4.《ネタバレ》 コロンボが面白いかどうかの一つの基準に、犯人がどれだけ巧妙であるか、賢いかがあると思います。犯人のトリックが巧妙であればあるほど、それを見破るコロンボの魅力がより現れるわけで。
ところが、この犯人は一見巧妙そうに見えながら実は穴ぼろぼろ、これだったら別にコロンボじゃなくてもと思えてしまいますね。
1 吸ったこともない煙草を偽造工作に使おうとするから、もう最初から病死に見せかける企みがおじゃん。
2 被害者の文章のスタイルもろくろく確認せず、自分が作った文章をそのまま置いてくる、しかもプリンターから取り出すときの持ち方も全く気にしない。
だいたい、この煙草の吸殻や文書は不必要で余分なことをやったという感じが強いですね。灰皿に吸殻が欲しけりゃ、家の中のほかからもってくりゃいいだけの話で。
3 自分にとって致命的なビデオテープの入手先に関して全く無関心。どうやって手に入れたか知る努力はすべきでしょ。まあ、コロンボがあのビデオ屋にたどりついたのは僥倖かも知れないけれど、それにしてもまた別の人間が同じビデオを持って現れる可能性もあるわけだし。
そもそも車の中のテープ! 自分にとって致命的な情報を持ってる人間がどんな習慣を持っているか知らず、あるいは全く知ろうともせず、完全犯罪を企むなど、迂闊にもほどがあると思う。
もう、あのテープの存在が判明した段階で日本の警察だって、任意で引っ張ってガンガン調べますよ。
だから、アリバイのためのビデオの偽造とか、犬の引っかき傷とかはもう蛇足感が強くて。
かしこぶってる割に、かなり頭の悪い犯人、したがってつまらない作品。
迷わず廃棄決定