1.《ネタバレ》 汗を吸った剣道の防具の臭いは独特。
その臭いでウットリするユリ子は十分変態チックな匂いフェチ。
やりたい盛りの年下童貞男が、エロくて風変わりな女に翻弄される。
『月とチェリー』でもそうだったが、こういう役どころに江口のりこはピッタリ。
『戦争と一人の女』では役柄と合ってなくて酷い大根に感じたが、ここでは自然体。
ただ、ストーリーにはいろいろアラが見えて乗り切れない。
同級生のみほ(木嶋のりこ)を簡単に捨てたのもピンとこない。
ユリ子が徹也と最後までいかないというのも、ユリ子のディテールが描かれていないので伝わらない。
ユリ子にアロマを教えてもらう女性客は、いったい何のために登場したのか。
原紗央莉のヌードを見せたかっただけなのか、ストーリーには最後までまったく絡んでこなかった。
こういうストーリーとまったく関係ないAV出身嬢のお色気シーンを、無理やり入れるのはやめてほしい。
女優やアイドルの裸ならともかく、AV女優の裸が見たければAVを見ればいいんだから。
童貞高校生と匂いフェチのアラサー女のラブストーリーというアイデアから作られたのだろうが、ほとんど出オチの感があって、その後にハッとするような展開が一つもない。
物語の広がりや深みがないので途中から退屈してしまう。