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大地

[ダイチ]
Zyemlya
1930年ソ連
平均点:7.75 / 10(Review 4人) (点数分布表示)
サイレントモノクロ映画歴史もの
新規登録(2004-06-12)【おおしまけんいち】さん
タイトル情報更新(2004-06-27)【おおしまけんいち】さん
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監督アレクサンドル・ドヴジェンコ
脚本アレクサンドル・ドヴジェンコ
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【クチコミ・感想】

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4.この映画、やばすぎる。この映画の主張としての労働者の苦しみや解放といういかにも共産主義的な感じの物語は70年過ぎた今、様々な形で表現されてきており、特にどうこうということでもない。しかしそんなことをはるかに超越する映像がこの映画を70年たった今もクラシックの名作として棚に残している。普段自分が自然として認識しているものと、このドヴジェンコという人が認識していた自然の格差にまず愕然とする。ドヴジェンコは間違いなく自然、大地に神を感じていただろう。アスファルトの上から大地を感じ取ることの困難、あるいは困難すら生じない現代では、この映像は既知のものであってももはや未知の映像だと思う。
Qfwfqさん [映画館(字幕)] 9点(2004-11-15 02:23:09)(良:1票)
3.《ネタバレ》 忘れ難い名シーンとしては二つ。まず冒頭、老人が真夏の昼下がりに死んでいくとこ。ひまわり。友だちの老人と「もう死ぬな」「行ってきな」「天国か地獄か教えろよ」などと会話しながら、ひょいと起き上がり梨を半分ぐらいかじってから静かに横たわる。まさに「大地」という感じの堂々ぶりの人生が感じ取れる。も一つすごいのはヒーローの葬式に恐れを感じた犯人(富農の息子)が狂乱状態になって犯行を叫び始めるのに対し、農民がまったくの無関心を示すところ。この軽蔑の描写がゾクゾクッとくる。これはもうプロパガンダを越えている。生産者側の優位を描いて、わざとらしさがなくこれだけ感動的なシーンも珍しい。そしてソ連の映画は雲がいつも美しい。しかし考えようによっては「個人より集団」という思想が徹底されており、ラストで婚約者が別の男と新しい生活を始める予感で終わらせているのも、土に生きるものたちのしぶとさと言うか今村昌平的・昆虫的輪廻を感じさせもするけど、同時に個人のかけがえのなさが集団の中に埋没していくようでもあり、のちに明らかになって来るソ連の非人間的なシステムをすでに感じさせなくもない。
なんのかんのさん [映画館(字幕)] 7点(2012-08-02 10:22:14)
2.《ネタバレ》 ノーベル賞受賞作の映画化作品。小説の方は、文庫本4冊のボリューム。この映画のシナリオはそのうちの1冊分。イナゴとの壮絶な戦いで戦果を挙げたのは、人間の起こした火や、掘った溝ではなく、風だった。彼ら農民は自分たちの力の及ばない自然の中に神を感じ、その感謝を忘れない。土に根を張って生きるというのはこういうことなんだ、すごいことである。現代人に決定的に消えてしまっている精神だ。神にすがったって何になるとも思えないが、大地に生きることに少しでも戻れば、何かの助けになるような気がする。中国の話なのに、キャストがアジア人じゃないので少し違和感あったが、主人公の目が輝いていて魅力的だった。それにしたって、イナゴの大群はどのように撮ったのか?
サイレンさん [ビデオ(字幕)] 8点(2006-07-12 03:42:34)
1.《ネタバレ》 う~ん、プドフキンの二の舞…(泣)。昔のソ連映画って個々のショットは文句無く素晴らしいのですが、その反面ストーリーが結構チグハグで観ていてどうしても途中で集中力が途切れてしまいます。本作も例外ではありません(あくまで主観なのですが)。ただ先程も言ったようにウクライナの広大な土地の映像、果てしなく広がる青い空、風に靡く大草原、辺り一面に咲き渡るひまわりの花々と、自然風景の描写は美の頂点を極めています。特にトラクターによる稲の刈り込み作業のシークエンスは、もはや一大叙事詩と化しています(笑)。スポークンタイトルの反復表示、役者の鬼気迫る表情、クライマックスは観ているこちらが押し潰されそうになるくらいの圧倒的なパワーに満ち溢れています。雨上がりの後の宝石の如く輝きを放つ林檎のように、後世に伝えていくべきロシア映画が産んだ遺産です。
かんたーたさん [ビデオ(字幕)] 7点(2005-09-27 23:53:54)
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【点数情報】

Review人数 4人
平均点数 7.75点
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7250.00%
8125.00%
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