1.《ネタバレ》 芸人『永野』の笑いを物語に変え映画化したもの。永野の笑いが好きならどうぞ、興味がないなら観る必要はありません。以上
でも構わないのですが、流石にあんまりなので少し掘り下げます。永野氏の笑いは、傍若無人でノンデリカシーが持ち味です。著名人をおちょくり、コンプレックス・差別・偏見・暗黙の了解等『それは触れない約束』をフォーカスします。憎めない毒舌などという生易しいものではなく、純然たる悪意を感じます。また、一般的には『滑り笑い』カテゴリーと思われがちですが(失礼)、実際はストロングスタイルの一人コント師です(褒めました)。大衆受けするはずのない(失礼)独特なセンス(褒めました)。ニッチな笑いなのに(失礼)一応メジャー芸人に分類されるあたり(褒めました)、ほとんど奇跡というか(褒めました)何かの冗談と言わざるを得ません(失礼)。最近では、アイドル・高城れにさんとコントユニットを結成しライブ活動を行っており、ももクロファンの私としては永野氏を批判する立場にないものの、いつ見ても犯罪者の目だなと思います(失礼)。とはいえ笑いのセンスは結構好みだったりもします(最大限褒めました)。そんな永野(どんな永野?)のファンを公言する俳優・斎藤工氏とタッグを組んで本作が制作されたとお聞きしました。斎藤氏もなかなかの変態ですので(実は褒めています)、なるほど納得の『アブノーマルなサスペンス風コメディ』に仕上がっております。不条理で押し通しても良かったはずなのに、整合性あるオチを付けるあたり、根は真面目なのでしょう(実は褒めていません)。繰り返しますが、永野に興味がないなら観ても得はありません。