1.《ネタバレ》 家族にも職業を秘密にして潜入捜査に協力する刑事が、そのうち便利屋になって最後に上司に消される――というストーリー。どうしても笑いが欲しい香港映画らしく一貫した雰囲気作りがヘタで、冒頭はジョン・シャムによるコメディちっくな逮捕劇から始まるが、この作品全体から考えるとはっきりいって不要。つーか、ジョン・シャム=出オチみたいな風貌により、シリアス劇になりきれないことが運命付けられてるようなもんで、日本でいえばアホの坂田を共演者にシリアス刑事モノを撮ってるようなもん――と言ったら言い過ぎでしょうか。/俳優がメインのフォン・ハックオンが今作では監督をしてますが、こういう監督にありがちなショボさや破綻は無く、(冒頭を除き)手堅くきちんと観られるレベルにはまとまっています。悪くはないが良くもない刑事モノの小品。