1.《ネタバレ》 17世紀末のフランスの傑作恋愛小説『クレーヴの奥方』を、現代の高校を舞台に翻案した映画化。設定・内容は少しだけ漱石の『こころ』に似ている様にも思われますが、本作の主人公は女性の方であり、彼女がやや能動的に恋愛事象に関与していく中で結果として罪の意識に呑まれていく、その主人公を、23歳の若いレア・セドゥが演じています。抜群の美人ですよね。今作では美しい黒髪姿に加えて、実に見事な美巨乳もチラリと披露したりしています(『アデル、ブルーは熱い色』でも観たハズですが、こんなに大きかったですかね?)。
どーでもよいことはさておき、もっとシンプルな話を想像していたのですが、展開運びや人物造形・心情表現はやや複雑、かつトリッキーで(原作が超有名な古典なので、少しばかり捻りを加えているのかも知れません)、演出もちょっと気取った様な風変わりさを纏っているので、若干ながら付いて行けない部分がありました(あと『ジョルジュ・バタイユ/ママン』でも思ったことですが、音楽の使い方・選曲センスとかも微妙に独特な監督だと思います)。ただ、肝心のレア・セドゥの若いながらも毅然と芯の通ったサマは中々でしたし、相手役のルイ・ガレルも割と良かったよーに思います。まあ、そんなに悪い映画でもないかと。