3.ジャ・ジャンクーの作品を何本か観ることによって、やっとこの監督の魅力が分かってきたよう気がする。
ストーリー展開はあまりないが、美しい映像とアジア的音楽で流れるように進行していく。
これが何とも心地良い。
日本映画やアメリカ映画、そしてフランス、イタリア、ドイツ、イギリス映画とも全く異なった、アジア映画ならではの魅力が感じられる作品である。
舞台ショーのシーンが何度か映されるが、実に色鮮やか。
“スーパーアジアンショー”的で楽しめた。
ところで、本作で音楽を担当したリン・チャンという人物だが、実に魅力的で躍動感溢れる映画音楽を作る人だ。
調べてみたら、『憂鬱な楽園』や『ミレニアム・マンボ』といった音楽が印象的なホウ・シャオシェン監督作品でも音楽を担当しているようだ。
今後、注目したい音楽ディレクターである。