2.《ネタバレ》 デブ寸前のテレサ・ラッセルが、タイトなセクシー衣装に無理やり体を押し込んで撮った息苦しい(そういう面では)一作。そんな腹回りでボディラインを見せて大丈夫かとハラハラさせられていまいちノレない。
「デブラウィンガーを探して」では本格的なデブと化していたので、太りやすい体質なんだろう。
女性監督らしく、セクハラ問題を盛り込んでいるのだが、公私においてありとあらゆる男性に触られまくるロティーは、すでにちょっと触られたぐらいでは拒否すらしなくなっていて、囮捜査の売春婦役と現実が区別つかなくなってしまったのがペロンにのこのこついていった大きな理由。
検事に「(触られるのは)それは正しくない」と言われても「そういう男なんでしょ」と動じないふりをする。「いちーち抗議するほど大したことじゃないじゃない」と思っている。
小さな間違いを最初のうちに糺しておかないと、つもりつもってセクハラOK女から売春婦の真似までするようになってしまう。カウンセラーとの会話でそのへんの心の問題が解決されるのかと思いきや、フツーに二流サスペンスとして終わらせてしまったあたりがうーん、不発だ。
彼女がセクハラに対して不感症になっていることが事件に絡んでいるわけだから、もっと突っ込んで描いて欲しかったと思う。だいたい初対面の仕事仲間とすぐ寝る事自体が壊れているが、こういう展開はもううんざりだなあ。せっかくの女性監督作品なのにさ。とにかくもう仕事仲間に手を出すのはやめましょう。仕事中にキスするのもやめましょう。承諾なしに触られたら訴えましょう。