1.《ネタバレ》 想像どおり、率直に言ってロマンポルノの域をも超えてほぼAV(マニアもの)という様な内容だすね(この監督、存じ上げなかったですが完全にそっちの畑のお方だそうで)。ただ、それでいてお話の内容の方もそれなりに整備されている、という風にも感じます。とは言え、その内容だけにでも深い見応えや観る価値というものを見い出せる、というレベルな訳でもないか、と。つまりは端的に無理繰りorコジツケ感がそこはかとなく感じられる、とでもゆーか。
するとやはり、一番ハッキリとしたポイントというのはシンプルに、そのハードな性愛描写・調教シーンに在る、と言うことになるのかと。そこに関してはこれも率直に、過激さや生々しさ、マニアックな小道具、そして男二人の「振り切った」感も含めて、総合的に相当にレベルの高い仕事だし、観る価値(ユニークさ)のチャンと在る作品だと言ってよいと思います。加えてもう一点、特に前半は責められ役の彼は終始全裸にも関わらず、さほど構図等に不自然さも無くそれでいて男性器を映り込ませない(=ボカシも全く使わない)で済ませている、という面に、監督の専門的な手腕というものをひしひしと感じました。
手腕、という意味では、これも恐らくそれほど予算が潤沢と言える作品でもないと思われるワリに、映画全体としての質感にも安っぽさが無いというか中々ソリッドに仕上げられていて、そっちの面でもなんか腕の有る監督だなあ、と感じてしまいましたね。今後は作品をチェックしてゆこーかと思います。少し甘めのこの点数で。