10.《ネタバレ》 苦い青春映画だ。 いや、違う 苦い中年映画だ。 苦い故にまた見直したいとは思えない。だが沁みる。すごく沁みる。親目線としての痛々しさは当然の事ながら、子が親を知り尽くしているという痛々しさが単に苦さで終わるんではなく、 なんだこの親子だったらこの先一難あろうが二難あろうが大丈夫なんじゃないかと思わせてくれる安心感を与えてくれ気持ちよく見終えれた。 脚本・監督 石井裕也監督 この時、28歳。 なんで彼は親父にもなってないのに こんな親父目線の脚本が完璧に書けるんだ? すごいと思います。だからこそ今がある。出演者こそ地味でまだこの時、満島ひかりを使ってない 仲里依紗を使ってない 妻夫木聡を使ってない だけど地味ながら中身で勝負だ すごく濃ゆいリアル風味の家族ドラマになってます。 宮田が真田の前で弱音を吐くシーンも忘れられない。励ましてくれる友も必要なんだが、弱音を吐いても嫌な顔一つせず黙って聞き入れてくれる親友のありがたさというのもここで再確認出来ます。二人の関係、ずっと続いてゆくもんだと思います。ただ宮田、も少し真田に対して優しく接してあげてほしいかな 彼には帽子を買って返してあげて欲しいな 真田のほうだって子は無くともダンディ気取る権利は大いにあんだから。 【3737】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2014-12-18 22:12:00) (良:1票) |
9.《ネタバレ》 本作における“ダンディ”の定義とは、“やせ我慢してカッコつける”ということ。居酒屋で、主人公の親友が息子君に説明しています。確かに主人公の言動は、この定義に当てはまりました。お腹が空いても朝ごはんを食べない(朝食代の節約?)。ゲーム機の知識が無いのに店員さんに聞かない(無知をさらすのが恥ずかしい)。「お金はいっぱいある」と嘘を言う(子供に心配させたくない。でもバレバレですよ)。そもそも体裁を気にする日本人にとって、“やせ我慢”とは美徳の一部でした。ところが欧米のライフスタイルが浸透してきた昨今、価値観も一変しました。利益至上主義。やせ我慢なんてナンセンス。でも主人公にシンパシーを感じてしまうのは、自分も同じオールドタイプだからでしょう。単に恥ずかしがり屋の見栄っ張りとも言いますが(苦笑)。そんな本作のダンディ父さん。親友の前では弱音と愚痴吐きまくりです。2人の掛け合いがまるで漫才のようで可笑しかった。画面に向かって何度ツッコんだことやら。見た目はオッサン、中身は中学生って、一体何処の名探偵ですか。子育てや介護といった高いハードルを乗り越えてきた立派な大人が、子供に戻ってしまう滑稽さ。でも、こうやってバランスを取りながら、大人は苦い現実と折り合いを付けているのだと思います。ラスト、主人公は言います。「依然として後方」と。多分ずっと後方。逆転なんてありません。でもいつか来るはずの、ラストスパートのために、今は力を溜めるのです。そんなやせ我慢で、耐えられる今日がある。似合わない中折れ帽で、ダンディを気取る親父さんに、幸あれ。 【目隠シスト】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-09-12 19:56:51) (良:1票) |
8.《ネタバレ》 パッケージの雰囲気とは違い、胃がん、親子不和、と半分以上どんよりとした鬱映画です。 後半も急に集団で歌って踊りだしたり印象がバラバラの映画でした。 【紫電】さん [DVD(邦画)] 3点(2022-02-13 21:15:27) |
7.《ネタバレ》 光石研さん、やっぱりいいねー 奥さんを亡くして男でひとつで子供育てあげ いざ大学進学のため東京に行くことになる長男と長女。 その親子の微妙な距離感と父親の不器用さがなんともたまらない。 【あずれも】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2016-05-08 08:26:27) |
6.お父さんのキャラや行動は面白く切ないものがあった。子供たち、特に息子が後半いきなり変わるのが少し違和感あり。このようなシングルファザーを描いた映画は世界中にあるけど、日本の父親や親子関係は観ていてあまり気持ちいいものが少ない印象だ。 【noji】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2014-11-06 08:10:41) |
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5.邦画界が誇る名バイプレーヤー光石研さんを主演に抜擢した石井監督の男気に5点。光石さんの愛すべき親父の痩せ我慢に1点。そして、、あわよくば主役を食ってやろうという危険な存在感の田口トモロヲさんに1点。計7点。 【タケノコ】さん [映画館(邦画)] 7点(2014-07-20 00:17:36) |
4.《ネタバレ》 主演二人の演技力にボロボロにされてしまいましたが、長女の売春の話がどうなったのか気になって仕方がないまま放置されています。ど、どうなったんだ。 【カニばさみ】さん [映画館(邦画)] 6点(2013-08-15 12:13:51) |
3.冒頭はつまらなく挫折しそうだったが、パパ宮田が娘の友達をゲーセンで「メスブタ!」呼ばわりした辺りからなんとなく見入ってしまい、その後はパパと田口トモロヲさん演じる親友の真田との絡みが可笑しくて良かった。息子が実はパパそっくりの性格だったり。急にミュージカルみたいになった所には唖然(笑)。私も男はいつまでもダンディを追求して欲しい世代です。 【movie海馬】さん [地上波(邦画)] 6点(2012-07-18 01:16:07) |
2.《ネタバレ》 だいたい親父とはこんなもんだ、かっこつけたいんだ、ダンディとか言っちゃうことがもう親父そのものなんだ。だいたい子どもとはこんなもんだ、何にも考えないでちゃらちゃらしてるようで、内心はちゃあんと親に感謝してるし考えてるんだ。そんなとても普通な彼らは、ぼくらの照れくささを正直に代弁してくれるんだ。照れ隠しに踊ったりなんかしながら。 |
1.《ネタバレ》 平成の「不器用」。北関東の「黒板五郎」。けっこういいセリフとかありました。「オトコは必ず負けるんだ」とか。割と好き。ただ、前半と後半で子どもたちの感じが、ずいぶん変わるんだ。あざとくても、何か心変わりをするようなエピソードが途中にあれば、もっと良かったかも。 【なたね】さん [DVD(邦画)] 7点(2012-02-15 20:57:40) |