LOGAN ローガンのシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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LOGAN ローガン

[ローガン]
Logan
2017年上映時間:137分
平均点:7.02 / 10(Review 52人) (点数分布表示)
公開開始日(2017-06-01)
アクションSFアドベンチャーシリーズもの漫画の映画化
新規登録(2017-03-27)【にゃお♪】さん
タイトル情報更新(2022-06-29)【イニシャルK】さん
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監督ジェームズ・マンゴールド
キャストヒュー・ジャックマン(男優)ローガン/ウルヴァリン/X-24/ジェームズ・ハウレット
ダフネ・キーン(女優)ローラ
パトリック・スチュワート(男優)プロフェッサーX/チャールズ・エグゼビア
ボイド・ホルブルック(男優)ドナルド・ピアース
リチャード・E・グラント(男優)ザンダー・ライス
エリゼ・ニール(女優)キャスリン・マンソン
レニー・ロフティン(男優)
山路和弘ローガン/ウルヴァリン/X-24/ジェームズ・ハウレット(日本語吹き替え版)
鈴木梨央ローラ(日本語吹き替え版)
麦人プロフェッサーX/チャールズ・エグゼビア(日本語吹き替え版)
川島得愛キャリバン(日本語吹き替え版)
水内清光ドクター・ライス(日本語吹き替え版)
天田益男(日本語吹き替え版)
魚建(日本語吹き替え版)
出演アラン・ラッドシェーン(劇中映画「シェーン」より)
原作ジェームズ・マンゴールド(原案)
脚本スコット・フランク〔脚本〕
ジェームズ・マンゴールド
音楽マルコ・ベルトラミ
撮影ジョン・マシソン
製作サイモン・キンバーグ
ローレン・シュラー・ドナー
製作総指揮スタン・リー
ジェームズ・マンゴールド
ジョシュ・マクラグレン
制作ACクリエイト(日本語版制作)
配給20世紀フォックス
衣装ダニエル・オーランディ
編集マイケル・マッカスカー
ダーク・ウェスターヴェルト
ネタバレは禁止していませんので
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【クチコミ・感想】

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52.《ネタバレ》 号泣。ヒュー・ジャックマンとP・スチュワートが登場する最期のX-MENは、号泣必至の傑作ロードムービーだ。

「オールドマン ローガン」に着想を得たと思われる本作は、およそスーパーヒーロー映画とは思えないほどの陰鬱さと暴力描写に彩られている。
監督は前作もヒューと組んだが、傑作を予感させた「サムライ」は、制作側からの映画娯楽的要求を呑み込み続け、ヘンテコニッポン推しのアクション映画に仕上がってしまった。(2人は「ケイト&レオポルド」でも組んだことがあり、信頼は厚い)
それにもめげず今回はヒュー自らサラリーのカットを承諾してR指定を勝ち取った。無論、シリーズ最低予算&R指定の「デッドプール」が最大のヒットを飛ばしたことも影響しただろう。

一応シリーズ内での時間軸ではアポカリプスの後という設定だが、これはあまり気にすることはないだろう。そのままの設定の「ローガン」を楽しむことをお勧めする。(カリバンが本作とアポカリプスに登場するのは、実はFOX社内の報連相の失敗の産物である)

何はともあれ満を持して、ローガンの物語が誕生した。
トレイラーやエンドクレジットで流れるJ・キャッシュ(ちなみに監督は過去に彼の伝記モノを手掛けている)がビシッと決まる映像美と世界観。ウルヴァリン映画とは、本来このように描写されるべきだったのかもしれない。普段は特殊効果に隠れがちだが、俳優たちの素晴らしい演技合戦も見どころになっている。


本国でR指定を受けただけあって、暴力描写は多いが本作のそれは必要不可欠な部分に絞られている。
傷付き、そして傷付けること。本作のカギを直接的に描写するのだ。
冒頭の喧嘩シーンは、まさに本作の立ち位置を明確にさせる宣言だ。「X-MEN」であれば爽快にモブキャラを蹴散らすだろうが今回は違う。アダマンチウムの一振りで血しぶきが舞い、四肢が飛ぶ。消えない傷が残るのだ。

しかしながら消耗しきったローガン達を見るのは辛い。皮肉めいた名のボートにすがる彼らに、ローラが信じるX-MENの面影はない。テンションぶちアゲのテーマ曲なんてもちろんナシ。世界をぶち壊せる程のヴィランもいない。
そのかわり、人生の成功者や青春を謳歌する若者がいる。そして、苦い表情で彼らのためにハンドルを切る者もいるのだ。

どうしてこうなった?他のミュータントは?国境の向こうにはアルファフライト(カナダのヒーローチーム)でも待機しているのか?ウェストチェスター・インシデントとは?(補足するとニューヨークの地名であり、エグゼビアスクールの所在地である)
こういった部分を明言しなかったからこそ、中盤のチャールズの告白に深みが増す。

誰かを傷付ければ、結局は自分をも傷つけてしまう。散々人を傷付けておいて、今更自分だけが穏やかな幸せを享受してもいいのだろうか。不意に人の善意に触れ、その温かみを思い出してしまうから感じる不安、業の深さ、贖罪の念。
それはローガンもローラもカリバンも。この世界では誰もが傷ついて、人に言えない痛みを負っているのだ。
「この瞬間を受け取れ」
パトリック・スチュワートの名演も相まって、チャールズ最期の「導き」が胸に残る。もう戻れないとしても、それでも人生は続く。大事なのは残された時間に何が出来るかだ。

こういう素晴らしい演技があるから、最後の見せ場のアクションも燃える。
命を顧みずに疾走するウルヴァリン、ローラとの共闘などアメコミ映画の熱い部分もしっかり押さえている。(「ZERO」で兄ヴィクターとは背中合わせ、今回娘には自分の背中を超えさせるという演出も興味深い)

立ちはだかるX-24とは、過去のローガンの罪と苦しみの象徴か。だが強大な敵も癒えない傷も、ローラと一緒なら乗り越えられる。どれだけ傷ついても、まだ誰かの為に闘う時間はある。

X-MENの矜持を見せつけたローガンの生き様に、そして安らぎを得た彼への手向けの「X」に。いい年した私、号泣でございます。
サムサッカー・サムさん [映画館(字幕なし「原語」)] 10点(2017-03-30 16:30:59)(良:3票)
51.《ネタバレ》 軋む。
古い車体が、錆びた鉄扉が、そして満身創痍のヒーローの身体が。
不死身だったはずのヒーローが、老い、拭い去れない悔恨を抱え、死に場所を求めるかのように最後の旅に出る。
メキシコからカナダへ。アメリカを縦断する旅路の意味と、その果てに彼が得たものは何だったろうか。

17年に渡り「X-MEN」シリーズを牽引してきた主人公のラストが、まさかこれほどまでにエモーションに溢れた“ロード・ムービー”として締めくくられるとは思ってもみなかった。
シリーズ過去作のどの作品と比較しても、圧倒的に無骨で不器用な映画である。テンポも非常に鈍重だ。
いわゆる“アメコミヒーロー映画”らしい華やかで派手な趣きは皆無だと言っていい。
だがしかし、どのシリーズ過去作よりも、“ヒーロー”の姿そのものを描いた映画だと思う。

個人的に、長らく「X-MEN」シリーズがあまり好きではなかった。
初期三部作における主人公・ウルヴァリンの、鬱憤と屈折を抱え、あまりのもヒーロー然としないキャラクター性を受け入れるのに時間がかかったからだ。
リブートシリーズと、ウルヴァリン単独のスピンオフシリーズを経て、ようやくこの異質なヒーローの本質的な魅力を理解するようになった。
それくらい、このヒーローが抱える憂いと心の闇は深く果てしないものだったのだろうと思う。

そんなアメコミ界においても唯一無二の「異端」であるヒーローが、ついに自らの闇に向かい合い、決着をつける。
おびただしい数の敵を切り裂いてきたアダマンチウムの爪が、これまで以上に生々しく肉をえぐり、四肢を分断し、血みどろに汚れていく。
そして、同時にそのアダマンチウム自体が体内に侵食し、無敵のヒーローの生命を徐々に確実に蝕んでいく。
それはまさしく、“ウルヴァリン”というヒーローの呪われた宿命と業苦の表れだった。

不老不死故に、他の誰よりも、相手を傷つけ、そして傷つけられてきた哀しきヒーローが、ふいに現れた小さな「希望」を必死に抱えて、最後の爪痕を刻みつける。

過去作におけるウルヴァリンというキャラクター故のカタルシスの抑制とそれに伴うフラストレーションは、今作によってそのすべてが解放され、別次元の感動へと昇華された。

それが成し得られたのは、何を置いても主演のヒュー・ジャックマンの俳優力によるところが大きい。
彼は今作で自らのギャランティーを削って、「R指定」を勝ち獲ったらしい。
そこには、“ウルヴァリン”を演じることによってスターダムをのし上がったことへの感謝と、このキャラクターのラストを締めくくる上での並々ならぬ意気込みがあったに違いない。
結果、ラストに相応しい見事な“オールドマン・ローガン”を体現してみせたと思う。


「This is what it feels like(ああ、こういう感じか)」

最期の最期、哀しきヒーローは、ついに“それ”を得ることが出来た。
墓標の「X」が涙で滲む。
さようなら、いや、ありがとう、ローガン。
鉄腕麗人さん [映画館(字幕)] 9点(2017-06-09 23:05:46)(良:2票)
50.《ネタバレ》 スリラーなら「アイデンティティー」、アクションなら「ナイト&デイ」「3時10分、決断の時」と面白い映画を撮って来たジェームズ・マンゴールドだが、本作もその凄まじい戦い振りにまいっちまった。

なんせ目覚めたらいきなり車泥棒に遭うわ、ショットガンぶっ放されるわ、過剰防衛でトンズラしなきゃならんわ、ボケボケのジイさんから眼を離したらみんな死にかけるわ、刃物みたい(物理)な幼女の人生がハードモードすぎてローガンおじさんの体はボロボロ。
あの咆哮が悲鳴のようにさえ聞こえてくらあ。見てて何度「助けてスタン・リー(「X-MEN」原作者)!!!!!」と叫びそうになったことか。

強制的に出来た“繋がり”が引き起こす出会いと悲劇、託された「メッセージ」が揺り動かす戦士の魂、帰る家を奪われ「流れ者」になってしまった者たちの旅路。

マンゴールドが幼少より親しんだというジョージ・スティーヴンス「シェーン」、そして最も参考にしたと語っていたクリント・イーストウッドの傑作「許されざる者」から受け継ぐ系譜。

この映画における現実は「シェーン」のように甘ったるくなかった。かつてウィリアム・S・ハートの流れ者が殺し合いから逃げられなかったように、イースットウッドの西部劇が凄惨な殺し合いを避けられなかったように。
“普通”とは異なる者との溝・恐怖・すれ違い・修復しようのない負の連鎖。道から外れた者同士の死闘死闘死闘。

それでも少女はアメコミや映画の中の“楽園”にすがるしかなかった。殺し合いのない、自分を愛してくれる、凶器ではなく優しい言葉で語り掛けてくれる人に出会いたかったのだろう。
見たかよあのシェーンを見つめる眼差しを。恐怖を乗り越えられるかもしれないヒーローの存在。
あのオジさんもまた、少女と同じような平穏が欲しかったのかも知れない。船を買い自由を得るためだけの仕事じゃなかったはずだ。運転席から見続けた“普通”の人々の日常。誰にも命を狙われることのない、分かり合う事ができるかも知れない世界。

だが「ペイルライダー」よろしく怒涛の勢いで敵は襲い続けてくる。無敵のヒーローなんて助けに来ちゃあくれねえ。自分の力で斬り開くしかない。
怪しいオジさんには取り合えず投擲、食事の邪魔をするならブッた斬れ!ブッ刺せ!列車が来たら線路の向こうまで、とにかく全力で走り続けろ!!

ローガン「漫画は現実じゃないんだっ!!」
日本でトンデモないことやってたのは何処の誰でしたかね...(詳しくは「ウルヴァリン: SAMURAI」を御覧下さい)」)。

ハイウェイに飛び込んで来た「選択肢」、言葉が分からなくても通じた想い、欲しかった団欒、油断、すべてを奪い去る凶刃、動かないはずの肉体を突き動かした“怒り”、告白、目覚めた先で待っていた思わぬ出会い。
口元に優しく伸びる小さな“刃”、不気味に旋回し迫る黒い影、残され再び与えられる「選択肢」。
男は、再び立ち上がり、走ることを、戦うことを選んだ。人生を終わらせるか運命を切り開くか。それを左右する必殺の“一撃”。

「流れ者」になってしまった人々に終わりは何時来るのだろう。いくら叫んでも、先に行ってしまった者は戻って来ない。十字架を「X(エックス)」として手向けることしか出来ないのだから。
すかあふえいすさん [映画館(字幕)] 9点(2017-06-06 04:24:57)(良:2票)
49.《ネタバレ》 ウルヴァリン: X-MEN ZEROが今一つで、ウルヴァリン: SAMURAIがちょっと酷くて、それよりは全然堪え得るのでこの点数。ローガンが全編ゴホゴホ、ヨタヨタ、ショボショボでなんなの?という雰囲気が漂います。若い奴に負けて堪るか・・・なんて言ってられるか・・・ごめんなさいもう無理です的な。このシリーズ観続けてる自分としては、一つの区切りとしてアリかなとは思いますが、そう思うと、最後は「愛してる」と言ってほしかったかな。
ラスリープさん [DVD(字幕)] 6点(2020-02-18 23:16:57)(良:1票)
48.《ネタバレ》 ローガンも老眼か。。。という感傷に浸りつつも、個人的にはこのシリーズに求めているのはもっと違った方向性の特殊能力を存分に楽しめるド派手な演出です。
いっちぃさん [CS・衛星(字幕)] 6点(2018-10-30 11:40:56)(良:1票)
47.《ネタバレ》 正直よくわからなかった。過去の設定をまったく覚えていない為どういう時代になっているのかが理解できないまま終わった。ただただみんな年を取ったんだなと実感だけはした。
ぷるとっぷさん [CS・衛星(字幕)] 6点(2018-04-08 23:00:15)(良:1票)
46.《ネタバレ》 良い評判を聞いていたためストーリーに深みがあり、映画として優れてる作品かと想像を膨らませてましたが見事に期待を裏切られました。僕が見た限りではチープでアメコミ作品の域を出ない作品でしたね。ちょっとツッコミどころが多すぎ。ローラ1人にあれだけ人数を割いて必死になって捕まえられず、他の子供達もみんな逃げられてるって相手側無能過ぎでしょ。そもそも子供達側もみんな訓練受けてるし、ローラ1人でもあの戦闘力なんだから逃げる必要全く無いですよね。他にも探知能力のあるキャリバンに敵をわざわざ捨てに行かせて捕まるシーンとか、敵に追われてるのに黒人の一家に図々しく厄介になるとか違和感ありますし、脚本がスマートじゃないですね。
ヒュー・ジャックマンのウルヴァリンはX-MEN一作目から映画館で見てきましたけど正直最後の作品としてこれはどうなの?という微妙な感想。X-MENはやっぱりファーストジェネレーションが最高傑作でしたね
映画大好きっ子さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2018-03-20 01:23:33)(良:1票)
45.《ネタバレ》 やっぱりあれですかね、マグニートもどこかで同じように老後の生活を送っていて、ミスティークあたりが介護してたりするんでしょうかね。「ほら、おじいちゃん、また釘がくっついてるよ」みたいな(笑)。
ぶらきたーぼさん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2017-11-08 13:56:09)(笑:1票)
44.《ネタバレ》 X-MENファンとしては最初主人公の置かれている状況が飲み込めず…どうしてこうなった…ウルヴァリンもプロフェッサーXも目も当てられないほど悲惨な生活ぶり。前作までになかったレベルのリアルな戦闘描写、劇中にX-MENのコミックが登場、それに対する言及まであり、これまでの映画はコミックの中の出来事なのかと納得(せざるを得ない)。派手な能力バトルはどこへやら。切る・刺す・殴る・撃つのアクションシーンの連続で、西部劇+ロードムービー、あるいはバイオレンスな「ペーパームーン」。アメコミらしからぬ暴力描写と暗くて重くて凄惨なストーリー展開に気が滅入ったが、ラストシーンは胸を打つ。
eurekaさん [映画館(吹替)] 7点(2017-07-02 15:41:21)(良:1票)
43.《ネタバレ》 なじめない。このシリーズに期待する爽快感はまるでなく、設定があまりにも暗い。年取ったウルヴァリンや、ましてアルツハイマーのプロフェッサーなんて観たくない。危機的状況に一般家庭に逃げ込むって無謀すぎだろ、とか、それだけ戦闘力があるのなら、逃げるより戦ったほうが・・・とか突っ込みどころも多々あり、予定調和感も満載。好きなシリーズだっただけに、これ以上の点はあげられない。
ふじもさん [映画館(字幕)] 5点(2017-07-01 01:28:18)(良:1票)
42.《ネタバレ》 もう終始悲しかったです。
ずっとリアルタイムでシリーズを見てきたのに、X-MENもウルヴァリンも大好きなのに。
こんな最後を見せられるとは。
ヒュー・ジャックマンが監督と話し合って決めた筋書きで、ローガンという一人の男の最期として描いた意図はわかります。
ローラの手を握って「ああ、こういう感じなのか」というセリフには泣きました。

でも、初っ端からチンピラ相手に苦戦してボロボロになる老いたウルヴァリンや、
アツルハイマーを患ってるプロフェッサーとか、こんなの見たくなかったです。

特に、プロフェッサーの最期はあんまりです。
いくら病気でも、薬で制御してるといっても、世界最強のエスパーなんですよ。
ウルヴァリンのクローンにあっさりやられるなんて、
せめて親切な一家を救うために闘って散るなどの花道を用意して欲しかった。
プロフェッサーへの敬意が感じられないことが一番悲しかったです。

作品としては4点です。
でも、長年全身全霊でウルヴァリンを演じキャラクターに魂を吹き込んだヒュー・ジャックマンと
ローラ役の子のアクションに2点献上します。
nanapinoさん [映画館(字幕)] 6点(2017-06-25 03:27:19)(良:1票)
41.《ネタバレ》 闘いは終った…安らかに眠れ。
ローガンの死に様を見て、中村主水を長い間演じた藤田まことの言葉を思い出した。
〝ヒーローとはいえ、主水は只の人殺し…最期は泥水にまみれて人知れず寂しく死んで行くのが一番いい〟
ローガンの血塗られた闘いは終った…安らかに眠れ。俺もあとで行くから。
評価 8点。…と言いたいところなのだが

あまりにも、過去のX-MENを愛する者に向けて作り過ぎでしまい
1本の映画として、一般客にオススメできない作品になってしまったように思う。
私の様な映画好き(しかもオッサン)にとっては本当に「涙する完結編」なのだが…
うちの奥さん(派手なヒーロー映画好き)には「暗く重いマーベルらしくない映画」らしい。
おそらく多くの観客にはそう見える筈で、観客動員的なヒットは望めないでしょう。
それを踏まえ、ここの評価基準に準じれば、総合評価は残念ですが6点なのです。
墨石亜乱さん [映画館(字幕)] 6点(2017-06-13 02:11:24)(良:1票)
40.《ネタバレ》 ヒュー・ジャックマンによるローガン=ウルヴァリンの集大成という部分で感慨深い作品ではあるが、過去作品をすべて無視したようなあまりにも絶望的な状況設定に、最後まで気分が乗りきらなかった。
私にとってローガンの人物像は、第一作X-menでの、一度放り出したローグをピックアップするシーンと、学園を飛び出して泣き崩れる彼女に肩を貸すシーンで完成されてしまっており、今作の終盤までの偏屈男ぶりが、むしろちょっと違和感ありました。
それにしても、ヒュー・ジャックマンは良い俳優になったものです。今後はどんな役に挑戦するのか楽しみ。
Northwoodさん [映画館(字幕)] 7点(2017-06-11 22:03:41)(良:1票)
39.《ネタバレ》 ウルヴァリンの設定ゆえに、Xメン新旧シリーズ両方に当たり前のように登場してくれていたヒュー・ジャックマン・・・
彼の最後をこのように表現してきたことは、実に意外でした。
それに加えプロフェッサーが介護状態にあることにはショックを隠せず。
本来ヒーローとしては見せてはいけない、見たくない場面の数々を前に寂しさを感じざるを得ませんでした。
とはいえ、いつかはこの時がやってくるわけで、Xメンの象徴であった2人の退場の舞台としては申し分なかったと思います。
正直なところストーリー自体は平凡に思え、あまり印象に残っていません。
とにもかくにも"最後のウルヴァリン"を見届けることに頭がいっぱいでした。
イケイケドンドンのアベンジャーズと対照的に、Xメンシリーズは新3部作のラストがコケたのが記憶に新しく、さらにはここで大きな柱を失ってしまいました。
いつの日かヒュー・ジャックマンに勝るとも劣らないウルヴァリンは出てくるのでしょうか?
Xメンシリーズの今後が前途多難に思えてなりません。
午の若丸さん [映画館(字幕)] 7点(2017-06-11 21:28:59)(良:1票)
38.本ユニバース作品は最初のXmenとその次、ウルヴァリンは最初とSAMURAIくらいしか観ていませんが、Xmenてこんな話しでしたっけ?!ってくらいとにかく暗く、重苦しい(そして結構グロい)。登場人物全員が何らかの傷持ちだしエキサイトするシーンも特に…。思い入れがある方には感涙ものだと思いますが私の様な一見さんにはついて行くには難しい内容でした。高評価の中申し訳ありませんがもう一度観ようとは思いません。
Kの紅茶さん [映画館(字幕)] 5点(2017-06-10 19:38:47)(良:1票)
37.《ネタバレ》  一体世界はどうなっちゃったの? これまでのX-MENの戦いの意味はなんだったの?っていうのはあるんですけど、でもメタものによくあるような、逆にふざけた感じになっちゃう血と暴力ではなくて、真正面から堂々と血と暴力によって英雄とは何かを描いた作品でした。

 暴力の世界に足を踏み入れ、血で手を汚した人間がそこから逃れる事はできない、ならばどう生き、どう死ぬのか。その葛藤、足掻きがローガンもしくはウルヴァリンという孤独なキャラクターを通して描かれます。
 主人公が特殊な能力を持ったアメコミキャラである事を除けば実は定番な物語ではあるのですが、自分の過去を象徴する少女ローラ(人間性を獲得する以前の存在)と、自分の化け物としての姿を象徴するX-24(人間性を獲得しなかった結果としての存在)によって、深い物語になっていると思います。自分の影としてのX-24が優しき人々もチャールズも殺してゆく、ならばローラが光となるべく希望を託す、そのために残されたわずかな生命を燃やして英雄となるローガン。地球の危機とか、悪の支配とかではなくて、一人の男の生きざまだけに収束してゆく物語。ヒュー・ジャックマンのウルヴァリンの集大成。

 ただ、そんなローガンが命を賭してローラ達に与えられた希望が、不服従のための逃避であったのは今この時代の要求だと考えると心は重く。もちろんトランプ政権が成立する以前に製作されていた筈ですが、映画のスタートからラストシーンまで、そこに確かな未来への希望を見出すのが困難なのは、やはり暗い気持ちにならざるを得ないのでした。
あにやん‍🌈さん [映画館(字幕)] 8点(2017-06-06 21:00:20)(良:1票)
36.《ネタバレ》 さようならウルヴァリン。ありがとうウルヴァリン。そして、X-MENよ永遠に・・・。

ラスト、十字架をXにしたシーンに胸が熱くなった!


余談:ローガンが老眼に!?言おうと思ったらすでにやられててワロタ(^ω^)
Dream kerokeroさん [映画館(字幕)] 7点(2017-06-03 20:56:29)(笑:1票)
35.《ネタバレ》 父と子供、暴力、ロードムービー、つまりアメリカ映画だ。
ジェームズ・マンゴールドの巧さは、ひとの生き様やその深度を描くことだと感じる。
また彼の作品群には視線劇という印象が強く、今作も殆ど喋らないローラの視線が強烈に描かれる。
しかしある時を境に彼女は突如喋り出すのだが、これは仕方がないことだ。
恐らくながら、マンゴールドは複雑な構造ではないシナリオにしている。
つまり敢えて典型的なシナリオを書いていて、誰かが死んでこうなるという予感などは裏切らないわけで、
だからローラが喋るという行為自体も都合だ。何故ならローラはずっと喋らなくたって良いわけだ。
しかしチャールズの死後、そうでなきゃ物語を転がせられないからで、
だがそれは物語上の些細な都合だし、それは転がすだけの装置でしかない。
だから別にそんなことは大した問題でもなくて、ローガンを動かす何かをちゃんと描いてるから巧いのだ。
矢鱈と語らせるわけでもなく、必要最低限の台詞に留め、風景と役者の芝居と視線で描ききる。
そして愛は暴力を生み出すのだけども、また暴力に勝るものは愛でしかないというアメリカ映画の根底的主題。
それやこれやを積み重ねていき辿り着く最後は、観ていて途轍もなく身体が熱くなるアクションとドラマを畳み掛ける。
それは無論カタルシス的な何かであって、ここまでの蓄積がある故に、それが典型的なフォーマットだろうが、
そこへ落し込む力、それを納得させるという巧さがあるから、泣ける。兎に角、泣ける。
過去の自分の化身と満身創痍で戦うのだが、その化身の息の根を止めるのが、今の自分ではなく、
娘であるローラだというところが泣ける。それの意義たるや泣ける。
そして十字架を傾け、Xの文字になったとき、誰もが詠嘆するだろう。
それはきっと、あれだけであるひとりの男の人生がそこに一気に立ちあがってしまうという、
マンゴールドのひとの生き様やその深度を描くことの巧さなのだろう。
素晴らしい。
すぺるまさん [映画館(字幕)] 9点(2017-06-02 01:55:22)(良:1票)
34.「X-MEN」シリーズのファンとしての意見なので、点数は甘目かもしれませんが、まさかこんなドラマを見せられるとは思いませんでした。ミュータントとしてではなく、人間として1人の男を捉えた映画になっていました。だからタイトルが「ローガン」なんですね。身寄りのない老いた男の物語として、とても良く出来ていると思います。ヒュー・ジャックマンはすごいです。彼なしには、ここまでシリーズは続かなかったでしょうし、しかも天職のように思えます。本作での演技はすごいです、上手いではなく。全身全霊を傾けて取り組んだことが、スクリーンから伝わってきます。これが最後だと思うと、寂しい限りです。
shoukanさん [映画館(字幕)] 8点(2017-06-01 17:51:07)(良:1票)
33.《ネタバレ》 旧三部作やファーストジェネレーションまでがこのシリーズのピークで、かっこいいX-MENを観たいだけなら、この作品はやめといたほうがいいです。しかし過酷な運命を背負わされた孤高の人、ジェームス・ハウレット通称ウルヴァリンの末路を見届けない訳にはいかないのです。見るには相当の覚悟がいるのです。
この時間軸では、またもや辛い役回りの彼は、最後のジェダイならぬ最後のミュータントみたいな存在で、不老不死と思われていた彼でもやっぱり老いて、追われています。一緒に暮らすプロフェッサーはアルツハイマーで、地球上で最も危険な脳を自分で制御できないありさま。ミュータントあるあるみたいで、リアリティを感じます。子供にそんな事さすなよという目を覆いたくなるシーンが辛いけど、映画でほとんど描かれなかった少年期を間接的に見ているようにも思えます。不死身で生き続けることに疲れいつかは自ら命を絶とうとしていたウルヴァリンは、自分のクローンによって殺される。常に孤独と戦ってきて、その最期に初めて、親子の愛情という普通の人間が抱くごく当たり前の感情を知ることになる。「ああ、こういう感じか」と。温かいけどものすごく悲しい、ウルヴァリンの生きざまそのもののような作品になってました。
ちゃかさん [インターネット(字幕)] 8点(2024-07-23 17:39:44)
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【点数情報】

Review人数 52人
平均点数 7.02点
000.00%
100.00%
200.00%
311.92%
411.92%
5815.38%
61019.23%
71121.15%
81223.08%
959.62%
1047.69%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.85点 Review7人
2 ストーリー評価 6.66点 Review9人
3 鑑賞後の後味 7.66点 Review9人
4 音楽評価 8.14点 Review7人
5 感泣評価 8.50点 Review6人
chart

【アカデミー賞 情報】

2017年 90回
脚色賞ジェームズ・マンゴールド候補(ノミネート) 
脚色賞スコット・フランク〔脚本〕候補(ノミネート) 

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