1.《ネタバレ》 これは退屈な作品だ。
どうみても失敗作。
ベルイマン作品の特徴である「苦悩」をテーマにした作品であるものの、とにかくつまらない。
ホモセクシャリティや売春、殺人といったセンセーショナルなネタ満載なのだが、かといって刺激があるわけでもない。
登場人物たちの精神的苦悩が深く描かれているが、これも何だか観ていてつまらない。
作品の趣向としては『ある結婚の風景』に共通したものを感じる。
しかし『ある結婚の風景』の方がまだ良かった。
ベルイマンの輝きは、この時点で完全に消失してしまっている。
やはりベルイマンの全盛期は50年代~60年代にある、と感じた次第である。