カリガリ博士のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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カリガリ博士

[カリガリハカセ]
Das Kabinett Des Dr. Caligari
1919年
平均点:6.56 / 10(Review 43人) (点数分布表示)
ホラーサイレントモノクロ映画ミステリー
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2008-07-31)【イニシャルK】さん
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監督ロベルト・ウイーネ
キャストウェルナー・クラウス(男優)カリガリ博士
コンラート・ファイト(男優)チェザーレ
フリードリッヒ・フェーエル(男優)フランシス
撮影ウィリー・ハマイスター
衣装ワルター・ライマン
あらすじ
「僕の体験を聞いてくれ。とても恐ろしい話なんだ。街のカーニバルに催眠術師のカリガリ博士がやって来たのさ。眠り男のチェザーレを連れてね…その晩、街の役人が死んじまったのさ…」 サイレント時代の表現主義を代表し、シリアルキラー映画の原点でもある名作。平衡感覚を失ったセット、病的なメイク、不気味な物語…。観客の脳と心にある磁針を狂わす極北の劇映画。
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23.ドイツ表現主義の代表作…ですが、私にはそういった小難しいことは分からないので何だか良さも理解し切れませんでした。個人的にはその分野では「吸血鬼ノスフェラトゥ」や「メトロポリス」などと比べると印象が薄い感じがします。ただ、一つ間違えば滑稽になりかねない歪な世界の造型が醸し出す不気味さの素晴らしさや、夢遊病者が女性を襲うシーンの恐ろしさ、カリガリと文字が画面に氾濫する仰々しさなどは凄いです。しかし、夢遊病者、もしくはカリガリ博士に〝ノスフェラトゥ〟や〝人造人間マリア〟のような衝撃を受けられなかったことに物足りなさを感じたのかもしれません。
ミスター・グレイさん [DVD(字幕)] 6点(2007-09-03 18:18:40)
22.サイレント期のドイツ映画はどれも素晴らしい。ドイツ表現主義の映像の迫力は、それだけで言葉を必要としない。この作品の大掛かりなセット撮影にしても、平衡感覚を失った前衛的な建築物のデザインには驚かされる。数多く見られる実験的なマスキングも興味深く、チェザーレが女の部屋に忍び込むシーンでは、斜めの構図を思わせる菱形のマスキングが施されている。全てが効果的なものばかりではないが、その模索が感じられる。カフカ的な悪夢を映像化したストーリーもこの時期らしい。一方で、ソニマージュとして完成されている音楽との調和には編集技術の高さも感じられる。この作品自体が傑作というわけではなく、後の傑作を支えた重要な足跡じゃないかと思う。
ハッシーふりかけさん [DVD(字幕)] 7点(2007-03-16 15:32:23)(良:1票)
21.家のセットが秀逸。訪れてみたい。
Michael.Kさん [ビデオ(字幕)] 5点(2007-01-26 04:16:09)
20.若者とオッサンの会話で始まる冒頭、いきなり「ワシは亡霊のせいでヒドイ目にあったわい」とのたまうオッサン。そこに、これまたいきなり、亡霊のごとく生気のない女性がフラフラ~と現れる。げげっ、気味悪いな~、と思ってたら、若者いわく「彼女、オレの婚約者なのよ。彼女とオレは、アンタよりもヘンテコな体験したのさ」、だそうです。わはは。どんな会話やねん。しかし確かに、彼の語る物語としてのこの映画、奇妙キテレツなセットの中で容赦なく幻想的物語が繰り広げられ、目を白黒させてしまう異様さ。と同時に、この不思議なセット、「あ~カラー映像で観てみたいな~」という気がしてしょうがない。でもきっと、カラーで観たら幻滅するんだろうナ。この映画の不気味さというものは、おそらく、時代を経たモノクロのキチャナイ映像、これ自体が、実は大きな効果を発揮しちゃってるんでしょう。はるか昔に作られた映像、という隔絶感。それも、「単に“昔”を記録した映像」などではない。まさに、我々の決して手の届かない大昔、とっくの大昔に、こんなモノが作られてしまっている、という、その事実そのものの驚き。精緻に作りこまれた古代遺跡のような、いわば“オーパーツ”のごとき存在感、そしてそのような遺跡を現に目前にしながら、なおも感じる、遥かな距離感(そういや、遅ればせながら『神々の指紋』読んでるんですけど、記載されてるネタが古いですね、このテの本、高校の頃だいぶ読みましたよ・・・←って映画と関係なーい)。時代の重み。こういう類のオドロキと感激を与えてくれる映画は、もはや作ることはできないでしょう。タイム風呂敷を使っても無理でしょう。
鱗歌さん [DVD(字幕)] 8点(2006-12-14 23:46:04)
19.《ネタバレ》 そうか、そうか。そういうことだったのか。「夢オチ」だったんですね。わかりませんでした(笑)それならあの事件の妙な王道さ?がスッと認識できますね。そうか、そうか。無声映画って声が出せないぶん、アクションが大袈裟で演劇見てる感じですよね。普段演劇なんて…と思ってしまっていてもこういうサイレント映画で出逢うとそれも認めてしまう、なんていうかそういう自分の考え方が嫌になるな、とか思います。心の広い人間になりたいものです。…これはシネマレビューだろうか(笑)
ようすけさん [ビデオ(字幕)] 6点(2005-09-30 03:50:31)
18.《ネタバレ》 中一の頃、なぜか学級文庫に古い古い映画事典が置いてあり、そこに『カリガリ博士』のストーリー紹介が百枚近いスチルと共にストーリーボード形式で載っていたのです。おぞましく危うい展開に、何度も何度も読み返し、即夢中になりました。そんな若かりし頃から幾星霜。宿願かなってDVDが発売され、数年前にやっと鑑賞する事ができたわけですが…スチルの印象と大幅に違うのに驚きました。あの不思議なセットをバックに人々が動き回ると、シュールさがどんどん増して行くんですねー。逆に「絵」としては強烈だったチェザーレの逃亡シーン、郊外の田舎道は動画になるとイマイチでした。やはり建築物のセットの素晴らしさだと思います。
ストーリーについて。本作の公開された1919年は、パリ講和会議にベルサイユ条約の締結で第一次世界大戦に決着のついた年。無謀なベルギー越境作戦によって自ら大戦を始め、最後まで敗北を認めなかったドイツ。戦争に善悪はなく政治の延長線だと考えていたドイツ。戦後処理でダダをこねまくり、賠償金を値切ろうとし、連合国に「やりすぎだ」と噛み付いたドイツ。帝制を廃しただけで軍と官僚は責任を取らずにゴッソリ人材を温存したドイツ。『カリガリ博士』を見ると、国家と国民がメンタルに離れつつあったのを感じる事ができます。「院長は連続殺人鬼なんだ!」と叫べば拘束着を着せられ沈静房へ入れられてしまうドイツ人のやるせない状況。果たしてどっちが狂っているのか? …ほどなく歴史に登場するヒトラーが、あくまで主人公の側から出てきた人間である事を考えると、この作品はもう一段、深みと暗さを増してきます。
そして自国・我が身を振り返った時、政治と狂気の間に存在する「カリガリ的状況」に静かなため息をついてしまうのですな。最近のニュース、なんか前衛風の書き割りみたいに見えてきませんか?
エスねこさん [DVD(字幕)] 6点(2005-05-09 21:43:09)(良:1票)
17.これは、ある意味衝撃でした。このシュールな芸術性が、後のジャン・ピエール・ジュネとかに引き継がれていくんでしょうか。もうずいぶん前に観ましたが、今でも映像が頭に残ってます。
金子淳さん 7点(2004-07-01 13:05:08)
16.この時代の映画って今見ると斬新。チープな表現だけど、本当にそう思う。だって、真似できないでしょ?嘘っぽくなっちゃうし。あの妙な間を作るカクカクした動き。影の絶妙な間誤付き。セットもかなりイカしてた!ちゃんと伏線にもなってるし。だからオチにも衝撃を受けた!博士がちくとカワイイ。
れこばさん 9点(2004-06-23 21:29:19)
15.夢、幻想、狂気、影といった、いかにもドイツ表現主義らしい道具仕立てが嬉しい。「前衛」というと現在ではとうの昔に死語ですが、建物の形やデザインをはじめ、画面の各所に、古き良き時代の「前衛」の瑞々しい開花を見て取ることができます。表現主義と根っこでつながっているフロイト精神分析をあわせて考えると、オチにも時代性を感じますねえ。それにしても、カリガリ博士の形相ときたら…全編を貫く不気味さや恐怖をさらに一段と増します。あの顔にして喜怒哀楽が豊かというのは、ほとんど反則でしょう。
アイアン・バタフライさん 8点(2004-03-08 14:57:06)
14.チェザーレが切なかったです。カリガリ博士、めちゃ怖いし。あの古い映像って怖さ倍増ですよね。
cock succer blues leeさん 6点(2003-12-03 13:55:13)
13.こんな昔からサイコネタが確立されていたとはビックリ。
セットがチープ(当然昔だから)である分デザインの面白さが堪能できて良かったです。
番茶さん 7点(2003-11-23 15:22:47)
12.コントラストを利かした白黒の映像、カリガリ博士の強烈な風貌、斜にセットされ不安定だが幾何学的で幻想的な舞台美術…等々、まるで奇怪な夢でも見ていたかの様な60分でした。《ネタバレ》物語りといえば、精神異常者の妄想という古典的なオチで終るサイコ・ホラーなんですが、見方を変えれば様々な解釈が出来る風刺映画。カリガリ博士とは黒幕のことで、戦争指導者を痛烈に批判しているというのは時代背景からして大いに納得。 何回でも見たくなるコワイながらも不思議な映画でした。
光りやまねこさん 9点(2003-08-23 23:25:01)(良:2票)
11.真夜中にひとりで客もバーテンもいないバーのカウンターで見ていました。白黒映像の不思議さと怖さを堪能しました。
omutさん 6点(2003-06-20 06:20:43)
10.大学の授業で強制的に観ました。で、その後もう一度観たくなってTSUTAYAでビデオテープ持ってウロウロしてたら変な宗教団体の勧誘を受けました。だから印象悪いのですが、よく考えたら映画そのものの印象じゃないなぁ。カクカクした壁面の陰影の表現なんかは白黒なのにハッキリしていた。モノトーンの微妙なニュアンスを表現するのに、壁面をピンクや紫に塗っていたみたいですね、実際は。黒澤明も影が足りないところは墨汁塗っていたと聞いたことがあるし、大変だ…、白黒映画。
クーさん 5点(2003-06-18 02:04:12)
9.トーキー映画の出現で、サイレント映画は現在では「過ぎ去った礎的な産物」のイメージが非常に強いが、「カリガリ博士」はサイレント映画を代表する名作であると思う。他に「イントレランス」などもその一つだと思うのだが、第一次世界大戦の勃発で、ヨーロッパとアメリカの映画の発達にかなりの差ができたことが、非常に残念である。
youさん 6点(2003-05-11 11:23:13)
8.19年という時代にこの斬新な映像が作られたって事にまず感心する。今見てもおもしろい。
キリコさん 7点(2003-02-20 21:03:29)
7.サイレント初めて見ました。カリガリ博士が不気味。こんな昔の映画みれたことに感動。
バカ王子さん 8点(2003-02-08 04:13:43)
6.見た環境はよくなかったんで、少しあれなんですが、面白かったですね。カリガリ博士みたいなのはしゃべると逆に興ざめしてしまうかも。無声映画という環境とそして何よりもあの独特のかきわり式背景で雰囲気十分です。弁士がついてるのもぜひ鑑賞したかったです。
ningenfushaさん 7点(2003-02-07 15:05:54)
5.古いですね~、カリガリ博士ですか、自分はBSで観る機会を得られましたが、ここまで古い作品だと積極的に観たいとはなかなか思えないのではないでしょうか。やはり怖がらせる映画では音なしの画だけでは物足りない感じがしますね。
眼力王さん 4点(2003-01-11 04:19:43)
4.《ネタバレ》  サイレント期のドイツ表現主義を代表する傑作。サイレント映画には本来(上手い)弁士という存在が不可欠なので、現在では公開当時と同じシチュエーションでの鑑賞は限りなく不可能なのが何とも残念。それでも戦前のドイツを象徴する名優コンラート・ファイトの鬼気迫る演技は観る者を悪夢に引きずり込むインパクト充分。"夢オチ"というのは確かに拍子抜けではあろうが、当時としては斬新な幕切れだったと思う。今日的視点のみで評価するのはフェアではない!戦前のサイレント映画を観る場合、この一点だけは心して鑑賞すべきである。
へちょちょさん 8点(2002-12-31 17:55:23)
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【点数情報】

Review人数 43人
平均点数 6.56点
000.00%
100.00%
212.33%
300.00%
424.65%
5613.95%
61125.58%
71227.91%
8716.28%
949.30%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.66点 Review3人
2 ストーリー評価 6.50点 Review2人
3 鑑賞後の後味 7.00点 Review2人
4 音楽評価 7.50点 Review2人
5 感泣評価 7.00点 Review1人
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