1.《ネタバレ》 純粋なラブストーリーを撮る監督というイメージのイー・トンシン監督が、実におふざけエロ映画を撮った。
エロ映画と言っても、主演のレスリー・チャンは脱ぐわけじゃあない。
そこが何だか微妙なわけだけど、更に迷走気味の作品内容にも、観ているこちらとしては困惑せざるを得ない。
ただ逆に言えば、掴み所の無い奇妙な面白さを持った作品かもしれない。
実名で香港映画界の人物が出てきたりするので、香港映画に精通している人なら更に楽しめるかもしれない。
カレン・モクも愛嬌あっていいが、どこか垢抜けない。
それに比べてスー・チーは抜群のスタイルで脱いでもスゴイので、目の保養になる。
レスリー・チャンは、初期作品の頃の様なコミカルな役を演じているが、やっぱり彼にはウォン・カーウァイ監督作品で見せるアンニュイで陰鬱な役どころが一番似合うし、そういう役どころを演じさせると、魅力を最大限に発揮できる名優だと思う。
なので、レスリー・チャン好きの私として本作を評価すれば、満足とはいかなかった。