1.《ネタバレ》 キューブリック好きなら、それなりに楽しめる作品。
見る人によって、様々な解釈が成り立ち、そして様々な意味付けがされていく。
ある人は、シャイニングにはアメリカ先住民族への虐殺の比喩があるといい、
またある人は、ナチのホロコーストが比喩にあるといい、別の人はミノタウロスなどの神話がベースにあるといい、
そしてある人はアポロ月面着陸は捏造であることを暴くためのメッセージが込められているという。
そういう意味合いは、たとえば缶詰であったり、部屋に貼られているポスターや写真であったり、小道具であったり、
カーペットの模様であったり、いろいろなところに出てくる数字なんかでその意味を構築していく。
ここで語られる説は、本当にそういう意味合いが込められていたのかもしれないし、そうでないのかもしれない。
ただ一つ間違いないのは、キューブリックの映画は真に奥が深く、そして多面的であるということだ。
マーティン・スコセッシが「キューブリックの映画は、他の監督の映画10本分の密度がある」と語っていたことを思い出した。