3.《ネタバレ》 殺人タイヤが人を襲うという、とんでもなくバカな映画です。
しかも、タイヤだから人を轢いて殺そうとすると思うでしょ?
ところがどっこい、体をプルプル震わせて、超能力で殺すんです(笑)。
一番最初に警官が「理由のないことが重要なんだ」みたいなことを観客に向かって喋ってましたが、
この作品、最初から最後まで理由のない、いわばシュールきわまりない展開なんです。
たぶん、壮大な皮肉を込めているのでしょう。
そして、双眼鏡で観察している集団は映画を観る観客の比喩でしょう。
「どうせ作り物なのに、な~に期待しちゃってんだよ。おめぇら」ていう、そういうスタンスだと思います。
タイヤの意志を持った動きといいますか、その表現はなかなか巧かったし、
超能力で色々と破裂するシーンもよく出来ているし、クオリティは悪くありません。
ただ、面白かったかと言われると首を横に振ります。
ごく一部のひねくれ者による、ごく一部のひねくれ者の為の作品、とでも言えばいいでしょうかね。