3.《ネタバレ》 ダメ男が自分を馬鹿にする男友達や元カノを見返してみせるという、非常に分かり易い映画。
である以上、自分としても感情移入しやすい内容のはずなのですが、どうにもノリ切れない気持ちの方が強かったですね。
主人公が男友達に対し
「俺を利用してた」
「間抜けな俺といればクールに見えるもんな」
と言い放つシーンなんかは、妙にリアルに感じられたりもして、何だか落ち込んじゃったくらい。
こういったやり取りを中盤で描いた以上「女を巡って喧嘩はしたけど、やはり友情は本物だった」というオチになるんじゃないかな~と予想していたのですが、結局それは外れて、男友達にしろ元カノにしろ最後まで「嫌な奴ら」としか思えなかったのも残念です。
主人公が成長する良い映画、と言えなくもないですが、自分としては彼が逞しくなったという以上に「主人公以外の人物が酷過ぎて、相対的にマシに見えるだけなのでは……」なんて思えてしまいました。
最後の「閉鎖された空間からやっとの思いで脱出したら、外の方が地獄だった」というオチもお約束過ぎて、目新しさは皆無。
主人公達が武器らしい武器を持っておらず、玩具のぬいぐるみや花火を利用して戦うという辺りは面白かったし、もうちょっと明るいコメディタッチで作られていたら、印象も変わったかも知れませんね。
モンスターの造形も嫌いじゃないし、低予算ながらに頑張って良い映画を撮ろうとしている気概は、ちゃんと伝わってきました。