1.《ネタバレ》 「007」のジェームズ・ボンド役をやる前のロジャー・ムーア。
こんな、世にも奇妙な物語っぽいホラー映画に出ていたなんて知りませんでした。
「もう一人の自分」に人生を乗っ取られてしまうと言うお話で、
いわゆるドッペルゲンガーというやつですな。
その「もう一人の自分」は終盤にならないと画面に出てこないわけですが、
少しずつ少しずつ主人公が精神を病んでいく、
そしてもう一人の自分に近づいていく、その展開が巧いですね。
そしてついにご対面となったとき、服装が違うからという理由で
家族や友人から偽物扱いされる理不尽さ。
車で追いかけられ、途方に暮れる主人公と微笑を浮かべるもう一人の対比。
バックミラーに映るサイケな映像がベラムの精神破壊を巧く表現しています。
あまり知られてはいませんが、なかなかの佳作だと思います。