人には是非とも見て欲しいし、自分も死ぬまでに必ずもう一度みておきたい作品。 【ダイ】さん 9点(2001-07-15 01:59:01) |
3.天使が命に限りのある人間として生きる道を選ぶという展開は今ひとつ面白みに欠けるが、元天使のピーター・フォークが例によってとぼけた味をうまく生かしている。それに、統一前のベルリンという独特の雰囲気がいい。 【向日葵】さん 8点(2001-07-11 16:51:43) |
2.天使は人の心の中の声を聞くことができるが、その世界には色がない。死に直面した人の心の声を聞き、彼らを落ち着かせる。でも、自殺を食い止めたりなどはできない。人間に恋したことで天使は人間となる。そして、人間の中には何人か天使が存在する。当時統一前のドイツの壁を自由に行き来する幾分無力な天使の姿は新鮮だった。また、「子どもが子どもだったころ」から始まる劇中に登場する詩も素敵だ。「なぜ僕は僕であって、君でない」。この映画からタルコフスキーや小津安二郎の作品などを観るきっかけを与えてもらった。彼ら天使の作品を 【take】さん 10点(2001-06-06 08:12:25) |
1.数々の賞を受賞し、「シティ・オブ・エンジェル」がリメイクしたオリジナルとしても有名な作品。しかし重厚な雰囲気で始まったわりには、ストーリーには重要だと思われないナレーションが多く、またラストの展開には余り共感させられなかった。個人的には嫌いな作品ではないのだが、あまり人には勧められないかな? 【イマジン】さん 6点(2001-01-25 12:25:24) |