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タイヨウのうた

[タイヨウノウタ]
Midnight Sun
2006年上映時間:119分
平均点:6.62 / 10(Review 66人) (点数分布表示)
公開開始日(2006-06-17)
ドラマラブストーリー青春もの音楽もの
新規登録(2006-06-04)【sayzin】さん
タイトル情報更新(2013-09-04)【イニシャルK】さん
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監督小泉徳宏
キャストYUI(女優)雨音薫
塚本高史(男優)藤代孝治
麻木久仁子(女優)薫の母 雨音由紀
岸谷五朗(男優)薫の父 雨音謙
山崎一(男優)薫の主治医 遠山隆文
マギー(男優)(男優)ストリート・ミュージシャン
ふせえり(女優)孝治の母
小林隆(男優)巡回中の警察官
小柳友(男優)大西雄太
原作坂東賢治
脚本坂東賢治
音楽YUI
作詞YUI「Good-Bye Days」
作曲YUI「Good-Bye Days」
主題歌YUI「Good-Bye Days」
製作阿部秀司〔製作〕
遠谷信幸
松竹
ROBOT
S・D・P(スターダストピクチャーズ)
ジェネオンエンタテインメント
ツイン
製作総指揮迫本淳一
企画細野義朗
プロデューサー榎望(プロデュース)
堀部徹(プロデュース)
制作ROBOT(制作プロダクション)
配給松竹
美術都築雄二
龍田哲児(装飾)
あらすじ
太陽の光に当たる事の出来ない難病XP(色素性乾皮症)に冒されている少女、雨音薫(YUI)は、夜になると駅前広場でギターの弾き語りをしている。そんな薫の密かな楽しみは、早朝サーフボードを持って佇む少年・孝治(塚本高史)を家の窓から見つめる事。太陽と月の下という正反対の環境で輝く二人は夜の街で偶然出会う。薫の精一杯の告白をきっかけに、いつしかお互い淡い恋心を持ち始めるが・・・。命の期限を知りながらも、恋に人生に前向きな気持を詩に乗せて唄う雨音薫の姿が、観る者の心を掴んで離さない珠玉のラブストーリー。
ネタバレは禁止していませんので
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66.《ネタバレ》 YUIの透き通った力強い歌声が劇中に流れる度に鳥肌が立ってしまいました。そしてこの映画は、YUIの存在無くしては成り立たない作品でした。映画初出演だった彼女は、難病を抱えた16歳の女性、雨音薫を背伸びせず等身大且つ自然に演じていました。彼女の歌っている時以外の顔があまり知られていない事も功を奏して「YUI=雨音薫」が自然に重なり、冒頭からすんなり映画に入り込めました。塚本君もサーフィンを趣味とする彼氏を微笑ましく熱演、スクーターに2人乗りするシーンやストリートライブする薫を見守る表情は本当に温かいものでした。印象深かったシーンは終盤、防護服を着た薫が両親や孝治と共に日中の海に出かけるシーン。岸谷五朗演じる父に「そんな服脱いじゃえよ」と言われた時の「嫌だよ。だって死んじゃうじゃん。私死ぬまで生き続けるんだから」という薫の台詞です。孝治との出会いで、生きる事に前向きになった薫の心情を象徴する台詞で、それを聞いた父親の「いつの間にあんなに大きくなって…」という言葉も重なって思わず目が潤んでしまいました。このたった1つのシーンで残り少ない人生を普通の子と同様に生きさせたい親と、好きな人の為にも精一杯生きたいと願う薫の心情が汲み取れました。決して大作ではありませんが、どこか思春期の純粋な気持ちを思い出させてくれるようなとても温かい恋愛映画です。薫の死を目前にしても、また死後も、周りの人は皆、彼女の残した「歌声」に勇気付けられ、薫が個々の心の中で生き続けている事を象徴しています。感情を押し付けるような演出が少ない事も功を奏し、逆に切なさが増しました。映画のラストで流れる主題歌「good-bye days」を、それまでの2時間を思い出しながら薫の気持ちに立って詞を聴き返すとその魅力は何倍にも膨れ上がります。私の中ではいつまでも心に残る恋愛映画の傑作となりました。YUIのファンだけでなく、甘酸っぱい淡い初恋に思い出がある方なら必ず満足できる映画だと思います。YUI曰く「私は演じるのではなく、スクリーンの中で雨音薫を生きた」彼女の精一杯の生き様に釘付けです。こういう作品に出会えた事は財産です。文句無しで満点です。
まさかずきゅーぶりっくさん [映画館(邦画)] 10点(2006-06-17 13:09:55)(良:4票)
65.《ネタバレ》 YUIの演技は良かったと思う。初めてであれだけ出来れば十分。初々しい演技と、弱弱しい台詞の喋り方にはとても好感を持てた。YUIが歌うシーンに随分と長い尺を取っていたのも、あれはあれでいいと思う。主人公の少女の弱々しさとは反対に、歌っているときの力強さが、命がけで力いっぱい歌っているようなに見えて、夏の蝉のような儚さと青春の清々しい感動を覚えた。主人公の少女と恋をする青年役の演技も、その年齢の男の子の真っ直ぐで純粋な心をしっかりと捉えた演技をしていたと思う。病に苦しむ主人公の話は結論的に死に行き着くのは当然の結末ではあるが、そこで主人公を取り囲む残された人々がどういった反応、対応を示すかが観る者の心を引く。この作品の良い所は、人生の中で、最初で最後に人を愛すことの喜びと幸せを知り、そこから多くのことを知り、人と触れ合い世界を広げて、そして去っていったという、一見ありきたりではあるが、その中に込められた彼女の喜び、幸せがYUIの歌う曲を通して強く感じることが出来た。主人公がCDの中に吹き込んだ歌声を、彼女の家族と彼女が愛した青年、親友の少女だけでなく、ラジオを通して多くの人の心に届いたという終わりはとても良かったような気がする。彼女がこの世を去ったことで、涙を流すシーンを入れるよりも遥に、爽やかな笑顔と共に終わっていた事が何よりうれしかった。そして、この作品によってYUIの横顔の美しさ、演技中の愛くるしさなど様々な面でYUIという人間が好きになりました。素敵な映画だったと思います。
ボビーさん [映画館(字幕)] 9点(2006-06-30 02:01:20)(良:3票)
64.《ネタバレ》 ほぼ今現在、鑑賞した段階でYUIって歌手を知ったオジサンの私ですが、
一気にYUIの大ファンになってしまいました。

これがYUIのPVなら、まんまと術中にハマっている訳ですが、
いやいや、どうして映画としても良かったです。

映画初出演?で、ぎこちなく初々しい演技ですが凄く魅力的で『雨音薫』役を等身大で演じていて、大して演技が上手くもないのに女優面している輩より、ずっと好感が持てると思いました。

ストーリー的に若干あっさりしているかなとも思いますが、ベタになり過ぎてないとも言え、他の配役も良かったです。

横浜の夜景の美しさの中、生き生きとした表情の雨音薫(YUⅠ)が印象的。

終盤、無邪気に浜辺で戯れて遊んでいる他の親子を見て、父の『もう面倒くさいから、そんなもん(防護服)脱いじゃうか・・・』のセリフに対し、『嫌だよ、そんなことしたら死んじゃうじゃん・・・私、死ぬまで生きるって決めたんだから・・・』ってセリフが力強く、彼女なりに精一杯生きているのが伝わってきました。

そして彼女の歌声が生きた証しとして、皆の心に生き続けるのですね・・・(涙)。
ぐうたらパパさん [インターネット(字幕)] 8点(2012-05-09 13:58:06)(良:2票)
63.《ネタバレ》 YUIのPV感覚で観たが期待以上の仕上がり、邦画の中ではここ数年でNo.1です。
色素性乾皮症(XP)が夏が来るまで普通に暮らしていた子(決して普通ではないが)が、一夏で亡くなるまで激烈に症状が進行するとは思えないが、ストーリー上仕方のないことか・・・ 
終盤の薫のセリフ「あたし、死ぬまで生きるって決めたんだから」が印象に残った。『どのような絶望の淵でも折れた剣を手に立ち上がる』そんな気迫を感じた。
あきぴー@武蔵国さん [DVD(邦画)] 9点(2007-06-12 00:16:20)(良:2票)
62.《ネタバレ》 ストーリー的には王道なのですが、ここ数年で観た邦画の中では傑作に入れたい作品でした。ただ涙が出たと言うよりは切なくて苦しくて体が痛くなる感じ。ものすごく感動してしまいました。わざとらしいお涙頂戴の演技や演出をしている訳でもなく、ヒロインの演技も等身大。言い過ぎればヒロイン自体あっさりしています。その分苦悩や悲しみは胸が痛くなるほど伝わってくる不思議。あれは演技になれていないのもあったのでしょうが、あの透明感や儚さ、本当にその辺にいる女の子らしさが出ているのに力強さも伝わってくる。きっと本職がシンガーなのでそこからなんでしょうか?という点で女優としての期待も込めて高く評価したいなと思いました。彼が彼女の顔を指でつまんでやり取りするシーンは可愛くて切なくて一番好きです。曲だけは映画を観る前から好きで聞いたいたので映画を観てより一層感極まりました。ドラマ化もされていましたが個人的にはキャストにしても雰囲気にしてもこちらに軍配があがります。シンプルな作りで飽きることなく一気に観れました。こういう恋愛映画好きです。それと岸谷五朗の演技も良かったです。
chocolaさん [DVD(邦画)] 9点(2006-12-15 22:18:18)(良:2票)
61.《ネタバレ》 主人公が最後には死んでしまう、それを承知の上で見ることになるとどうしてもちょっとした演出のあざとさが鼻についてしまうのだが、この映画にそんなところはほとんど感じられず、見た後も実にすがすがしい感動だけが残った。特に最後の「死」の描き方がこういう映画の肝になるところだが、この映画はそこに変な力の入れ方をせず「死に様」より「生き様」を丹念に描こうとしている感じがしてとてもよかった。YUIの演技力云々は語るまでもないだろう。彼女の声と無垢な笑顔を見れば、この映画は彼女なしには考えられないと断言できる。さっそくCDほしくなったのでこの点です。
gooseさん [映画館(邦画)] 9点(2006-09-06 01:08:24)(良:2票)
60.《ネタバレ》  昔ドラマを見ていました。結構好きなドラマでした。
 雨音薫は沢尻エリカよりYUIのほうが良い。でも藤代孝治は、塚本高史より山田孝之のほうが雰囲気があって好きですね。
 ドラマでは、二人の交流をじっくり見ることができました。そのイメージがあったので、なんとなく映画は敬遠していたんですよね。時は経ち、ドラマの記憶もすっかり薄くなってしまったので、今回映画版も鑑賞。多少の不安はあったものの、見始めると驚くほど丁寧な人物描写に驚きです。
 映画はスローペースで落ち着いた雰囲気。そんな淡々とした空気感の中、『ストリートライブ』や『迫り来る日の出』など、盛り上がるイベントや緊張感漂うシークエンスがあり、メリハリが効いています。映画として大変バランスが良いんじゃないでしょうか。
 主人公や大切な人が、病気や事故や自殺で死んじゃう。この頃の邦画はそんなんばっかり。この作品も例外ではありません。ただ、そーゆーテイストではあるものの、悲しさ一辺倒ではないのがこの作品の良いところ。コメディタッチで、さわやかな雰囲気。孝治のキャラクター。YUIのキャラクター。そういったものが、さわやかな雰囲気や、生きる希望、そういった前向きなオーラを全面に押し出しています。
 人の優しさや強さを感じられる映画は良い映画。
 個人的には、序盤がちょっともったいつけすぎ、尺をとりすぎなのが気にかかるか。『藤代との恋愛』『ストリートライブ』『病気』『家族と友人』『CD製作』この辺りが作品のテーマとなるのでしょうが、本題に入るまでがもったいつけすぎかも。序盤でいきなり中だるみします。
 それにしてもYUIの透明感あふれると同時に、芯の強さも感じられるキャラクターは貴重ですね。
 薫の曲がラジオから流れてきたことがわかるクライマックス。ここをあえてサイレントにしちゃう演出のセンス、最高の余韻を感じさせてくれます。
 不要だったのは棺おけに入った薫を映してしまったこと。そこはナレーションだけにしたほうが良かったと思います。
たきたてさん [DVD(邦画)] 7点(2018-06-10 11:55:26)(良:1票)
59.《ネタバレ》 YUIはもちろんですが、この映画は思いのほか、塚本高史君がよかったです。一見チャラいが、実は誠実で友達思いのよいヤツ、を好演しています。(同じクラスにいたらぜひ友達になりたいもんだ) YUIが歌い始めると周りに次から次へと集まって来る場面、一歩間違うとあざといシーンになりがちですが、YUIの存在感と歌によって見事に本作のハイライトとなりました。 何度も使い古された感のある難病モノですが、出演者たちの熱演によって一際心に残る映画となっています。 →2021/7/1追記。インターネットにて再鑑賞。 最後の最後まで、彼女自身が、「死」を覚悟していたのか、それはわからない。(映画としても、そこは濁しています) ただ彼女は、歌うこと、恋することによって、今を生きる幸せを必死に見い出そうとしました。だから難病モノではなく、これは人生讃歌として素晴らしい映画である、と改めて評価したい。冒頭と最後に写し出された美しい湘南の海、彼女が力の限り振り絞った歌声、 そして、彼女の思い出を胸に、力強く前向きに生きていこうとする家族、親友、彼氏の姿までも、まるで彼女の願いのようにいつまでも心に残ります。(今回、7点→8点に変更)
タケノコさん [DVD(邦画)] 8点(2013-07-25 15:54:21)(良:1票)
58.《ネタバレ》 思っていたよりずっと良かった。大筋はわかって見ている訳だけれども、ベタベタせず媚びてこない演出が心地いい。YUIもいいね。左手が動きずらくなってから死にいたるまでが早すぎて、少し腑にオチない感じがしたが、そこをしつこく描かれるより良かったかも・・・。見て良かった。
フラミンゴさん [DVD(邦画)] 5点(2011-08-04 18:58:49)(良:1票)
57.《ネタバレ》 難病に冒された少女。
それを愛した青年。
たとえ時間に限りがあっても、愛した人と一緒にいたい。
限りある時間のなかで精一杯、楽しみたい。
そして、命がついえる最後まで、楽しく幸せに生きたい。
限りある命だからこそ、愛というものは輝きを持ち、価値を増す。
そんな誰にでも気付きそうで気付かない、人生におけるかけがえのないものを、じっくりと映像にやきつけた名編。

健康というものは当たり前のものでは決してなく、今健康に生きていることに対し有り難味を感じ、そして命というものは永遠でないと常に意識している人にとっては心を打たれる作品に違いない。

そして何より、愛とは、相手がどんな難題を抱えていようとも、一緒に最後まで精一杯過ごしていきたいと思う気持ちであり、それは限られた時間であるからこそ輝くものである。
そんな気持ちを持って、愛する人と日々接している人には、なお更の共感を呼ぶ作品であるに違いない。
にじばぶさん [CS・衛星(邦画)] 8点(2008-12-10 23:32:08)(良:1票)
56.《ネタバレ》 歌手が主演の不治の病もの、と舐めて掛かったら特大のカウンターが飛んで来て感動してしまった。何が良かったかというと、ほとんどYUIの芝居に尽きます。映画初出演・初主演らしいけど、天性の勘の良さなのか、素で演じてああいう感じなのか…。この映画が表現したいであろう少女の人生観にとてもマッチしていたと思います。自分が周囲の友人たちと違う境遇で生きていると気付き、やがてそれが早々に死に至る病の為と自覚したとき、若くしてひとつの諦観が彼女に訪れたのでしょう。言葉が少なく、妙に醒めてる感じはそういうことだと思います。でも、寝て起きてご飯を食べてギターを弾いているだけでも、生きてることは満更じゃない。さらに、毎朝近所のバス停にやってくる同年代の男子に興味を持ってしまったら…。そんな彼女の心情の微妙な機微が、自然体で瑞々しく演じられていた。その男子とのやり取りを通して、生きることの意義がステップアップしたところで無常にもその病は彼女を連れ去りますが、後に残ったのは爽やかさでした。100歳近い寿命を全うした人に対して抱く印象と同じかもしれない。彼女はあれで良かったんだ。そう思わせてくれました。この監督も初作品のようですが、演出も良かったです。どのカットも微妙に長い。そのちょっとした間が、彼女の心情に一歩接近して感情移入するスペースを確保してくれました。自分はYUIの歌は聴いたことがあるけど、それ以上の知識が無かったおかげで先入観なく鑑賞できたと思います。収穫でした。
アンドレ・タカシさん [CS・衛星(邦画)] 8点(2008-12-09 01:18:37)(良:1票)
55.初々しいのと、演技がヘタなのは紙一重だと思うけど、この作品についてはYUI、塚本くんとも等身大の主人公を演じてくれたと思う。死を扱う作品だけれど、重た過ぎず、軽過ぎず、鑑賞後は清々しささえ覚えた。あえて難点を挙げるとすれば、すこし淡々と進み過ぎかな?もうちょっとメリハリをつけれくれればなお良かった。YUIは良い曲いっぱいあるんだから、出し惜しみせずバンバン使ってくれてOKよん。
はりねずみさん [DVD(字幕)] 7点(2008-06-01 22:07:01)(良:1票)
54.《ネタバレ》 主人公の死という悲劇的な話ながらも、ラストにおいてはとても前向きで明るい映画に仕上がっているのが印象的だ。確かに、彼女の歌からも後ろ向きなメッセージは感じられなかった。死を前にしても、彼女の前向きな姿勢や生き方が周囲を変えたのだろう。
自分の病気をネタにして藤代に変な顔をさせれば、残された藤代には、悲しさは消えることはないが、苦しさよりも楽しさが残る(ラストの藤代の笑顔もそんな雰囲気が出ていた)。「自分の努力は全て無駄で、娘にやりたいことをやらせなかった」という後悔にさいなまれた父親が「もう全部脱いじゃえ」という言葉に対する薫の返事には、父親の想像を超えた彼女の「強さ」「成長」が感じられるとともに、父親の行為が間違っていないことを、薫は父親に示したものだ。残された父親たちからは「後悔」は消えていたのは清々しい。
また、恋愛映画としても押さえるところはきちんと押さえられている。
薫は藤代の無邪気で無垢で正直なところに惹かれていたということは描かれていたし、藤代は薫の歌を聞き、彼女の魅力や、大きさ、大胆さに魅了されていった点がきちんと感じられた。
二人の出会い時の、二人の微妙な距離感や、盛り上がらない会話も大きな効果を果たしている。二人の距離感が徐々に縮まり、バイクに後ろに乗った薫が頭を藤代の背中に預けた時には彼らの距離感がなくなったのがよく分かるようになっている。
そして、好きな人のために藤代ができたことも実によい展開になっている。
たまたまストリートライブを聞いたメジャー関係者がメジャーデビューさせるといったようなリアリティを欠く、荒唐無稽なものではなく、お金さえ払えば誰でもCDを創れるというネットの情報を基に、好きなサーフィンを一時あきらめ、清掃のバイトを行うというものである。その気になれば、誰でも可能な「現実」がここには描かれている。藤代の清掃シーンを比較的丁寧に時間を掛けて描いたことは、とても好感がもてるものであった。このような地味なシーンはカットされがちだが、こういったシーンはとても味わい深いシーンと思う。
病気が進行してギターを弾けなくなった薫は歌をあきらめようとしたかもしれないが、藤代の姿をみて、自分のできる範囲で頑張り、彼の期待に応えたいという気持ちが現れている。「歌を歌う」という薫の言葉を聞いて、思わず藤代が涙を流すのも自然なものだった。
六本木ソルジャーさん [DVD(邦画)] 7点(2006-12-31 00:11:40)(良:1票)
53.病気を抱えながらも懸命に生きる女の子の話だということで、お涙頂戴のありがちな映画かとおもっていたら、すごく気持ちのいい映画だった。薫は結局は死んでしまうのだけども見終わった後、さわやかですっきりした気分になれた。このさわやかさの本質にあるものは劇中で薫亡き後残された人たちの中にも残り続けているのだろうし製作者側のねらいそのものなんだろう(製作者の思い通りになったようでくやしいが)。この映画は病と闘うといった類のものではない。ここで病(XP)は限りある時間(特に、彼女の場合普通の人とは逆に夜のみ)と薫の儚くて今にも消えてしまいそうな部分を表すファクターに留めている。だからこそ、彼女が歌ったり、笑ったり、喜んだり、泣いたり、怒ったりしたところを特別なものとしてではなく普通のものとして捉えることができたし、青春そのものとして楽しく見ることができた。最後に、この映画はぎこちなさを含めてYUIなしでは存在しなかったでしょう。
思込百遍さん [DVD(邦画)] 9点(2006-11-26 09:47:17)(良:1票)
52.YUIという歌手の存在は映画を観て初めて知った。難病と純愛を絡めた作品は食傷気味だったのだが、期待していなかった分うっかり感動してしまった。この手の作品にありがちな死を悲しみの象徴として無理やり涙を誘うあざとい展開ではなかったことにも好感が持てた。どうにもならない状況の中、前向きに生きていくことの大切さをおそらくテーマにしているのだろう。そしてそのポジティブな気持ちの象徴=音楽への情熱という形で表現されている。作中でYUIの歌う姿は頻繁に使われているが、余計だとは思わなかった。なぜなら歌うことが生への執着であり、それこそが本作の伝えたいメッセージでもあるからだ。ヘンにじめじめせずに爽やかな雰囲気。一言で言えば「甘酸っぱい」。私のように歳を重ねた者がみると気恥ずかしさを覚えてしまうが、それはきっとピュアな物に対する一種の照れなのだろうと思う。若い人におすすめしたい一作。
HARVESTさん [映画館(邦画)] 7点(2006-07-18 07:00:18)(良:1票)
51.ストーリーなんかどうでもいい。ここまでの密度でドラマを描いたことに脱帽です。登場人物の奥行きがとてもしっかり描かれている。はじめのころのあんまり会話が弾まないときの二人のシーンとかやられました。純粋というよりは骨太にリアルな映画だと思った。いい。
wunderlichさん [映画館(字幕)] 9点(2006-07-07 01:47:59)(良:1票)
50.綺麗な映像とYUIのPVですね。もっと泣かせる作品かと期待しましたが、キャスティングもイマイチで正直ヘタだしたね。全然響きませんでした。
SUPISUTAさん [DVD(邦画)] 2点(2018-07-14 21:07:41)
49.《ネタバレ》 難病と恋愛をテーマにした作品と知っていたので、重い内容を覚悟していましたが、
病気については、あまり重く(詳しく)描かれておらず、天音薫=YUIをテーマ(プロモーション)にしたような印象。
それでも、夜にしか外にでれない16歳の女の子と、普通の男子校生との短い恋愛は、少なからず胸を打つ内容でした。

映画初出演、初主演のYUIですが、表情はよかったですけど、セリフが微妙。
へまちさん [インターネット(邦画)] 7点(2017-12-24 16:56:57)
48.YUIの等身大の演技が良かった。塚本君のおバカで単純ながら、いざというときにかっこよい男子像が逆に今の時代に新鮮に感じられたのもGOOD。病の進行が進む後半は
見ている方もしんどくなるが、全体的に完成度が高い良作。
mhiroさん [CS・衛星(字幕なし「原語」)] 7点(2015-03-03 18:44:29)
47.この頃の塚本君は最高にカッコいいですね。YUIちゃんの演技も自然でよろしい。劇中歌も好きでした。しかしいろんな病いがあるもんです。そういう難病を知らせる上でも映画と言うのは大事な役割を担ってると思います。
movie海馬さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2015-01-22 17:22:59)
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【点数情報】

Review人数 66人
平均点数 6.62点
011.52%
100.00%
234.55%
334.55%
446.06%
546.06%
61116.67%
71319.70%
81624.24%
9913.64%
1023.03%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 6.61点 Review13人
2 ストーリー評価 6.50点 Review16人
3 鑑賞後の後味 7.12点 Review16人
4 音楽評価 8.06点 Review16人
5 感泣評価 6.18点 Review16人
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